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【新日本キック】蘇我がタイ強豪との激闘を制す!日本vsタイ6対6マッチは2勝2敗2分

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2012/11/25(日)UP

▲蘇我(右)が4Rに2度のダウンを奪い、勝利をもぎ取った

新日本キックボクシング協会
「KICK Insist Ⅱ~日泰国際戦6vs6対抗戦~」
2012年11月25日(日)東京・ディファ有明

▼メインイベント(第16試合) 日泰国際戦6対6マッチ 60kg契約 3分5R
○蘇我英樹(市原ジム/東洋スーパーフェザー級王者)
判定3-0 ※49-47、48-46、47-46
●コンゲンチャイ・シットモンチャイ(タイ/元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級3位)

 日泰国際戦6対6マッチの最終戦で、vsタイ2連敗の雪辱を狙う蘇我が登場。蘇我は当初、元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級王者、元ルンピニースタジアム認定フェザー級3位の強豪コーンパヤック・ビッディサイ(タイ)と対戦予定だったが、諸事情によりコーンパヤックの出場が不可能に。対戦相手がコンゲンチャイ・シットモンチャイに変更された。

 とはいえ、コンゲンチャイも元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級3位であり、ムエタイの強豪であることに変わりはない。蘇我は勝利で1年を締めくくることが出来るか?

 1R、ローキックの交換から入った両者。コンゲンチャイは様子見からか、攻撃の数は少ないが、強烈なハイ、ミドルを放ち、蘇我をおびやかす。時折、右ヒジも見せる。蘇我は蹴りを織り交ぜながらパンチで攻めるが、コンゲンチャイも有効打を許さない。蘇我が攻撃をヒットさせると、コンゲンチャイは当たった場所を自ら叩き、ノーダメージをアピールする。

 2R、左右のローやフックの軌道で放つ左右のヒジで攻撃の数を増やしたコンゲンチャイ。蘇我は左ヒジ、ワンツーからの左ストレート、左ボディストレートで応戦し、コンゲンチャイを弾き返す。お互い譲らず、2R終了。

 3R、ヒジを狙い続けるコンゲンチャイに対し、蘇我は飛び掛かりながらの右ヒジを披露。アグレッシブな姿勢を見せる。蘇我がパンチでやや優位に試合を進める展開のなか、コンゲンチャイが再三見せてきた右ヒジがついに炸裂! 蘇我の左側頭部を切り裂き、ドクターチェックを呼び込む。傷はやや浅いか、試合ストップまでは至らず。

 4R、距離を詰めながら、パンチやヒジで容赦なく蘇我の傷口を狙っていくコンゲンチャイ。守勢に回った蘇我だったが、パンチの連打から左右のフックをビッグヒットさせて一気に主導権を奪い返すと、パンチ連打から左ストレート!

 コンゲンチャイは腰を落とし、ロープ際まで後退してダウン寸前に。蘇我がパンチのラッシュで追撃すると、レフェリーがスタンディングダウンを宣告。試合再開後、パンチをまとめて2度目のスタンディングダウンを奪った蘇我だったが、仕留め切る前に4Rが終了。コンゲンチャイはゴングに救われた。

 5R、2度のダウンで後がなくなったコンゲンチャイは、逆転を狙い、蘇我のパンチを被弾覚悟で前進。蘇我のガードもお構いなしに、左右のヒジを振るい続ける。セコンドから「前蹴り」の指示を受けるも、圧力をかけながら前進してくるコンゲンチャイの前に、次第に後退していく蘇我。ヒジが効いたのか、コーナー際に追い詰められ、パンチとヒジの連打を食らう。

 残り1分、反撃しようとする蘇我だが、足元がおぼつかず、パンチに力がない。ここぞとばかりにパンチとヒジでラッシュを仕掛けるコンゲンチャイだが、ここでゴング。4Rとは逆に、ダウン寸前の蘇我がゴングに救われ、試合終了。

 判定は4Rの2度のダウン奪取が効き、3-0で蘇我。最終ラウンドに猛反撃で挽回してきたタフな相手に対して、最後は耐え抜く形で勝利を掴んだ。試合後の控え室では横たわってしばらく動けなくなるほどのダメージを負う激戦を制し、vsタイ人の連敗を2で止めた。


▲宮本(右)が日本勢に1勝をもたらした

▼メインイベント(第15試合) 日泰国際戦6対6マッチ 73kg契約  3分3R
○宮本武勇志(治政館/元日本ミドル級王者)
判定3-0 ※30-29、30-28、30-28
●ラーチャシー・ソー・ウボンラット(タイ)

 ダブルメインイベントの1試合目で、元日本ミドル級王者の宮本が登場。タイのラーチャシーを迎え討った。ラーチャシーの戦績は80戦59勝(5KO)19敗2分。2012年7月29日の新日本キック『MAGNUM 29』後楽園大会では、喜多村誠に判定3-0で敗れている。

 1R、まずは様子見とばかりに、互いに蹴りを交換する両者。ラーチャシーの左ハイを宮本は上体を反らしてかわす。左ミドルと左フック&左ストレートを当てて、ペースを握った宮本は、パンチを上体に集めてから、ボディやローでラーチャシーを削っていく。宮本がやや優勢で1R終了。

 2R、パンチが冴える宮本の距離を嫌ったか、1Rでは見せることのなかった首相撲を仕掛け、距離を縮めていくラーチャシー。

 一方、宮本はガッチリと組み合い、ヒザで応戦。ラーチャシーにペースを握らせない。セコンドの「ジャブ・ロー」の指示通り、パンチの連打からボディ、ミドル、ローを当てていく。宮本優勢のまま、2R終了。

 3R、パンチ連打で圧力をかけつつ前進する宮本に対して、ラーチャシーは蹴りや組み付きで宮本の攻撃を逃れるだけで精一杯となり、攻撃の手が出ない。完全に失速したラーチャシーにラッシュを仕掛ける宮本だが、ディフェンシブになったラーチャシーからダウンは奪えず。判定は3-0で宮本が勝利。倒し切れなかった反省か、レフェリーに手を挙げられた瞬間に舌を出した宮本。しかし、ここまで2敗2分となっていた日泰国際戦6対6マッチにおいて、日本勢に待望の1勝をもたらした。


▲大勢の仲間たちに見送られ、萩野(中央)はリングを去っていった

▼第14試合 荻野兼嗣引退記念エキシビションマッチ 2分1R&引退式
ー荻野兼嗣(ビクトリージム/元日本ウェルター級王者、元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級4位)
勝敗なし
ーノッパデッソーン・チュワッタナ(タイ/元WBCムエタイ世界ウェルター級王者、元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者)

 第7代日本ウェルター級王者、第15代MA日本ウェルター級王者、元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級4位の荻野が、引退記念エキシビションマッチ&引退セレモニーを行った。

 エキシビションの対戦相手を務めたのは、元WBCムエタイ世界ウェルター級&元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者のノッパデッソーン(※以前のリングネームはシン・ノッパデッソーン)。ノッパデッソーンは、2005年7月3日の新日本キック後楽園大会『MAGNUM 8』日泰ウェルター級国際戦にて、荻野を2RTKOで下している。

 リング上で約7年振りの再会を果たした両者。左右のロー、左ミドル、左ハイを放っていく荻野に対して、ノッパデッソーンはローの内足払い、首相撲からの体勢入れ替えなどで、荻野を巧みにコカしていく。最後は蹴りの応酬となり、2分間の短くも凝縮された引退記念エキシビションマッチは終わりを迎えた。

 エキシビションマッチ後には、荻野を長年支えてきた関係者が記念品を贈呈。恩師・ビクトリージムの八木沼広政会長とのやり取りでは、お互いが感極まった表情を見せた。

 新日本キックの伊原信一会長は「自分の力でチャンピオンになった荻野が僕は大好きだ。こうして1人の選手を送ることは本当に寂しい思いがしますが、これからも荻野兼嗣をまた支援してやっていただけますことをお願いします。荻野、おめでとう!」とリング上で荻野に激励のメッセージを寄せた。

 マイクを受け取った荻野は「今日はデビュー戦の袖ヶ浦から見守ってくれた方もいます。皆様、ありがとうございました。10年前に初めてタイのムエタイジムに修業に行き、そのレベルの高さに衝撃を受け、それからムエタイが目標であり、憧れでした。今日は偉大なノッパデッソーン選手とこういう形でエキシビションが出来て、本当に光栄でした。八木沼会長、14年間、選手として人として育てていただき、ありがとうございました」と挨拶。10カウントゴングで送り出され、最後は荻野と切磋琢磨したジム関係者、チャンピオンたちの胴上げにより、セレモニーは幕を閉じた。

 セレモニー後、「14年間、やりきったという感じですか。悔いはないです。引退を決意したのは今年。今年1月に試合をして(※2012年1月15日、新日本キック「BRAVE HEARTS 18」。3R判定3-0でモンゴルのアタゴンスレン・ウカスレンに勝利)踏ん切りが付いた。

 体とか技術の衰えというよりは、今まで諦め切れなかったものとかが色々とあったんですけれど、ここでいいと思えた。今は皆に感謝の気持ちです」と引退の心境を語った荻野。今後については、「自分のやってきたことを次の世代に伝えたい」と語った。荻野の次のステージが、これから始まる。


▼セミファイナル(第13試合) 日泰国際戦6対6マッチ 58kg契約 3分3R
○ムンファン・ポー・ポンサワン(タイ/元ルンピニースタジアム認定バンタム級2位)
判定2-0 ※30-30、30-29、30-29
●拳士朗(治政館/日本フェザー級3位)

▼セミファイナル(第12試合) 日泰国際戦6対6マッチ 68kg契約 3分3R
△ロッキー壮大(治政館/日本ウェルター級4位)
ドロー 判定1-0 ※29-29、30-30、30-29
△スウィレック・ラジャサクレック(タイ)

▼セミファイナル(第11試合) 日泰国際戦6対6マッチ 59kg契約 3分3R
○ヨーゲンチャイ・シットモンチャイ(タイ/元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級2位)
KO 2R1分16秒 ※右ヒジ
●TATSURO(ビクトリージム/日本フェザー級5位)

▼セミファイナル(第10試合) 日泰国際戦6対6マッチ 58kg契約 3分3R
△石原 將伍(ビクトリージム/日本フェザー級8位)
ドロー 判定1-0 ※30-29、30-30、29-29
△ナロンチャイ・ドラゴンテイルジム(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定フライ級8位)

▼第9試合 日本ヘビー級 3分3R
○柴田春樹(ビクトリージム/日本ヘビー級1位)
TKO 3R57秒 ※レフェリーストップ
●長谷川獣兵衛(アクティブJ/元J-NETWORKヘビー級王者)

▼第8試合 日韓国際戦 53kg契約 3分3R
○ユウスケ・エクシンディコンジム(B-FAMILY NEO/UKF日本フライ級王者)
KO 2R2分44秒
●ジョン・ジェトン(韓国/韓国格闘技連盟フライ級王者)

▼第7試合 59kg契約 3分3R
○白木伸美(トーエルジム/日本フェザー級9位)
判定3-0 ※30-29、30-29、30-29
●三木雄亮(治政館/日本フェザー級6位)

▼第6試合 70kg契約 3分3R
○HIROKAZU(誠真ジム)
判定3-0 ※30-29、30-29、30-28
●ケイゾー松葉(藤本ジム)

▼第5試合 日本ウェルター級 3分2R
○斉木 雄(誠真ジム)
判定3-0 ※20-19、20-19、20-19
●永澤サムエル聖光(ビクトリージム)

▼第4試合 日本フェザー級 3分2R
○大河原誠也(ビクトリージム)
判定3-0 ※20-18、20-19、20-19
●鈴木康平(MA日本キックボクシング連盟/習志野ジム)

▼第3試合 62kg契約 3分2R
○梅沢拓矢(トーエルジム)
判定3-0 ※20-18、20-18、20-18
●澤田曜祐(NJKF/PIT)

▼第2試合 59kg契約 3分2R
△櫓木淳平(ビクトリージム)
ドロー 判定1-0 ※20-19、20-20、19-19
△継之助(武州館)

▼第1試合 日本バンタム級 3分2R
○瀧澤博人(ビクトリージム)※デビュー戦
KO 2R2分32秒
●望月勇努(NJKF/OGUNI)

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