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【ボクシング】井岡に初黒星を与えたアムナットがリオ五輪出場決定

2016/07/08(金)UP

異例のプロボクサー対決に勝利したアムナット(右)写真=AIBA

 現地時間の7月3日から8日にかけてベネズエラのバルガスで開かれているリオ五輪の『APB&WSB予選』は急きょプロボクサーの参戦が認められ、2014年の大阪では井岡一翔(井岡)にプロ初黒星を与えた前IBF世界フライ級王者のアムナット・ルエンロエン(タイ)がタイ代表で五輪出場を決めた。  
 アムナットは2008年のアマチュアボクサー時代に北京五輪に出場を果たし準々決勝まで勝ち進んでいる。五輪出場は8年ぶり。

 APBとは「AIBAプロボクシング」、WSBとは「ワールド・シリーズ・オブ・ボクシング」の略称で、共に五輪ボクシングを統括するAIBA(国際ボクシング協会)の立ち上げた新型プロボクシングイベントである。
 これらを盛りあげる付加価値としてリオ五輪では、両イベントの参加者限定の予選トーナメントを設けた。それが現在進行中の最終予選だが、6月のAIBA臨時総会でプロボクサーの五輪全面開放案が可決。同協会は参加条件に本家プロボクサーも追加させた。

 マニー・パッキャオ(フィリピン)、ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)、アミール・カーン(イギリス)、セルゲイ・コバレフ(ロシア)などプロボクシング界の名だたるトップ選手たちも参加に興味を示してきたが、スケジュール的に非現実的であることや方々からの反発を受けて大半は流れた。

 最終的に、世界王座に就いた実績のある選手では全世界でアムナットと元WBA、WBO世界ミドル級暫定王者ハッサン・ヌダム・ヌジカム(カメルーン)の2選手のみがエントリーした(日本はエントリーを見送った)。
 世界的にはトップ選手から中堅選手までがすでに五輪出場を決めているため、この予選大会のレベルは高くない。しかも出場条件に大きな縛りがあるため、参加者は少なく、アムナットが本来より10キロ近く重いライト級でエントリーしようとも、可能性は十分あると思われていた。  

2014年に井岡にプロ初黒星をつけたアムナット(右)。2008年のアマチュア戦でも井岡に勝利している

 1回戦でWSB戦士のアルトゥール・ブリル(ドイツ)にポイント勝ちを収めたアムナットは、勝てば出場確定の準決勝である2回戦で、カーマイン・トンマゾネと対戦する。

 プロで15戦無敗の世界ランカーであるトンマゾネを相手に、アムナットは先行逃げ切りを狙って速攻をしかける。久々だった3分3ラウンドの短時間勝負を、一見して肥えた腹でやりこなしたアムナットは、1回と2回を抑え、最終3回はおなじみの時間稼ぎで勝利した。

 2008年北京五輪以来、2度目の五輪出場となったアムナットは、5月に行われたIBF総会で、2015年度年間最優秀選手として表彰を受けたばかり。IBFは五輪への参加に「王座とランキングから1年間除外するサスペンド」を発表しており、この意に逆らっただけでもアムナットの五輪回帰は大胆だ。

 タイ・ボクシング協会は、アムナットにこの予選で1勝ごとに100万バーツ(288万円)の報酬を与えると約束していた。なお、同日のライトヘビー級準決勝では、ヌジカムも予選通過を決めている。

文・善理俊哉 

●編集部オススメ記事
井岡vsアムナットの試合の模様(2014.5.7)

 

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