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【新極真会】空手ワールドカップ、日本女子が大健闘!男子は惜敗

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2013/04/14(日)UP

山本健策の一撃必殺、ハイキック講座
極真全日本ウエイト制大会で得意のハイキックを駆使し、前人未到の6度の優勝を果たした“カミソリキッカー”こと山本健策がハイキックで倒すための蹴り方とコツを伝授!

▲男子は4年前に続き、全滅に終わった。(左から)緑健児代表、ヴァレリー、マルガリータ、プロック

NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
「第
5回カラテワールドカップ」

2013年4月13・14日(現地時間)リトアニア・ヴィリニュス、シーメンスアリーナ

  4年に1度の新極真会の体重別世界大会『第5回カラテワールドカップ』がリトアニアで開催され、世界85カ国、144名の選手たちによって競われた。

 男女それぞれ軽量級・中量級・重量級の3階級が設けられ、日本からは男子計21名、女子計8名が参加したが、男子は前回大会(4年前)に続き全階級優勝を逃すという残念な結果に終わった。男子軽量級では、前田優輝が、中量級では加藤大喜が決勝まで勝ち進んだが、本戦3分で決着つかず、延長、再延長を重ねたが、判定であと一歩及ばなかった。注目の重量級ではヴァレリー・ディミトロフ(ブルガリア)が強烈な左の突きを武器に技を組み立て世界の大型選手を次々に破り二連覇(中量級も入れると三連覇)を達成した。

 また、女子は日本勢が活躍し軽量級の19歳加藤小也香が初優勝、女子は佐藤弥沙希が三連覇を達成した。優勝候補だった重量級の将口恵美は決勝本戦判定で敗れ、勝ったマルガリータ・キウプリート(リトアニア)が二連覇を成し遂げた。


 

▲得意技のヴァレリーキックを打ち込むヴァレリー(右)

▼男子重量級決勝戦
○ヴァレリー・デミトロフ(ブルガリア)
本戦5-0
●ルーカス・クビリウス(リトアニア)

 ルーカスは一昨年の世界大会で4位の実績を持つ。準決勝で昨年の全日本(無差別)覇者、島本雄二を本戦判定で破って勝ち上がってきた。島本は準々決勝で鈴木国博と延長3回戦ったことも影響してか、右足にダメージを負っており、それをかばって戦ったが、ルーカスの怒濤のラッシュに防戦を余儀なくされた。ルーカスは188㎝・105㎏の割にスタミナがあり、突きのラッシュで勝ち上がってきた。

 一方、ヴァレリーはこの大会二連覇中(中量級1回、重量級1回)の選手。準決勝では一昨年の世界大会で3位のローマン・ネステレンコ(ロシア)を、延長1回判定で破り勝ち上がってきた。ヴァレリーはローマンに対し、回り込みながら相手の鎖骨や肩へフック気味に放つ強烈な左の突きの連打から、左のボディブロー、左の膝蹴りにつなぎ、ボディを効かせ勝ち上がってきた。

 決勝戦では、ヴァレリーの左の突きの連打がまたもや光った。この突きをルーカスの右上腕に連打、これがルーカスに効き、背を向け、ヴァレリーに技ありが告げられる。ヴァレリーは続けてこの左の突きから攻撃を組み立て本戦勝利。ヴァレリーがワールドカップ三連覇を成し遂げた。

男子重量級
優 勝 ヴァレリー・ディミトロフ(ブルガリア)
準優勝 ルーカス・クビリウス(リトアニア)
第三位 ローマン・ネステレンコ(ロシア)
第三位 島本雄二(日本)


▲プロック(左)が日本の加藤(右)を破って優勝

▼男子中量級決勝戦
○オレスト・プロック(リトアニア)
延長2回5-0
●加藤大喜(日本)

 オレスト・プロックは昨年の全ヨーロッパ大会中量級覇者。今大会で大下郁真、谷川光、準決勝では島本一二三(ふみかず)に勝利している。肩への肘打ちからボディへの突きの連打が特徴的。島本は延長1回終盤、この攻撃で動きが止まり、判定5−0でオレストが勝利。

 加藤は全日本では未だ優勝はないものの、日本屈指の技師。準々決勝では山本和也に判定勝ち、準決勝では、昨年の全日本中量級覇者の前田勝汰の動きを封じ延長戦の末判定で破っている。

 決勝戦ではお互い技を警戒しお互いの技を探り合っていたが、接近戦になると、クリンチが目立つ。延長戦2回目も同じような展開であったがプロックの横蹴りや膝蹴りが加藤の顔をとらえたこと、また加藤に抱え込み(クリンチ)による注意1が響き、5−0の判定でプロックが初優勝を飾った。

男子中量級
優 勝 オレスト・プロック(リトアニア)
準優勝 加藤大喜(日本)
第三位 島本一二三(日本)
第三位 前田勝汰(日本)


 

▲全日本ウエイト制軽量級三連覇を達成している前田(左)だが、モイセイエフ(右)に惜敗

▼男子軽量級決勝戦
○ドミトリー・モイセイエフ(カザフスタン)
延長3回4-1 
●前田優輝(日本)

 2連覇を狙うドミトリーは強烈な左のレバーブローの持ち主。準々決勝では足技のテクニシャン山野翔平から技ありを奪っている。一方、全日本軽量級3連覇の前田は予想通り決勝の舞台へ。軽量級世界一が目の前に。

 前田はドミトリーに対し出入りが激しく、多彩に技を出し、ドミトリーに、なかなか得意の突きを連打させない。お互い技と技の応酬となるが決定打に欠け延長3回(最終延長)へ。前田は後ろ廻し蹴り、上段廻し蹴りを出すが、ドミトリーが前へ出て間合いをつぶし前田に攻撃を当てさせず、積極的にドミトリーが最終延長で僅差の判定で2連覇をものにした。

男子軽量級 
優勝 ドミトリー・モイセイエフ(カザフスタ ン) 
準優勝 前田優輝(日本) 
第三位 森川琢也(日本) 
第三位 アンドリウス・ミセクカス(リトアニ ア)


▲マルガリータ(右)が将口(左)に一昨年の全世界大会でのリベンジを果たした

▼女子重量級決勝
○マルガリータ・キウプリート(リトアニア)
本戦4-0
●将口恵美(日本)

 一昨年の世界大会(無差別・女子)チャンピオンの将口はマルガリータのこの大会2連覇を阻めるか!

 身長160㎝の将口は準決勝で183㎝のダイアナ・バルシテ(リトアニア)に接近して相手の距離をつぶし、さらに回り込みながら突き蹴りを出し、本戦判定勝ち。この勢いで優勝も確実か、と思われたが、決勝での170㎝のマルガリータに対しては、将口は回り込まず、試合開始から突きの連打と右ローを中心に真っ向勝負に出た。マルガリータの上段への蹴りの攻撃もかわし、攻め続けた。しかし、試合中盤からマルガリータの膝蹴りが将口のボディをとらえ始めて将口の動きが止まり、マルガリータの2連覇を阻むことはできなかった。

女子重量級
優 勝 マルガリータ・キウプリート(リトアニア)
準優勝 将口恵美(日本)
第三位 チェンゲ・ジェペシ(ハンガリー)
第三位 ダイアナ・バルシテ(リトアニア)


▲佐藤(右)が三連覇という偉業を達成した

▼女子中量級決勝戦
○佐藤弥沙希(日本)
延長2回5-0
●横山紀子(日本)

 三連覇を狙う佐藤弥沙希(みさき)を、現在20歳で全日本女子中量級二連覇と勢いに乗る横山紀子が追う。昨年の全日本女子中量級決勝では横山が勝っているので、ここでワールドカップ初優勝といきたいところ。横山は佐藤に対し回転の速い突きから膝蹴りにつなげる。

 佐藤はその攻撃を受け、突きと下段廻し蹴りで反撃していく。手数と積極性では横山だったが、決定打に欠く。判定は引き分けが続き、再延長戦、横山に反則の押しで注意1、再開後すぐに顔面殴打で注意1、合わせて減点1が響き、判定は佐藤に。三連覇を達成した。

女子中量級 
優勝 佐藤弥沙希(日本) 
準優勝 横山紀子(日本) 
第三位 ガビジャ・グデリアウスカイテ(リトアニア) 
第三位 木村敬代(日本)


▲日本軽量級の絶対女王・加藤(右)がワールドカップ初優勝!

▼女子軽量級決勝戦
○加藤小也香(日本)
延長3回5-0
●マリア・グリドネヴァ(カザフスタン)

 加藤小也香(さやか)は19歳にして全日本軽量級四連覇中と、日本では敵なし状態で世界に挑む。一方、前回のワールドカップのこの階級で優勝しているマリア・グリドネヴァは31歳のベテラン選手。

 加藤より10㎝身長が高い(168㎝)マリアのリーチのある膝蹴りや上段廻し蹴りを、加藤はうまくかわして突きから上段廻し蹴りを返していく。華麗な技の応酬、そして突きの打ち合い。延長3回、試合後半でマリアの突きの猛ラッシュに対し、加藤は回り込みながら的確に突き蹴りをヒットさせ、加藤が判定勝利、ワールドカップ初優勝を飾った。優勝後、加藤は「最後の延長で相手の突きの連打に負けないように気持ちを入れてがんばった」と語った。

女子軽量級 
優勝 加藤小也香(日本) 
準優勝 マリア・グリドネヴァ(カザフスタン) 
第三位 ダイアナ・マシウテ(リトアニア) 
第三位 リタ・ピヴォリウナイテ(リトアニア)

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