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【ボクシング】長谷川穂積が引退表明「戦う理由がもうなくなった」

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2016/12/09(金)UP

9月16日のルイス戦が長谷川穂積(左)の現役最後の試合となった

 12月9日(金)兵庫県内で行われた会見で、WBC世界3階級制覇の長谷川穂積(35=真正ジム)が現役引退を表明した。

 今年9月16日のWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、王者ウーゴ・ルイスに9回TKO勝利を収めた長谷川。日本ボクシング史上初となる35歳9ヶ月という日本最年長での世界王座奪取、そしてWBC世界バンタム級、フェザー級、スーパーバンタム級の3階級制覇という偉業を成し遂げた。

 その世界戦直後は自身の去就について明言を避けていたが、今回約3カ月の期間を経て発表に至った。会見に臨んだ長谷川は「9月16日の試合を最後に引退することを決めました」と第一声。2日後にアメリカ・フロリダ州ハリウッドにて開かれるWBC総会に出席し、王座を返上するとした。

 具体的に引退を決断したのは11月中旬と明かし、理由については「心と体とを一致させて世界チャンピオンになることを目標にしていましたが、前回それを達成することが出来ました。戦う理由がもうなくなってしまったこと、前回以上の気持ちを作るのが難しくなってしまったことが大きな理由です」と話した。

 また、「ボロボロになって辞めるのも、余力を残して辞めるのも、それぞれひとつの美学だと思います。僕は出来ればチャンピオンのままで引退したいと思って過ごしてきたので、このタイミングが一番かなと思い決断しました」と説明し、王者のままで引退したいという気持ちが強かったようだ。

ラストマッチで王者ルイス(右)の顔面にパンチを叩き込む長谷川(左)

 所属ジムの山下正人会長やスタッフ、家族や友人、ファンに対して感謝を口にした長谷川。今後について聞かれると、「これからのことは少しずつ考えてはいます。年内はゆっくりして、来年から新しいステージでチャンピオンになれるよう挑戦したい」と答えた。

 長谷川は1999年11月にプロデビュー、2003年5月にはプロ14戦目で東洋太平洋バンタム級王座を獲得した。2005年4月には当時WBCバンタム級王座を14度防衛していたウィラポン・ナコンルアンプロモーションから判定勝ちで王座奪取。2010年4月にフェルナンド・モンティエルにTKO負けを喫するまで、10度の連続防衛に成功した。当時これは、具志堅用高以来、日本人2人目となる同一世界王座の連続防衛記録であった。

 続く同年11月にはファン・カルロス・ブルゴスを判定で下してWBC世界フェザー級王座を獲得。2階級制覇を達成したが、2011年4月の初防衛戦に敗れて王座から陥落。引退が囁かれるも同年8月に現役続行を発表した。

 その後、3階級制覇を目指して臨んだ14年4月のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチで王者キコ・マルチネスにTKO負け。今度こそ引退かと思われたが、約1年経った2015年5月に再起戦を行い勝利。そして、満を持して挑んだ今年9月16日のWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチで王座を獲得し、ついに3階級制覇を達成した。

 生涯成績は41戦36勝(16KO)5敗。長谷川は17年間の現役生活の幕を下ろした。

☆長谷川穂積スペシャルインタビュー 格闘技月間MVP(9月度)
「次は“チャンピオンになってリングを降りること”を目標に戦おうと思っていた」はこちら

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