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【タイファイト】初出場の大田原兄弟、ともに判定で敗れる

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2014/06/28(土)UP

THAI FIGHT
「THAI FIGHT WORLD BATTLE THE VENETIAN MACAO」
2014年6月28日(土・現地時間)マカオ コタイ・アリーナ

 マカオは“東洋のラスベガス”とも呼ばれ、連日カジノ目的の中国人や各国の観光客でにぎわう場所でもある。今大会はマカオ最大級の会場、コタイアリーナで開催され、中国国内おけるムエタイの人気上昇を象徴するかのような大会となった。

 試合はこれまでのタイファイト同様に3分3R制で行われ、一番の特色は全9試合中6試合がグローブの代わりに拳に縄を巻きつけて殴り合う、ムエボラン(古式ムエタイ)形式で試合が行われること。日本から出場の大田原友亮・虎仁兄弟は、このムエボラン形式の試合は初となった。


 


▼第9試合 58kg契約
○ミン・タィエン(中国)
延長判定
●大田原友亮(B-FAMILY NEO/UKFインターナショナルフライ級王者)

 第1試合で弟の虎仁が判定負けしているため、兄の友亮の表情には「何が何でも勝たなければならない」という気持ちが現れていた。相手のタィエンは過去に香港王者にもなっているが、今大会では中国の代表として出場。

 初回、友亮はガードを固めて、左右のミドルでタィエンを揺さぶる。タィエンは早くもヒジを合わせてきた。友亮はガッチリとガードし、微笑みながら「さあ、来い」というジェスチャーを見せる。タィエンは重いローキックを当てに出るが、友亮は膝下でしっかりとカット。友亮は前に出ながらミドルを放ち、ラウンド終盤にはバックブローも当てた。

 2R、友亮の前進が増し、距離が詰まったところで組んでのヒザを決める。この友亮のヒザが効いたのかミン・タィエンの足数が次第に減っていく。タィエンがパンチを出すと、友亮はカウンターで綺麗にミドルを決める。

 3R、必死に挽回を狙うタィエンが組んでくるが、友亮は組んだまま横に回り避けられない角度からヒザ。そして最後はタィエンを倒す。この流れが定着し、試合は友亮の圧勝と思われたところで試合終了ゴング。中国人ジャッジの出した判定はドロー。友亮とタィエンには、その場で急遽、延長戦の第4Rが課せられた。

 これまでの試合ぶりでは友亮が圧倒し、この第4Rも圧倒するかと思われたが、ここからのタィエンの粘りがしつこかった。互いに、これまでの3Rより動きは鈍っているものの、組んでからの攻防で、友亮は一度だけタィエンの下になる形で倒れ込んでしまう。どちらが勝ったとも、甲乙つけがたい内容ではあったが、ジャッジは3者とも中国のミン・タィエンを勝者とした。

 3R終了まで圧倒的に攻めていた友亮にとって本当に悔しい結果となったが、「この地元びいき判定にはウンザリですね。悔しい気持ちもありますが3階級上でも闘えることが分かったので収穫はあったと考えるようにします。8月は日本でやります。応援や、逆にブーイングでもよいので会場にきてムエタイじゃないド突き合いをみにきてください」と答えた。

 次戦は8月3日新宿FACEで開催されるWMLでUKF世界スーパーバンタム級王座決定戦、そして8月23日ラオスでの連戦が予定されている。


 


▼第1試合 56kg契約
○ジョ・グアンジャン(中国)
判定
●大田原虎仁(B-FAMILY NEO/TRIBELATEスーパーフライ級王者)

 大観衆の中、虎仁は両手を挙げ笑顔で入場。グローブを付けず拳で殴り合わなければならないが、何の戸惑いも感じないような笑顔だ。

 初回、虎仁はミドルキックを繰り出し、パンチに繋ぐ流れを作る。2Rに入り、虎仁は次第にパンチ主体で前進するようになっていく。試合は3分3Rしかないため、通常のムエタイの様に距離を取り合っている時間はない。クロスカウンターの激しい相打ちが続く。この虎仁の前進でグアンジャンは後退するも、大きなダメージは与えられなかった。

 3R、虎仁は更に前進し、パンチの種類もアッパーやボディー攻撃など多彩となる。そして普段のムエタイでは出さないバックブローもグアンシャンの頭部側面に直撃させ場内も湧きかえる。グアンジャンは終始後退しながらミドルキックに繋ぐ。

 試合は一進一退の攻防だったが、ジャッジや観客の目は日本人である虎仁には厳しく、虎仁は判定負け。試合後に虎仁は「この大きな舞台で勝利できなくて悔しい」と心境を語った。

写真&レポート=シンラパムエタイ・早田寛
ムエタイ専門誌「シンラパムエタイ」URL:
http://sinlapamuaythai.com/shopdetail/000000000314/ 

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