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【吉鷹弘の打撃研究室】連載第52回「野杁がゲーオを倒すには具志堅用高に学べ」の巻

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 打撃のスペシャリストである筆者が、話題の試合を題材に打撃技術を分析していく連載コラム。今回は2月6日にKrushで行われた野杁正明vsイリアス・ブライド、そして4月19日に激突する野杁vsゲーオ・フェアテックス戦を分析する。筆者が見たブライド戦での野杁の洗練されたテクニックと、ゲーオに勝つための方法とは!?

野杁vsブライドの試合レポートはこちら

■ブライド戦で魅せた野杁の洗練された技術

 2月のイリアス・ブライドとの一戦で、新たな真骨頂とも言える独特の攻防を後楽園ホールの観客に魅せつけた野杁。

 その野杁が見せた、魅せつけた攻防とは、簡単に言えば時折放つ左レバー打ち以外は右の攻撃一辺倒……ではあるが、そこには実に洗練された技術が潜んでいた。

 アップライトスタイルも出来れば、重心位置がフラットの五分五分のスタイルでも戦える野杁は、対戦相手の攻防能力、もしくは試合ルールによって自分の構えや重心位置を変える。

 この試合で見せた構えは、重心位置は五分五分のブロッキングを重視したディフェンス主導の構えなれど、この状態からでは左の蹴りやパンチで対応することは微妙にズレが生じやすいために、あえて右の蹴りを中心に自身の攻撃を展開していた。

 元来、軸の力が強く、股関節の柔軟な野杁はこの構えから相手のパンチをブロックするや、すぐさま変幻自在に右の蹴りを繰出していく。柔軟性などに欠ける選手はこのブロックから右の返しの蹴りを放とうすると、やや上体が伸びがちでローそのものが軽くなるのだが野杁にそれはない。

 ブライドはパンチ主体の選手ゆえ、左足に重心がかかっているのでそこを狙うのはセオリーどおりの攻撃とも言えるのだが、そのあたりも十分理解してる野杁はパンチを丁寧にブロックすると、すぐさま重いというよりも正確性の高い精度の高いローを返していく。

 ブロックからの返しのローは元々得意な選手ではあるが、この日のローの返しは今までになく柔軟でより無駄なく自身の力とウェイトを相手の左足にぶつけていた(相手は1Rで効いてしまっていた)。

 そして虚をつき、 ・・・

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吉鷹弘の「打撃」研究室 第52回 内容
■ブライド戦で魅せた野杁の洗練された技術
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■あの具志堅用高の現役時代から学ぶべき技術とは?

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