2021/10/28（木）UP
（最終更新：2021/10/28 20:25）

激突する安保（左）と海斗（右）

　12月4日（土）エディオンアリーナ大阪（大阪府立体育会館第1競技場）で開催される『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』の追加対戦カード発表会見が28日（木）都内にて行われた。

　すでに、K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチとして、王者・椿原龍矢（22＝月心会チーム侍）vs挑戦者・軍司泰斗（22＝K-1ジム総本部チームペガサス）の試合をはじめ、レオナ・ぺタス（28=THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS）VSマキ・チャーチャイ（タイ）などが決まっていた。今回は、第3弾の追加カード発表となった。

「野杁選手が休んでいる間に差を埋めたい」と語る安保

　追加カードは5試合のうち、木村“フィリップ”ミノル（28＝PURGE TOKYO/王者）と和島大海（26＝月心会チーム侍/挑戦者）のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチの他に注目されたのは、安保瑠輝也（25=team ALL-WIN）と海斗（26＝ポゴナ・クラブジム）の一戦だ。

　安保は、派手な蹴り技をはじめとする破壊力満点の打撃で、2019年6月に最強の王者ゲーオ・ウィラサクレックを破り王座を戴冠。その後は、ゲーオとのリマッチや不可思を相手に勝利を重ねたが、昨年9月に、1度勝利している山崎秀晃とのタイトルマッチでKO負けを喫した。今年7月のK-1福岡大会復帰戦では幸輝に1R KO勝利。今年9月の横浜アリーナ大会で行われたウェルター級王座決定トーナメントは、決勝まで進むも、野杁正明にKO負けを喫した。今回が再起戦となる。

「野杁、野杁って、痛い目見せる」と怒る海斗

　対する海斗は、総合格闘技イベント『THE OUTSIDER』に二度出場経験がある、K-1からすれば異色の選手で、2017年10月にKrushデビュー。19年12月にK-1本戦初出場を果たし、韓国のキム・ホソンを1R KOで下した。試合後に木村“フィリップ”ミノルに挑戦状を叩きつけ、20年3月に対戦を実現した。安保とは今年1月に対戦が組まれていたが、大会が延期になったことと、安保のケガで流れていた経緯がある。

　会見に出席した安保と海斗。まずは海斗が、「この間の安保選手が出場したトーナメントは、悔しい思いをしながら見ていました。今年最後の試合、今3連敗して後がないんで思い切りいきます」と意気込みを語る。

安保の右ストレートがヒット!相手選手の顔が歪む

　すかさず安保は、「K-1の下半期の大会は全部、出ると言っていて、それが実現できて嬉しいです。大阪大会は、当初、やりたい選手がいたんですけど、ケガでできないということで海斗選手になったんですけど、正直、今さらやる意味は個人的に感じないです。ただ、ウェルター級トーナメントで負けてしまったんですけど、野杁選手との差は、ウェルター級の経験値だと思っているんで、その経験を積むためにこの試合を受けました」と敗戦のショックから立ち直り、前向きに取り組んでいる様子が言葉から伝わってきた。

　ケガやダメージが心配だが、「トーナメント3試合を初めて経験して、いろいろなところをケガしていたんですけど、思ったよりも回復が早かったですね。野杁選手はチャンピオンになって少し休むでしょうが、俺はその間に練習して経験を重ねます。今は野杁選手しか見ていないんで、その差を埋めていきたい」と安保。

　さらに野杁の話題は続き、「野杁選手がインタビューかなんかで、10回やっても10回勝つと言っていたらしいけど、俺はそんなことは思わないし、次にやったら勝てると思っています。1ラウンドが終わった時の彼の表情を明確に覚えているんで、次にやったら絶対にぶっ倒すために、今回は経験を積むということです」とライバルの存在が闘志に火をつけている。

　海斗は「さっきから、野杁、野杁って、野杁選手しか見えていないようなので、痛い目見せて、分からせてあげようかなと思っています。安保選手はこの階級でスピードもあって華もあって有名なんで、僕が負ける予想が多いかもしれないですけど、地元大阪なんですね、倒します。リングで寝てもらいます」と安保に強烈な一撃。
　安保は、「野杁選手のことを話していますけど、べつに海斗選手をナメているわけでもないし、1R目の強さは俺は認めている部分はあるんで、あえて強い部分に付き合うつもりもないと思っています。ここで作戦は言いませんが、盛り上げることも大事だけど、勝つことも大事なんで」と返した。

　野杁戦を乗り越えた安保が、どんな試合を見せるのか。海斗が割って入るのか。ふたりの戦いから目が離せなくなった。

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