2019/06/24（月）UP
（最終更新：2019/07/22 18:44）

MMAファイターとプロレスラー、二つの顔を持つメルヘン戦士マドレーヌ

　6月29日（土）後楽園ホールにて開催される『skyticket presents DEEP 90 IMPACT』では、しなしさとこ（42＝フリー）とマドレーヌ（メルヘン王国#FIGHTTEAMミチバ）によるDEEP JEWELS ミクロ級ワンマッチが決定している。

　しなしは大学で柔道全日本選手権ベスト8、卒業後にはサンボ世界選手権で銅メダルを獲得。2001年に総合格闘技デビューを果たし、2008年には初代DEEP女子フライ級王座を獲得。出産、育児を経て2014年に6年ぶりの復帰を果たした後も勝利を重ね、これまで41戦して36勝と勝率は9割に迫る。充電期間を経て、今回は1年2ヶ月ぶりのカムバックだ。

舌を出し、くびれを強調する独特のセクシーさを出すマドレーヌ

　対するマドレーヌは、2017年5月のプロデビューから２連敗も、昨年9月より自身のベストウエイトであるミクロ級（44.0kg以下）が新設され、名前もまど花からマドレーヌに改名。心機一転で臨んだ同月開催の『DEEP JEWELS』では武井藍（32＝本宮塾）からチョークスリーパーでタップを奪い、初勝利をゲットした。

　今年3月『DEEP JEWELS 23』では“戦うアンチエイジング”玉田育子（やすこ・51＝AACC）と対戦。判定で敗れたが、他団体の元王者である玉田に最後まで食い下がる姿勢が評価された。また、5月には念願のプロレスデビューも果たすなど活躍の場を広げ、その独特の“ハッピーメルヘン”ワールドにハマる人が増加中だ。

3月の玉田育子戦では敗れたものの「得るものが多く転機になった」とマドレーヌ

　女子最軽量級の新旧交代劇はあるのか。今から注目を集める一戦だが、下馬評はやはり「しなし勝利」に大きく傾いている。そんなマドレーヌに連絡を試みると「今回のしなし戦を前に、一言申し上げておきたいことがある」とのこと。試合まで２週間に迫った6月中旬、決戦となる後楽園ホール前に待ち合わせ、さっそく話を聞いてみた。

「格闘技やスポーツのバックボーンもなく、しかもMMA戦績は1勝4敗。そんな私が、しなしさんに挑戦する機会をもらえるとは、めちゃくちゃ嬉しい！」

強さはもちろん自己アピールにも独自の世界観を持つしなしさとこ

　マドレーヌの第一声には、意外にも対戦相手へのリスペクトがこもっていた。「今回対戦が発表されると、あまり格闘技を見ない子やプロレスファンの人からも“あのしなしさとこと？大丈夫なの？”と心配されました」と、しなしの知名度の高さを痛感したという。

　周囲の評価に若干、弱気になったそうだが、湧き出る恐怖の理由が分かってからは、「勝つイメージが逆にむくむく湧いてきてる！」と自信の表情すら覗かせる。

「ビビってた理由は『経歴』。みんなも、しなしさんの経歴にビビってんじゃないの？　もちろんこれまでの戦績はすごいけど、ここ最近でいえば、私はプロレスのリングにも上がってて、試合勘は私のほうがある。しなしさんの時代が前面に出されるのは、もう終わり。凄い選手がずっとトップにいたら、時代は終わっちゃう。でしょ？」と世代交代宣言が飛び出した。

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