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 10 月27日(土)28日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催される新極真会『第44回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』。日本の絶対 的エースとして君臨していた塚本徳臣が昨年の全世界大会で現役を引退し、今大会では次期日本のエースが決まる。その最右翼として注目されているのが、全日 本ウエイト制重量級を2連覇している島本だ。昨年の全世界大会では外国人優勝候補のヴァレリー・ディミトロフを試割り判定ながら撃破した新世代の旗手であ る。(取材日:2012年10月9日)

PROFILE
島本雄二
(しまもと・ゆうじ)
1990年1月23日、広島県出身
身長177cm、体重83kg
第27回全日本ウエイト制重量級準優勝
第28回&第29回全日本ウエイト制重量級優勝
第42回全日本敢闘賞
第10回全世界大会7位
新極真会広島支部 初段

■第1章 今回はプレッシャーを全く感じないんですよ

ーー全日本大会が近付いてきましたが、今はどんなご心境ですか?

「大会まであと3週間を切って、今は追い込みの真っ最中で疲労のピークです。充実した毎日を送っています。もう少し追い込みますが、あとは試合でやるだけという感じですね」

ーーすでにいい感じで仕上がっているということですね。

「はい、心身ともに充実しています」

ーートーナメント組み合わせを見てどのような印象を受けましたか?

「1回戦から地方大会などで活躍している選手たちと当たるので、気が抜けないトーナメントだと思いまし た。トーナメントの山場はもう3回戦(1回戦はシード)から迎える形です。3回戦にはおそらく阪本晋治先輩が上がってくるでしょうし、4回戦では前田優輝 選手との対戦になりそうです。もちろん、まず初戦を勝たないと自分が上がれないわけですから、初戦から頑張らないといけません」

ーー5月の全日本ウエイト制では重量級で2連覇を達成しました。重量級王者として全日本(無差別)に臨むプレッシャーはありますか?

「それが、今回はプレッシャーを全く感じないんですよ。なぜかと言うと、自分は全日本で結果を残していないからです。まだベスト8にも入賞したことがないので、チャレンジャーの気持ちで臨めます。プレッシャーがない分、今回はノビノビと稽古が出来ています」

ーー島本兄弟(兄は一二三=2010&2011年全日本ウエイト制中量級2連覇)はオールラウンダーのイメージがあるんですが、ご自分が理想としている組手スタイルとはどういうものですか?

「自分が意識しているのはスピードがあり、なおかつパワフルな組手です。でも、まだ自分の理想までたどり 着いていません。まだ納得のいく組手ではないですし、もっと欲を言えば塚本先輩のような一撃必殺の技が欲しいと思っています。もっともっと練習して理想に 近付いていきたいです」

ーー島本選手は上段への蹴りは得意ですか?

「うーん、苦手な部類ですね。でも、常に練習はしていて得意になれるように頑張っています。上段でも倒せ るようにならないといけないですね。やっぱり“華”がないといけないと思うので。みんなが見入るような技が目標です。塚本先輩の試合ってみんなが見入って いたじゃないですか。自分もああいう試合がしたいなと思います」

ーー苦手を克服しようとはしているんですね。

「稽古だったら意識的に出せるんですが、試合になるとなかなか意識して蹴るのは難しいので、もっと蹴り込んで自然に出せるようになっていきたいです。稽古で出せても試合で出せなければ意味がないですからね」

ーー満遍なく全てが出来るという形が理想ですか?

「その中でも自分の得意な武器は必要だと思いますが、それに固執しないようにしたいですね。例えば、下段 廻し蹴りが得意なら下段を強化しつつ、上段もしっかり練習するという考え方です。自分は前蹴りが得意なんですが、もっともっと磨いて上段でも中段でも前蹴 りで一本が取れるようになりたいですね」

ーーそのための前蹴りの練習はしていますか?

「とにかくスピードを意識して、サンドバッグやミットを蹴り込んでいます。まだまだ思うようにはいきませんが、だいぶ理想には近付いてきたかな、と感じます」

ーー理想の前蹴りを持っている選手はいますか?

「やはり塚本先輩です」

ーー前蹴りにこだわるのには何か理由があるんですか?

「前蹴りをやることによって自分のリズムが作れるんです。膠着した状態の試合でも、前蹴りを出したら展開が変わった試合がけっこうあるんです。それを試合中に気付いて、自分の武器にしようと思いました」

ーージュニア時代から得意だったんですか?

「いえ、ここ2~3年ですね。蹴るようになったきっかけは、兄とスパーリングをしている時に、やられるのが嫌で前蹴りで突き放したんですよ。そうしたら兄が“その前蹴りいいね”と言って。じゃあ、使ってみようかなと思ったんです」 ・・・

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