2020/11/26（木）UP
（最終更新：2020/11/26 20:30）

トーナメント４選手　左から岡嶋、森坂、玖村、新美

　11月27日（金）後楽園ホールで開催される『Krush.119』では、江川優生が返上したベルトをかけた［第5代Krushフェザー級(57.5kg）王座決定トーナメント］の準決勝、決勝が行われる。
9月26日に行われた1回戦を勝ち上がった4選手の前日計量が行われた。

　準決勝1で対戦する岡嶋形徒（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）と森坂陸（エスジム）、準決勝2で対戦する玖村修平（K-1ジム五反田チームキングス）と新美貴士（名古屋JKファクトリー）は、それぞれ一発で計量をクリアした。

自信満々の優勝候補・玖村

　計量後の記者会見では、19年のK-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント第三位で、今回の優勝候補筆頭・玖村は「KOで倒します。レベルの違いを見せて『（王者は）間違いなく玖村だな』と思われる試合をします」と豪語。

　さらに「一回戦の試合が終わってから、すぐにこの2試合を戦えるスタミナをつける練習をしてきました。いつもの追い込みやミットを2回分してきました。明日はスタミナが十分あるので、両方延長行っても大丈夫です」と8ラウンド分戦える練習をしてきたと言う。

昨年6月の K-1スーパー・バンタム級王座Tで豪快なパンチでKO勝利を飾る玖村修平＝１回戦

　決勝で戦いたい相手として、玖村は「K-1 LINEのPR大使をしているので、（同じくPR大使をしている）岡嶋選手とPR大使同士戦えれば。決勝で当たれば、LINEライブで配信してほしい」と冗談混じりも岡嶋と戦いたいと言う。もっとも「森坂選手も、自分の名前を（コメントで）出してくれていたので、上がってくれてらレベルの差を見せたいですね」と余裕の笑みで語った。

　その岡嶋は「僕は（玖村と新美の）どちらもやりたくないです。でもそれよりベルトがほしいので、どちらが上がってきても倒します」と一見弱気ながら、王座への執念を見せる。
　
　さらに森坂は、玖村に対し「差を見せつけてと言われてますけど、眼中にないと思われてるかもしれないけど、強かったと思わせたい。上がってきてもらいたいですね」とこちらは玖村への執着を出す。

　玖村と準決勝を争う新美は「いつもよりきつい練習をしてきて、スタミナには問題ない。準決勝で全部出しきっても、決勝も普通に戦える」と、玖村同様スタミナには自信を持つ。「二試合ともしっかり倒して勝つ。たとえポイントを取られたとしても、最後に僕が倒す」と勝負強さをアピールした。

計量後の松岡（左）と加藤（右）心なしか距離が近い

　第6試合のKrushウェルター級戦では、松岡力（K-1ジム五反田チームキングス）と加藤虎於奈（TEAM TOP ZEROS）が対決。両者ともに計量を一発クリアした。

　二人は、今年8月に行われた［第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント］の準決勝で対戦予定だったが、加藤は右足首の負傷で、松岡は感染症拡大防止のために欠場を余儀なくされ、対戦は実現しなかった。
　加藤の代わりに出場した山際和希が勝ち上がり、第7代王者となったが、今回の試合は山際の持つベルト挑戦者決定戦の意味合いが強い。

　加藤は松岡に対し「純粋に、人間的にもすごく好き。試合しても絶対楽しいだろうな。今は『明日から海行くよ』みたいな小学校の時のように、緊張も一切なく楽しみ」と敵意ならぬ、好意をむき出しに。

　松岡は「殴りにくくなりましたね」と苦笑しながら「虎於奈君は、男としての魅力を感じるし、他の選手と違う感情もある。なんで、っていうとわからんけど、虎於奈君だから」と、どうやら両思いのようだ。

　ほのぼのムードのただよう会見となったが、加藤は「生きていれば、今日はお母さんが誕生日。今回勝って、来年のタイトルマッチに向け、ベルトのためにここは落とせない一戦」と、私情と試合とは別のようだ。
　松岡も「この二人が勝ったほうがタイトルマッチが出来ると自分たちでは勝手に思ってるんで、ベルトに向かって頑張りたい」と意気込んだ。