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【極真世界大会】100人組手完遂の増田章、日本王座奪還に「打たせず打つ」を伝授=11.22-24

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2019/11/19(火)UP

100人組手完遂の増田章氏(右)が日本代表選手にディフェンスを伝授

 11月22日(金)23日(土・祝)24日(日)武蔵野の森 総合スポーツプラザ(東京都調布市)において極真会館主催『第12回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』が開催される。

 体重無差別で行われる4年に一度の開催の世界大会は1975年、第1回世界大会で佐藤勝昭が優勝以来、日本が王座を死守してきたが、99年の第7回世界大会でK-1でも活躍中だったフランシスコ・フィリォ(ブラジル)が数見肇を破り優勝。海外選手初優勝となった。その次の8回世界大会(03年)には木山仁が王座奪還したが、以降3大会全て海外勢、おまけに1位〜3位のトップ3も全て海外に獲られている。 

パンチは肘でブロックする、とディフェンスを教える増田氏(右)

 今大会、16年ぶりの日本の王座奪還なるかに注目が集まるが、果たして優勝の可能性はあるのか。そのポイントをかつての極真3強(松井章奎、増田章、黒澤浩樹)の一人、増田章氏(57)に聞いた。

 増田氏は90年の全日本王者で91年5月に100人組手完遂、91年11月には世界大会準優勝の戦績を残す。現在、IBMA極真会館の代表で極真会館とは別組織だが、友好団体として協力関係にある。

 彼は、極真会館の松井館長が提唱する「伝統を大事にしながらも極真空手は進化しなければならない」という考えに共鳴しているという。極真は創始者の大山倍達総裁が剛柔流や松濤館流の空手を学び、その流れから独自の空手スタイルを構築したこともあり、2016年から全空連の四大流派の師範を招聘し、型や組手の講習会を開くなど活動。組手に関しては過去のスタイルにとらわれず、実戦性と安全性を考え常に進化が必要だと考えており、増田氏も独立以降、投げ、捌き技を含めた大会を開催している関係で松井館長の考え方に賛同、協力関係を築いた。

蹴りのガードを教える増田氏(左)

 今回の世界大会は、前回15年の世界大会の翌年に定めた新ルール(改定ルール)でどこまで日本人選手が勝ち上がれるかに注目が集まる。手技による顔面攻撃が禁止されているフルコンタクトルールでは、顔面無防備で接近戦でのボディの打ち合いに始終する試合が多く、本来の空手らしい攻防を目指し、「実戦性・安全性・競技性」を柱にルールを改定。採用された新ルールでは、ダメージがなくとも上段への蹴りのクリーンヒットから残心のポーズや、足掛けや足払いで相手を転倒させてからの残心のポーズで相手を制することができれば技ありのポイントが与えられるようになった。

 以降、やみくもなボディの打ち合いは減り、従来の一本(KO)に加え、突きからハイキック、足掛けや足払いの技術が向上し、その技ありが増えたことで延長戦も減った。

 しかし、それで海外の大型選手やフィジカルに勝つことができるのか。

ルール改定から日本人選手の上段への蹴り技の技術が飛躍的に伸びた。写真は16年全日本王者の鎌田翔平

 増田氏は「現在、極真会館の海外の有力選手の試合スタイルは、大体、接近してのアタック(攻撃)中心の組手スタイルです。一方の日本選手は、松井館長によるルール改定や、全空連スタイルとの交流により、間合いと一撃を大事にする戦い方を模索しているように見えます」と語る。

 今回出場する選手は体格とパワーで日本人を上回る選手が多い。増田氏がピックアップした海外選手を数名並べると

 全ロシア重量級チャンピオンのオレクサンダー・イエロメンコ(31=ロシア)、
 2年前の世界ウェイト制で上田幹雄、髙橋佑汰を立て続けに撃破したアンドレイ・ルジン(23=ロシア)、
 ベテランでは8年前の第10回大会3位、かつて世界一の強打を誇ったゴデルジ・カパナーゼ(33=ロシア)、
 新鋭では「ロシアンハイタワー」の異名を持つアントン・グリアエフ(21=ロシア)や、今大会2m10cmと最高身長と140kgという最大体重を誇る怪物イカロ・ナシメント(20=ブラジル)など。

2m10cm、140kgで身長、体重ともに今大会No.1の怪物ナシメント(ブラジル・左)が出場する

 増田氏は、「もし、2m超のブラジル、ナシメント選手と日本人選手との対戦が実現するとしたら、大変興味深い」と最高身長選手に日本選手がどう戦うかに注目する。

 今年9月、松井館長からの要請で増田氏は世界大会代表選手並びに極真会館強化選手の合宿において日本が王座を奪還すべくセミナーを実施した。

▶︎次ページは増田氏が勝つために教えた内容、そして全日本王者とのガチスパーで健在ぶり発揮!?

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