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【月間ベストファイター・7月】志朗、不利の予想を覆し現役ラジャ王者ルンキットを撃破した勝因とは

毎月イーファイトが取材した大会の中から決める格闘技月間ベストファイター賞。2019年7月のベストファイターは、7月21日に開催された『RISE WORLD SERIES 2019 Semi Final Round in OSAKA』でラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級王者ルンキット・ウォーサンプラパイ(タイ)に勝利し、-58kgトーナメント決勝に進出した志朗に決定!(2019年8月9日UP)

PROFILE

志朗(しろう)
1993年6月23日、埼玉県出身
身長165cm
BeWELL所属

3歳のときより、キックボクシングを始め、中学卒業と同時に、大宮の単位制高校に進学と同時に単身でムエタイ修業のためにタイに渡航。ジムの寮に入り、現役のムエタイ選手と寝食を共にしながら練習に励む。

2009年8月にルンピニースタジアムでデビュー。タイ選手に判定勝利。
日本では2010年16才のとき、後楽園ホールでデビュー。2RKOで勝利。

2016年1月、ISKA世界ムエタイバンタム級1位のダニエル・マックグオーン(Daniel McGowan)と戦い王座につく。
2018年5月、2度目の防衛戦をKOで飾る。
2019年3月、RISE WORLD SERIESに参戦。7月の準決勝ではラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級王者ルンキットに勝利し、9月の決勝戦では那須川天心と対戦する。

選考理由
1、現役ラジャダムナン王者のルンキットに勝利
2、劣勢の序盤を乗り越え終盤に逆転
3、「神童」那須川天心との日本人対決を実現

選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ

 受賞された志朗選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。

アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ®

非変性Ⅱ型コラーゲン(UC-Ⅱ®)に、MSMやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。
マルチビタミン&ミネラル

100%自然素材を使用したビタミン&ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。
アミノ12パウダー

BCAAなど体内で合成できない必須アミノ酸を8種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。
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贈呈:ゴールドジム

ベストファイター記念インタビュー

■過去最強の相手に立ち向かう志朗「ミドルが全然痛くなくて、前に攻めていける確信があった」

ラジャ王者・ルンキットを破り月間ベストファイターに輝いた志朗(右)

 優勝賞金1,000万円をかけたRISE初の世界トーナメント『RISE WORLD SERIES 2019』。
 -58kg級と-61kg級の2階級に世界中の強豪が参戦し、志朗は-58kg級に出場。トーナメント参加8名中日本人はわずか2名。トーナメントを見て、志朗は「日本人を勝たせるつもりがない」と評したほど強豪ぞろい。

 3月の1回戦で志朗は、WAK-1F K-1ルール世界王者のウラジスラフ・ミキータス(ウクライナ)を3RKOで撃破。そして7月には不利な下馬評の中、ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級王者ルンキット・ウォーサンプラパイ(タイ)を延長判定で撃破し、那須川天心との日本人同士の決勝を実現させた。

 ルンキットとの対戦が決まり、「ロッタン、スアキムといった一流どころにも勝っているし、階級的にも上の選手だったので不安がありました」と志朗は語る。リングに上がってみて、実際に「結構体格差がある」と感じたという。

3月のミキータス戦では志朗はローキックでKO勝利を収めた

 試合開始直後、ルンキットは3月のフレッド・コルデイロ戦とは打って変わって積極的に前に出る。リーチの長い左のロー・ミドルにより距離を詰めさせてもらえない志朗は、「本当は自分がプレッシャーかけて、タイ人が1ラウンド目に攻められ慣れていないところを攻めようと思った」という事前の作戦の裏をかかれる。

 想定外のルンキットの行動に「心が乱れた部分もあった」といい1ラウンドを落とした志朗だったが、「1ラウンド目にミドルを受けて、そんなに痛くなかった。緊張していたせいもあるかもしれないけど、全然痛くなくて、前に攻めていける確信があった」と突破口を見出した。「カットしてもよかったし、食らってローを返すのもできた。どちらでも行ける安心感があったので、攻めることに自信があった」と、2ラウンドから反撃を開始する。

■迎えるタイ人の転換期「自分の方がルールに対応しようという意志が強かった。そろそろタイ人もRISEルールに対応した練習をした方がよい」

ルンキット(左)を迎えた準決勝の戦前予想は不利の声も少なくなかった

 2ラウンド終盤には、ボディによりルンキットが顔をゆがめるシーンも増えた。「ボディが入ったら『ウッ』と声が漏れていたし、三日月蹴りも入れていたので、ボディが効いているのがわかった」3ラウンドにはルンキットは完全に失速し、志朗のペースのまま終了のゴング。「延長はあるんじゃないかと思っていた」という志朗の目論見通りに延長ラウンドへ突入。蹴りもなくなり息を切らせていたルンキットを突き放し、2-1ながら志朗が判定をものにした。

公開練習では梅野源治(左)を相手にRISEルールに適応した姿を見せていた志朗(右)

 不利の声が大きく、那須川とルンキットの戦いを望む声も耳に入っていたという志朗は、「それを覆したいという気持ちもあった」と当時の心境を語る。そして勝利の瞬間には、不利の予想の中にも支え続けてくれた周囲への感謝で満たされたと語った。

 改めて勝因を尋ねると、「自分の方がルールに対応しようという意志が強かった」と、準備に対する姿勢を挙げた。ムエタイにおける武器であるヒジと首相撲が使えないことで戦いの距離が変わるため、「そろそろタイ人もRISEルールに対応した練習をした方がよいというタイのファンからの意見も多い」と、RISEに対するムエタイのエースたちの取り組み方に一つの転換期が来ているという考えを示した。

▶︎次ページは永末ニック氏のバックアップ、そして迎える那須川天心戦

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