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【GLORY】元K-1の悪童バダ・ハリ、復帰戦は消化不良なTKO負け

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2016/12/10(土)UP

GLORY
「GLORY 36:COLLISION」
2016年12月10日(土・現地時間)ドイツ・オーバーハウゼン

▼ヘビー級 3分3R
○リコ・ヴァーホーベン(オランダ/GLORYヘビー級王者)
TKO 2R 1分20秒 ※ハリが棄権
●バダ・ハリ(モロッコ)

強力なパンチを武器にK-1新世代の旗手として期待されたハリ(左)

 かつてK-1で活躍したハリが約1年4カ月ぶりとなる復帰戦を迎えた。対戦相手はGLORY世界ヘビー級王者リコ。

 ハリは2005年11月にK-1初参戦。長いリーチから繰り出すハードパンチを武器に、ピーター・アーツやアリスター・オーフレイムからKO勝ちを収め、初代K-1ヘビー級王座に就くなど活躍。その反面、記者会見での乱闘騒ぎやリング上での反則行為など素行の悪さも目立ち、K-1の悪童と呼ばれていた。

K-1ヘビー級トーナメントの決勝戦で、倒れた相手を踏みつけて失格負けしたバダ・ハリ

 K-1活動休止後はボクシングに転向するため2012年1月に引退試合を行ったが、その4カ月後には復帰。ロシアやドバイで試合を行い、昨年8月までに5連勝(4KO)とその実力は衰えを知らない。通算戦績はなんと106勝12敗。

 迎え撃つリコはGLORY世界ヘビー級王座に君臨し、同団体において12勝1敗の戦績を持つ。現在のキックボクシングヘビー級において“最強”の呼び声も高いファイターだ。

日本で行われたピーター・アーツ(右)ラストファイトでその相手を務めて勝利したリコ(左)

 1R、リングを回りながら左ジャブと左ミドル&ローを放つハリ。対するリコはリング中央で構えると、ジリジリと間合いを詰めながら左ミドル。ハリをコーナーまで後退させると左ストレート、左ミドル、右の前蹴りを繰り出す。ハリは回転の速いパンチのコンビネーションで応戦する。

 2R、鋭さを増す両者の攻撃。ハリが右ローと左ジャブをヒットさせると、リコは右フック、右ハイ、右ストレートを連続で浴びせる。ハリは左右パンチの高速連打から右フックをボディと顔面に叩き込んでリコを下がらせる。しかし、リコはワンツーから一気に間合いを詰めて組み付き、左のヒザ蹴りを2発。

 直後にブレイクが掛かり、レフェリーが試合を再開させようとするが、どこか痛めたのかハリはなかなか応じない。レフェリーがダウンをコールしてカウントに入るが、ハリはコーナーに戻ってしまい、試合再開は不可能となった。リコのTKO勝ちが告げられ、呆気ない幕切れを迎えた。

 やはり試合中に負傷していたハリ。右手には包帯を巻き固定される様子がモニターに映し出される。試合後、マイクを向けられた両者。お互いに健闘を称え、不本意な結末を悔しがると、来年再戦することを誓い合った。

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