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【吉鷹弘の打撃研究室】連載第50回「上半期ベストバウト、大和が野杁を封じた戦略とは?」の巻

 打撃のスペシャリストである筆者が、話題の試合を題材に打撃技術を分析していく連載コラム。今回は2月16日にNJKFで行われ、早くも年間ベストバウトとの呼び声も高い、大和哲也vs野杁正明を分析する。大和が不利の予想を覆した戦略とは!?

☆「大和vs野杁」この試合動画を見ればより深く知ることが出来る

大和vs野杁の試合レポートはこちら 


■野杁の蹴りに対抗するため大和は重心を変えた

 戦前のマスコミの予想通り、上半期または2014年の国内最高試合とでも呼ぶべき、ハイレベルで非常にスリリングな戦いとなった大和vs野杁の一戦。

 ヒジなしルールが全盛の時代に、フルラウンドに渡り、あれだけのヒジの攻防が交錯した模様は後楽園ホールの観客に「一撃で終わる」という凄みをより感じさせたことだろう。

 リーチ、スピードに勝り、直近の試合を観る限り、野杁有利の予想を雑誌記者の多くがしていた様に、私も「野杁有利」と予想していた。

 しかし、そんな予想は1Rが始まってすぐに覆されることになる。

 体格、リーチ、スピードで劣る大和は得意の左フック等のパンチは封印。野杁の左足(前足)へのシフトウェートを徹底して抑えてしまうことが策かの様に、野杁の左足に左右の前蹴り抑え、左右のロー等を放ち、時折左ジャブを混ぜながら入り込む隙を窺っていた。

 大和自身も左足(前足)に重心をしっかりかけている時間がほとんどなく、絶えず蹴りや、バックステップを織り交ぜる戦術には驚かされた。この大和が用いた、後ろ足重心での構えは(視野が広くなるため)自然と相手の攻防への見切り力を高められるものである。

 2Rに入ると、試合の展開が大きく変動していく。少しずつ自分の間合い・距離を把握しつつある大和は、左ジャブ→右ロングフック→左レバーブローを放ち、さらに左ジャブのフェイントから左ヒジ、右手で相手の左手をはたいてからの右ヒジと、攻撃の際(きわ)、際(きわ)にヒジを織り交ぜていく。

 野杁は右の上段前蹴りを放ち、大和の顔面にヒットさせる。しかし、この試合ではパンチ以外の攻撃が「是」と判断した大和は徹底して蹴る。蹴りを放つ後ろ重心の構えを取っているため、野杁は蹴り技ではなかなか大和の芯をとらえることは難しかっただろう。 ・・・

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吉鷹弘の「打撃」研究室 第50回 内容
■野杁の蹴りに対抗するため大和は重心を変えた
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■勝負を決めた攻防は序盤にあった 

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