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【極真会館】史上初、全日本大会で高校生同士の決勝戦

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2013/06/02(日)UP

▲各階級を制した王者たち。(左から)イエロメンコ、高校生の上田、中村、原田

国際空手道連盟 極真会館
「2013オープントーナメント第30回全日本ウェイト制空手道選手権大会」(決勝日)
2013年6月2日(日)大阪府立体育会館

 6月1日(土)2日(日)大阪府立体育会館にて『2013オープントーナメント第30回全日本ウェイト制空手道選手権大会』が開催され、4階級に186名が出場して体重別の空手日本一が争われた。

 今年30回目を迎えた記念すべき今大会で、軽量級は原田祐光(本部直轄浅草道場)、中量級は中村昌永(兵庫・大阪南支部)、軽重量級は上田幹雄(横浜川崎支部)、重量級はオレクサンダー・イエロメンコ(ウクライナ)がそれぞれ優勝した。


▲186cmの長身を誇る上田(右)が上段膝蹴りによる一本勝ちで優勝

▼軽重量級(85kg以下)決勝戦
○上田幹雄(横浜川崎支部)
延長1回 一本勝ち ※右上段膝蹴り
●石崎恋之介(いしざき・こいのすけ/東京城西支部)

 2007年第9回世界大会8位でウェイト制大会はベスト4入賞の常連ともいえる村田達也(埼玉県西支部)と第28回大会優勝の安島喬平(茨城県常総支部)が本命と見られていた軽重量級は、上田幹雄(横浜川崎支部)vs石崎恋之介(東京城西支部)という誰もが予想しなかった現役高校生同士のフレッシュな決勝対決が実現した。

 石崎は、3回戦で山本哲平(千葉県北支部)、準々決勝でアンドレイ・チルコフ(ロシア)を退け、村田との準決勝では果敢に前に出て相手の攻撃を抑え、延長4-0の判定勝ち。

 また昨年8月に行われた全日本高校生選抜大会優勝者の上田は、準々決勝は昨年4位の樋口陽太(千葉県中央支部)を相手に、186㎝の長身を活かして試合を優位に進め、本戦4-0の判定勝ち。続く安島との準決勝は、開始早々左上段膝蹴りをヒットさせて技有りを奪い、その後の安島の猛攻を断ち切り決勝へ勝ち上がった。

 昨年まで横浜川崎支部の同じ道場で稽古していた石崎と上田は、今年から石崎が東京城西支部に移籍し、今回は不思議なめぐり合わせで全日本ウェイト制の決勝で顔を合わせた。身長186㎝の上田に対し、石崎は167㎝。本戦はやや上田がリードしながらも判定2-0。延長戦では、疲労の見えた石崎の顔面に上田が得意の右上段膝蹴りを突き刺して一本勝ちを奪い、初の高校生同士の決勝対決を制した。

■軽重量級(85kg以下)
優 勝/上田幹雄(横浜川崎支部)
準優勝/石崎恋之介(東京城西支部)
3 位/安島喬平(茨城県常総支部)
4 位/村田達也(埼玉県西支部)


▲23歳の原田(左)が18歳の徳重(右)を延長戦で振り切った

▼軽量級(65kg以下)決勝戦
○原田祐光(本部直轄浅草道場)
延長1回 判定5-0
●徳重吉将(東京城北支部)

 出場選手の中で最も実績があるのが、一昨年第28回大会3位の原田祐光。その原田を本命としながらも、軽量級にはユース世代とユース出身の10代の選手が大挙してエントリーした。

 ベスト8に勝ち残った選手は、なんと6名が10代。その中でもエース格と見られているのが、昨年と今年のワールドユースエリート大会65kg以下級で優勝した清水祐貴。清水は昨年のウェイト制大会では原田を破る金星を挙げたことでも注目された。

 迎えた準決勝戦は清水と、同じく東京城北支部の徳重吉将との対戦。道場での組手では清水がやや優勢だというが、本番の試合では延長で徳重が3-1の僅差判定で競り勝って決勝に進出した。

 一方の原田は準決勝では西野博勇(湘南支部)を延長5-0の判定で下すなど、尻上がりにペースを上げて決勝へ。昨年は清水の勢いとスピードに翻弄された原田が、同じタイプの徳重を相手にどう戦うのか注目された決勝戦。本戦は互角の展開ながら徳重の動きがやや上回り、判定1-0(徳重)で引き分け。延長では疲れの見え初めた徳重に対し、原田が攻勢を仕掛けて5-0で初優勝を飾った。

■軽量級(65kg以下)
優 勝/原田祐光(本部直轄浅草道場)
準優勝/徳重吉将(東京城北支部)
3 位/西野博勇(湘南支部)
4 位/清水祐貴(東京城北支部)


▲元・世界王者の息子、中村(右)がついにビッグタイトルを手にした

▼中量級(75kg以下)決勝戦
○中村昌永(兵庫・大阪南支部)
再延長 判定3-1
●竹岡拓哉(東京城西支部)

 第27回大会優勝の高橋佑汰(東京城北支部)と第28回大会優勝の竹岡拓哉がトーナメントの両端に名前を連ねた中量級。他に第28回大会3位の稲岡祐樹(城西世田谷東支部)、2010年アジア大会優勝の中村昌永(兵庫・大阪南支部)、第22回大会優勝のベテラン松岡朋彦(兵庫・大阪南支部)、昨年全日本大会で新人賞を獲得した加賀健弘(東京城西支部)など、4月の世界ウェイト制大会に出場した森善十朗、澤村勇太以外の最有力メンバーがこの階級には揃った。

 まず高橋は準々決勝までの4試合をすべて本戦5-0で勝利。一本勝ちや技有りこそないものの、はつらつとした動きを見せて好調さをうかがわせた。中村昌永は準々決勝で新鋭・加賀健弘を本戦で撃破。高橋との準決勝に駒を進めた。

 スピード感あふれる組手の高橋とは対照的に腰を据えて打ち合うタイプの中村。両者はまだ高橋が高校生だった2010年の全日本大会で一度対戦していて、そのときは中村が後半に突きの連打で若い高橋を一蹴した。今回も高橋の連打に対し、中村はじっくりと狙って下突きを繰り出す。本戦1-0(中村)で迎えた延長戦、中村の突きで高橋の動きが徐々に止まりはじめ、判定4-0で中村が決勝進出を決めた。

 竹岡は世界ウェイト制大会にも出場したラシャ・ガバラエフ(ロシア)を準々決勝で下し、準決勝は稲岡に延長5-0の判定勝ちで決勝進出。

 中村と竹岡という、技やスピードよりも突きや下段蹴りというシンプルな技の打ち合いを得意にする両者の対戦、試合は予想通り白熱した攻防が続き、再延長戦の末に判定3-1で中村が勝利。試合後、中村が本部席に座る父・中村誠師範(第2回、第3回全世界王者)と握手を交わすと、会場からこの日一番の大きな拍手が二人に贈られた。

■中量級(75kg以下)
優 勝/中村昌永(兵庫・大阪南支部)
準優勝/竹岡拓哉(東京城西支部)
3 位/髙橋佑汰(東京城北支部)
4 位/稲岡祐樹(城西世田谷東支部)


▲イエロメンコ(右)が下段廻し蹴りで攻めて圧勝した

▼重量級(85kg超)決勝戦
○オレクサンダー・イエロメンコ(ウクライナ)
判定勝ち 本戦5-0
●キリル・コチュネフ(ロシア)

 1カ月前に開催された第5回世界ウェイト制大会軽重量級に出場し、優勝候補の一角に挙げられながら、顔面殴打の減点で痛恨の初戦敗退を喫したイエロメンコが、他を寄せ付けない圧勝劇で優勝を飾った。

 イエロメンコは、初戦は2012年東北大会優勝の坂本佑太朗(本部直轄仙台道場)に本戦5-0判定勝ち、準々決勝は2011年全関東大会優勝の岩井健(本部直轄四谷道場)から後ろ廻し蹴りで技有りを奪い優勢勝ち、準決勝では2011ワールドユース重量級で優勝し、今年3月に高校を卒業して本格的に一般部の大会にシフトした大江壮大(横浜川崎支部)から下段廻し蹴りと下段後ろ廻し蹴りで技有りを奪い、合わせ一本勝ち。無傷で決勝進出を決めた。

 イエロメンコの対抗馬になると見られていた世界ウェイト制重量級4位スティーブン・キュージック(総本部)は準々決勝で外岡真徳(正道会館)と対戦し、試合を優位に進めながら、つかんでの攻撃と顔面殴打で減点を取られて敗退。その外岡は準決勝でキリル・コチャネフ(ロシア)に判定0-5で敗れ、決勝はイエロメンコとコチャネフという外国人同士の争いになった。

 決勝戦はイエロメンコが強烈な下段廻し蹴りを随所で繰り出し、実力の違いを見せつけて5-0の判定勝ち。イエロメンコは世界ウェイト制後、5月18日のヨーロッパウェイト制軽重量級優勝に次ぐ二冠達成となった。

■重量級(85kg超)
優 勝/オレクサンダー・イエロメンコ(ウクライナ)
準優勝/キリル・コチュネフ(ロシア)
3位/大江壮大(横浜川崎支部)
4位/外岡真徳(正道会館)


「2013全日本女子ウェイト制空手道選手権大会」結果

■軽量級(55kg以下)
優 勝/島田慧巳(本部直轄浅草道場)
準優勝/小田幸奈(広島県支部)
3 位/河原瑛里香(東京城北支部)
4 位/三土手公任子(静岡西遠支部)

■重量級(55kg超)
優 勝/横山友美(広島県支部)
準優勝/砂原祥子(東京城北支部)
3 位/竹田明子(京都支部)
4 位/加賀谷美憂(東京城北支部)

「2013全日本高校生空手道選手権大会」結果

■15歳男子65kg以下級
優 勝/臼田悠希(大阪なみはや支部)
準優勝/与座優貴(茨城県常総支部)
3 位/上田裕斗(静岡西遠支部)
3 位/杉浦翔晟(静岡西遠支部)

■15歳男子65kg超級
優 勝/中山誠次郎(愛媛支部)
準優勝/松崎 圭(広島県支部)

■16歳・17歳男子65kg以下級
優 勝/中岡京介(大阪西支部)
準優勝/亘 和孝(東京城西支部)
3 位/日比野英翔(横浜北支部)
3 位/鈴木捷平(静岡西遠支部)

■16歳・17歳男子75kg以下級
優 勝/加内絢介(城西世田谷東支部)
準優勝/寺田皓成(静岡駿河支部)

■16歳・17歳男子75kg超級
優 勝/石塚悠太郎(鹿児島県支部)
準優勝/小峰知己(城西野方支部)

■15歳~17歳女子50kg以下級
優 勝/木戸彩加(兵庫・大阪南支部)
準優勝/中野 遥(宮崎支部)

■15歳~17歳女子50kg超級
優 勝/中山七虹(大阪なみはや支部)
準優勝/黒沢千夏(千葉県北支部)

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