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【UFC】現役引退の”ダン・ヘン”「MMAのさらなる進化が待ちきれない」

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2016/10/12(水)UP

ラストマッチ後のリング上でコメントを述べるヘンダーソン

 10月8日(土・現地時間)イギリス・マンチェスターにて開催された『UFC 204』で、現役生活最後の試合に出場したダン・ヘンダーソン(アメリカ)が、試合後に心境を語っている。

 ラストマッチでUFCミドル級タイトルマッチという大一番に挑んだ46歳のヘンダーソン。地元の声援を背にした王者マイケル・ビスピン(イギリス)に挑戦したが、フルラウンドの熱戦を繰り広げた末に判定3-0で敗れた。

 有終の美を飾ることは出来なかったヘンダーソンは、「1Rと2Rは自分が取っていたと思う。次の3Rと4Rは彼(ビスピン)が取っていた。俺が確かめたいのは5Rについてだよ。自分が取っていたと思うが…」と、試合の裁定には不満が残ったようだ。

 これが本当にラストマッチになるのかとの質問に対して、「残念ながら、さっきの試合が最後だよ。自分の記録の最後にL(負けを意味するLooseの頭文字)をつけることになるが、自分は勝つだけの十分なパフォーマンスだったと感じている。ただ、不運なことに全員がそう見た訳ではなかった」と答えている。

得意の右ストレートを放つヘンダーソン(右)

 米メディアに公開された公式記録によると、ヘンダーソンが話した通り、1Rと2Rはヘンダーソン、3Rと4Rがビスピンが優勢であったが、5Rについてはジャッジ3者ともに10-9の採点でビスピン支持であった。

 それでも引退を決めたヘンダーソンは「自分がMMAを始めた時は、まだ多くの人がこの競技をスポーツとしてすら見ていなかった。それが今や見ての通りの状態にまで進化したんだ」と感慨深げ。

 レスリングのアメリカ代表として1992年のバルセロナ五輪、96年のアトランタ五輪に出場。97年にMMAに転向すると、リングス、PRIDE、Strikeforce、UFCといった日米メジャー団体を渡り歩いた。特に2000年から参戦したPRIDEでは”ジ・アメリカン・アスリート”の異名や”ダン・ヘン”のニックネームで親しまれ、2005年にウェルター級王座、2007年にミドル級王座を獲得。二階級制覇を達成する活躍を見せた。

「おそらくMMAは最もタフなスポーツだよ。MMAファイターほど他のプロスポーツ競技者からも敬意を集めている者はいないと思う。MMAはここまで進化したんだ。19~20年の間、競技者としてこの進化を目撃することが出来た自分は恵まれている」とヘンダーソン。「次の10年でこれがどこまで進化するのか、待ちきれないよ」と最後までMMA愛を口にしている。

PHOTOS=Zuffa, LLC (c) /GettyImages (c)

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