【ベラトール】ヒョードル試合中止の大会、パトリッキーが元UFCトムソンにTKO勝ち
倒れ込んだコスチェック（右）をパウンド連打で仕留めに掛かるアロンソ（左）
▼第7試合 ウェルター級 5分3R
○マウリシオ・アロンソ（ブラジル）
TKO 1R 4分42秒
●ジョシュ・コスチェック（アメリカ）
2005年から10年もの間、UFCで活躍してきた39歳のコスチェックがBellatorデビュー戦を迎えた。
コスチェックはこれまでにディエゴ・サンチェス、吉田善行、アンソニー・ジョンソンら強豪から勝利し、2010年10月にはジョルジュ・サンピエールが保持していたUFCウェルター級王座に挑戦した経験を持つ。しかし、2012年5月のジョニー・ヘンドリックスから5連敗を喫し、Bellatorに戦いの舞台を移した。MMA戦績は27戦17勝ち10敗。
対するアロンソはブラジルの大会を主戦場に、20戦12勝7敗1ノーコンテストの戦績を収めてきた36歳。2012年3月のHEAT名古屋大会で来日したこともあり、そのメインイベントでエンリケ・スギモトを下している。Bellatorには2015年9月のデビュー戦で敗れて以来、約1年半ぶりの参戦となる。
1R、コスチェックが距離を詰めてパンチを放つと、アロンソは回転の速い左右フック連打を返す。いったん離れるが、コスチェックは再びジリジリと距離を詰めながら、パンチでプレッシャーを掛けていく。アロンソは下がりながらも、長いリーチから左ジャブと左ローをヒットさせていく。
すると、ケージ際でアロンソの伸びる右ストレートがコスチェックの顔面をとらえる。一瞬、ヒザが崩れたコスチェックはすぐに距離を取って構えるが、アロンソは追いかけて左ミドル。さらに、左のフェイントから右アッパーを浴びせると、コスチェックが額を押さえて倒れ込む。アロンソが追撃の鉄槌を連打したところで、レフェリーが試合を止めた。
復活を懸けて試合に臨んだコスチェックは無念の初回TKO負け。一方、アロンソはベテランを相手にBellator初白星を飾った。
フランス（下）の寝技にてこずったトコフ（上）だが、最後はヒョードル譲りの強打で一気に試合を決めた
▼第9試合 ミドル級 5分3R
○アナトリー・トコフ（ロシア）
TKO 2R 2分24秒
●フランシスコ・フランス（アメリカ）
トコフは今大会がBellatorデビュー戦。セコンドには試合が中止となったヒョードルの姿も。
1R、トコフがパンチで前に出ると、組みつくフランス。トコフが差し替えして、フランスをケージに押し込み、足を掛けてテイクダウン。下になったフランスは下から腕十字。トコフは懸命に堪えるが、フランスが身体を回転させるとすかさず三角絞め。ピンチに陥るトコフであったが、これをしのいでラウンド終了。
2R、スタンドの攻防からフランスが引き込むように寝技に移行。トコフはすぐに抜け出すが、上からの蹴りがフランスの急所に入り試合が一時中断。再開後、パンチの打ち合いからフランスが前に出るが、バランスを崩して転倒。トコフが上につくと、下から寝技を仕掛ける展開に。
しかし、トコフが一瞬の隙をついて、上から強烈な右フック一発。これが効いたフランスが頭を抱え込むと、トコフは追撃のパウンド連打。レフェリーが試合を止めた。
Bellator初陣をトコフがTKO勝ちで飾った。試合後、トコフとともにマイクを向けられたヒョードルは、「試合に向けてとても準備してきたが中止になってしまった。ミトリオンが体調を崩して今は病院にいる。近いうちに再び試合が組まれて、試合が実現できることを願います」と話した。
苦しい展開が続いたアルテアガ（左）であったが、最後まで得意のパンチで粘ったことが功を奏した
▼第10試合 女子フライ級 5分3R
○ヴィタ・アルテアガ（アメリカ）
TKO 3R 4分04秒 ※ドクターストップ
●ブルック・メイヨー（アメリカ）
1Rと2Rは、メイヨーがデビュー戦とは思えない落ち着いた戦いぶりを見せる。得意のパンチでガンガン前に出て来るアルテアガに対して、投げやタックルからテイクダウンを奪うと、バックマウントからのチョークスリーパー、下からのオモプラッタや三角絞めなど、次々と寝技を仕掛ける。
3R、劣勢のアルテアガが手数を増やしてガンガン前に。メイヨーは強烈な右ストレートを被弾して一瞬ぐらつくが、すかさずタックルからテイクダウン。再びバックマウントを奪うが、アルテアガはまたも身をよじってこれを外す。
スタンドの状態に戻るが、左目上部の腫れが大きいメイヨー。「見えてるわ！」とアピールするが、ここで無念のドクターストップとなった。最後まで気持ちを切らさず、得意のパンチを放ち続けたアルテアガがTKO勝利をたぐり寄せた。
PHOTOS＝（C）Bellator MMA
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