2020/10/19（月）UP
（最終更新：2021/01/19 15:58）

王者・老沼（左）の参戦決定、技巧派・心直（右）と対戦

■王者・老沼隆斗が泰史を下した心直と対戦

　また本大会にはREBELS REDスーパーフライ級王者・老沼隆斗（STRUGGLE）の参戦。スーパーフライ級の注目株のひとり・心直（REON Fighting Sports Gym）との対戦が決定した。この一戦は[52.0kg契約3分3R延長1R（REDルール）]で行われる。

　この会見は、心直の「スーパーフライ級をめちゃめちゃにした張本人です。すみませんでした」という、一見不穏にも受け取れる謝罪からスタートした。この謝罪の背景には、本大会に参戦するスーパーフライ級4選手が絡み合った浅からぬ因縁が潜んでいる。

ホームリングの泰史を下した心直の左ミドル

　この4選手はそれぞれ同日に出場する選手との対戦経験あり。老沼は白幡に勝利し、泰史に敗北。白幡は心直に勝利し、老沼に敗北。心直は白幡に敗北し、泰史は老沼に勝利したという関係だった。

　この関係を、心直はさらに混とんに導いた。今年9月に参戦した新日本キックのリングで、心直はホームリングの泰史相手に堂々たる戦い振り。見事判定勝利を勝ち取り、奇跡的ともいえる4者全員が1勝1敗という関係を作り上げてみせた。

スーパーフライ級4選手の勝敗を見事1勝1敗ずつに導いた心直の謝罪に、宮田プロデューサーも思わず笑顔

　さらに心直は、老沼と過去三度にわたり激戦を繰り広げている濱田巧（Team Akatsuki）とも懇意の仲。濱田が所属するTeam Akatsukiへ出稽古に行き「濱田選手に（老沼対策を）聞きにいきます」と、老沼への因縁を深めるという。

　また心直の師である健太がKrushに参戦していた時代にプロデューサーを務めていたのが、今月就任したばかりの宮田充プロデューサー。図らずも心直にとって、まさに縁づくしといえる一戦となった。

　さまざまな縁が絡み合った一戦を迎え、心直は「宮田さんがいるのも老沼選手がチャンピオンでいてくれるのもうれしい」と感無量な表情を見せた。
　昨年2月の「PANCRASE REBELS RING.1」に参戦はしたが、実はレベルスのナンバリングには初参戦。「頑張って勝てば再戦でタイトルマッチ組んでもらえると思うので、いい試合をしたいと思います」と、勝利に向け強い決意を見せた。

　一方、多くの選手からラブコールを送られる立場となった老沼。王者としての立場を踏まえ「僕がチャンピオンとして輝いて、圧倒的な試合を見せるのが仕事」と、ひとつ上の格をアピール。挑戦を受ける立場として「追われるのが当然なので、胸を張って誰とでもやります」と、挑戦者を選ばない姿勢を見せた。

老沼は今年8月大会で清志をバックスピンキックで失神KO

　老沼は前回8月大会において、清志をバックスピンハイキックで失神させる衝撃KOで勝利。鮮烈な一撃は年間最高KOの呼び声も高い。
　この勝利当日は興奮した姿を見せていた老沼。記者から振り返りを求められると「1Rの組み立てがまだまだ。いいところは伸ばして悪いところは消し、完璧なファイターになりたい」と浮かれた気持ちはなく、すでに気持ちは次の試合へ向いている様子を見せた。

　4選手全員が因縁を持つスーパーフライ級の2試合。この2試合の勝敗は間違いなく次のタイトル戦に影響を与えるだろう。老沼を頂点とした群雄割拠のレベルススーパーフライ級戦線。どんなドラマチックな展開を見せるのか、12月6日は目が離せない。

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