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【王者たちのデビュー戦】堀口恭司編、伸び盛りの堀口に山本KIDが「彼は俺より凄くなる」

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2020/05/09(土)UP

2010年5月9日、プロデビューを果たした堀口恭司

 王者、強者たちのデビュー戦に焦点を当てるシリーズ。第1回目は、10年前の今日、2010年5月9日にプロデビューしたRIZIN&ベラトール元バンタム級王者の堀口恭司(29)を紹介したい。

 堀口は父親の影響で5歳から伝統派空手を学び、インターハイにも出場。高校卒業後に山本“KID”徳郁が主催するKRAZY BEEに2009年に内弟子として入門した。

 入門の動機は「自分とKIDさんの背格好がほとんど一緒なんですよ。KIDさんが自分よりもでかい選手を倒す姿に憧れて、KRAZY BEEに入門しました」と答えている。慣れない寝技の練習で練習仲間たちに毎日負けながらも徐々に実力をつけていく。そしてKIDと背格好も同じなことから、KIDのスパーリングパートナーも務めるようになる。

ラウンド終盤にパウンドを連打する堀口=10年5月9日

■アマチュアMMAデビュー戦
 10月に19歳となり、2ヶ月後の12月20日、ついにMMA(総合格闘技)アマチュアのデビュー戦の日が来た。東日本アマチュア修斗オープントーナメント・フェザー級(-60kg)に出場したのだ。

 このときの1回戦の相手は内藤のび太の弟で内藤頌貴だった。度々襲う内藤のタックルを切り、堀口は距離をとって、ハイ、ミドル、そして顔面のパンチ連打で内藤を尻餅をつかせる。グラウンドでは腕ひしぎ逆十字を見せたが、ステップを多用しほぼ打撃でペースを握り19−17で堀口が判定勝ちを収めた。
 2回戦は魚井フルスイングこと魚井守だったが、開始早々、堀口のパンチの連打を浴びるとすぐにダウン。1回戦で足を負傷していたようで、立てなくなり堀口が25秒で勝利。準決勝はパンチでTKO勝利、決勝では判定勝利し優勝、プロ昇格を果たした。そして翌年の5月9日のプロデビュー戦に挑むことになる。

タックルを仕掛ける相手=10年5月9日

■プロデビュー戦
 このプロデビュー戦は『修斗2010年度新人王決定トーナメントフェザー級(-60kg)』(東京・北沢タウンホール)で1回戦シードで2回戦は川名蘭輝と対戦した。

 序盤から打撃でいく堀口に川名は打撃からタックルを仕掛け、堀口を捕まえる。ロープ側でグラウンドの攻防になるも、立ち上がり抜け出した堀口。そして再び打撃で相手の顔面を何発かヒットし、優勢に攻めると再び相手はタックルに。ストライカーの堀口にグラウンドに持ち込みたい川名だったが、堀口はそうはさせず、最後はタックルを切った堀口が相手をガブリ、そして仰向けにさせてパウンドを連打して試合が終了、3-0(20-19、20-19、20-18)の判定勝ちを収めた。

プロデビュー戦を勝利で飾った堀口

 そして準決勝は同年8月行われ、対戦相手の石橋佳太にTKO勝利。
 12月18日の決勝戦ではDEEPでも活躍していた赤尾セイジ(現HEATバンタム級王者)と対戦。お互い打撃戦の中から赤尾にテイクダウンを奪われるが、2Rには堀口が一気にパンチで赤尾をコーナーまで下がらせ、フルスイングの右ストレート! これで赤尾が崩れ落ち、立ち上がった赤尾に堀口が連打をまとめると、レフェリーがストップ、KO勝利を収め、トーナメント優勝とMVPを獲得した。

■KID、堀口のコメント

 これを見ていたKIDは当時の記者に「堀口は俺より凄くなる。楽しみに見ていてください」と語っている。

2015年、UFC JAPANに参戦が来まった山本KIDと堀口恭司の両者がファイティングポーズを決める

 そのKID率いるKRAZYBEEからは田村一聖、矢地祐介に続き3年連続で新人王&MVPが選出された。当時のインタビューで連続新人王獲得について意識をしていたという問いには「はい。そのつもりでトーナメントに出ました。先輩の朴(光哲)さんからはプレッシャーをかけられたんですけど、自分は試合に勝つことだけを考えてやっていたし、MVPはそれについてきたものだと思っています。さすがにMVPで自分の名前を呼ばれたときはうれしかったですけどね(笑)」と答えている。

 そして今後について「(2011年は)3戦以上はやりたいですね。早く上に行きたいんで、コンスタントに試合がしたいです。(クラスAや世界ランカーの選手と試合するとしたら?)全然いけると思うんですよね。あんまり自分の階級に誰がいるかは知らないんですけどね(笑)」と20歳の堀口は強い自信のほどを語っている。

2010年12月、新人王となった堀口恭司(左)と佐々木憂流迦

 その後、2013年3月には修斗世界フェザー級王座獲得。同年10月にはUFC初戦しTKO勝ち。UFC戦績を7勝1敗としたが契約更新せず17年よりRIZINに参戦。RIZIN初代バンタム級王座とベラトール王座を獲得するに至る。

 なお、この2010年の新人戦の別階級のライト級では佐々木憂流迦が優勝、新人王&技能賞を獲得している。佐々木も堀口と同じく後にUFCで活躍し、現在RIZINで活躍中だ。群雄割拠のRIZINバンタム級戦線の一人であり、今後の堀口との対戦にも注目が集まる。

♢堀口恭司 1990年10月12日 群馬県高崎市出身 アメリカン・トップチーム所属。
165cm、体重61kg 
父親の影響で5歳から伝統派空手を学び、インターハイにも出場。高校卒業後に山本“KID”徳郁が主催するKRAZY BEEに2009年に内弟子として入門した。
元RIZINバンタム級王者。元Bellator世界バンタム級王者。元修斗世界フェザー級王者.

▼堀口のアマチュアMMAデビュー、内藤頌貴戦=2009年12月

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