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【NJKF】伊藤紗弥がWBCムエタイ世界王座を獲得、世界統一王者まであとひとつ

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2017/11/26(日)UP

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得意の右ミドルキックでヨッティング(右)を後退させる伊藤(左)

NJKF事務局
「NJKF 2017 4th」
2017年11月26日(日)東京・後楽園ホール

▼メインイベントI WBCムエタイ世界女子ミニフライ級王座決定戦 2分5R
〇伊藤紗弥(尚武会/WMC世界女子ミニフライ級王者)
判定3-0 ※49-47、50-46、50-46
●ヨッティング・シット・ナムカブアン(タイ/WPMF世界女子ミニフライ級王者)
※伊藤が新王座に就く。

 怪我の影響で昨年4月から1年2ヵ月のブランクを作った“天才ムエタイ少女”伊藤だが、今年6月に復帰すると、その後WMC女子世界ミニフライ級王座を獲得。今回はWPMFの世界同級王座を持つヨッティングとWBCムエタイの世界王座を懸け、世界統一戦ともいうべき戦いとなった。

 1R、オーソドックスの伊藤とサウスポーのヨッティングは互いにロー・ミドルを蹴り合うが、どちらも距離感がよく、足を引いてかわすなどして相手に主導権を握らせない。

 2R、ヨッティングは1Rより前に出てくるが、伊藤は蹴りを先に当て、ヨッティングが蹴り返してきてもブロックやかわして次第にペースを自らへ引き寄せる。

 3R、蹴り勝ってきた伊藤に対しヨッティングは徐々にローのダメージを隠せなくなり、伊藤の蹴りをキャッチしようとする動きも見られる。伊藤は試合前に意欲を見せたパンチから蹴りに繋ぎ、ヨッティングの蹴り足をキャッチしコカす場面も見せる。

 4R、ヨッティングは起死回生を狙ったバックブローを放つが伊藤は当てさせず、逆に伊藤はミドルとローを当ててヨッティングを後退させる。伊藤はこのラウンドもヨッティングをコカし、試合は伊藤ペースが色濃くなってくる。

 5R、優勢の伊藤は圧力を強め、ヨッティングが蹴ってくればキャッチからのコカしを狙い、ジャブから左右のミドルをリズミカルに当てて終了。

 49-47、50-46、50-46と明確に差をつけてヨッティングを降し、新たな世界のベルトをその腰にした。

 伊藤は2018年3月17日にタイ・アユタヤで開催される『ムエタイの日』特別興行でWPMF世界アトム級タイトルマッチを行うことをすでに承諾しており、ここでも勝てばWMC・WBCムエタイ・WPMFと女子世界タイトルの最高峰(ムエタイの二大殿堂ルンピニーとラジャダムナン両スタジアムは女子王座を認定していない)を統一することになる。


テーパブット(右)が縦・横とヒジを振るい、宮越(左)を流血に追い込んだ

▼メインイベントII 日泰国際戦 スーパーファイト 63kg契約 3分5R
〇テーパブット・シッオブン(タイ/7chTVスーパーフェザー級王者)
TKO 2R 1分56秒 ※ヒジによるカット→レフェリーストップ
●宮越慶二郎(拳粋会/WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者)

 宮越は9月にシュートボクシングへ初参戦するも新エース・海人のヒジでカットを負い5RTKO負け。“自分はこんなもんじゃない”――そんな思いで自身の実力を証明するため、早々と再起戦に臨んだ。しかし対戦相手は9月に健太と対戦し、敗れたものの「タイなら完敗」と健太に言わしめた7チャンネルTVスーパーフェザー級王者テーパブット。健太に舌を巻かせたタイミングと技術の達人に忍者ステップで挑んだ。

 1R、サウスポーのテーパブットに宮越は左右ローで先制。テーパブットは健太の進入を阻んだ前蹴りとミドルを今回も飛ばし、パンチ・ミドル・ローと繰り出す宮越の攻撃をなかなか当てさせない。しかし宮越も接近戦を挑まんとするテーパブットの気配を察すると、フットワークで間合いを開ける。

 2R、前へ出て間合いを詰めたテーパブットは、ヒジ打ちから素早く組みつきヒザ蹴りを連打。ヒザの連打が目を引いたが、ヒジで宮越の右目上をカットし流血させる。

 ドクターチェックの後再開となるが、カットの大きさを感じたか、宮越はKO狙いで強打を振るう。しかしテーパブットは冷静さを崩さず、パンチの内側を抜くように縦・横とヒジを振るう。宮越は攻防の中で再び出血してきて2度目のドクターチェックが実施される。

 再開後、再びパンチを振るった宮越だが、テーパブットはクリンチと前蹴りを駆使して有効打をもらわない。そして傷の具合を見たレフェリーが試合をストップ。宮越はまたしてもヒジでのカットで敗れ、連敗となる結果にガックリ肩を落とした。

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