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【極真館】争覇戦初優勝の藤井、世界大会へ向けて好発進

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2012/11/11(日)UP

▲争覇戦の決勝戦で舩先を破り、初優勝した藤井脩祐

極真空手道連盟 極真館
「2013KWU全世界空手道選手権大会 日本統一選抜大会
2012争覇戦 全日本空手道選手権大会
2012 全日本高校生空手道選手権大会」
2012年11月11日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館

 11月11日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館にて極真館主催『2012争覇戦 全日本空手道選手権大会』が開催された。争覇戦とは、5階級でそれぞれ優勝者が出そろったところで、5人がくじ引きでトーナメントを決め、そのトーナメントで真の王者を決定するというもの。

 全国から集まった64名の選手が各階級に分かれて接戦を繰り広げ、優勝者5人が出そろい争覇戦が開始された。


▼争覇戦第1試合(5人トーナメントの都合上、この第一試合のみ準々決勝という形)
○岩澤寿英(72kg級覇者/極真館総本部)
判定5-0
●山下康太朗(65kg級覇者/極真館総本部)

 岩澤(写真右)は72kg級トーナメントを延長、再延長戦を繰り返して勝ち上がってきた選手。階級決勝では、岩澤は、昨年この階級を制した足技が冴える森田奈男樹(宮本道場)と対戦。森田の上段廻し蹴り、カカト落とし、膝蹴りと、上下左右からの蹴りの猛攻にあうもしっかり受け、突きで返していき、再延長戦にわたる接戦を戦い抜いて勝利を手にしており、決してあきらめない粘りが特徴的である。

 一方65kg級を制した山下はスピードあるパンチの手数に下段蹴り、膝蹴りをミックスさせ勝ち上がってきた選手。

 この対戦、階級別決勝戦と同様、積極的に出るのは山下かと思われたが、岩澤が序盤から前蹴り、廻し蹴りを華麗に出し、終盤は突きの連打! 山下も負けずに技を出すが岩澤の圧力が勝り、山下が退がりはじめる。本戦5-0で岩澤が準決勝にコマを進めた。


▼準決勝戦 第1試合
○藤井脩祐(89kg以下級覇者/極真館 城南品川支部)
延長1回 判定3-0
●藤井将貴(89kg超級覇者/極真館 城南品川支部)

 兄弟対決であり、同門対決となったこの一戦。兄の脩祐(ゆうすけ)は現在ロシアで、ロシアのインターナショナルチームと人間科学に基づいた最新の技術を取り入れた練習を行っており、この大会でも準々決勝で開始早々、上段廻し蹴りでダウンを奪い一本勝ち。

 準決勝では強烈な下段蹴りを持つ河野高志を相手に延長1回判定勝ちするも、決勝では全試合一本勝ちで上がってきた黒人のケンソン・パトリック(上写真の右)を相手に試合中盤に左中段廻し蹴りで一本を奪い、圧倒的な強さを見せつけて階級を制覇。

 弟の将貴(まさき・写真右)は伊勢ノ海部屋に出稽古し、相撲トレーニングを取り入れ地力をつけ挑んだ。89kg超級では、1回戦から決勝まで判定決着ではあるが、その突進力と突きのパワーで勝ち上がり、この争覇戦に臨んだ。

 序盤からアクセル全開で突進力と突きの連打で前に出る弟の将貴、兄の脩祐は押され気味で戸惑った感がある。

 自分の空手を取り戻し、後半、弟の突進に回り込みながら突きと下段廻し蹴りを入れていく。

 本戦3分は引き分けで、延長戦に突入する。弟の突進力、兄の技の攻防も試合後半、兄の下段廻し蹴りが効いたか弟の動きが止まり、判定3-0の僅差で兄が弟を下した。


▼準決勝戦 第2試合
○舩先 雄(80kg以下級覇者/極真館 奈良北支部)
判定4-0
●岩澤寿英(72kg級覇者/極真館総本部)

 舩先(写真右)は2001年、極真会館(松井館長)全日本ウェイト制大会4位入賞歴があり、2003年の極真館第1回全日本大会(無差別)4位、2005年には第3回全日本(無差別)で初優勝以来、ほぼ毎年コンスタントに入賞しているベテラン選手。

 階級決勝では、昨年の争覇戦王者である坂田好総(ともふさ)と技と技の好勝負を演じ、延長1回終盤、ボディで坂田の動きを止め5-0の判定勝ちを収めた。

 岩澤とのこの準決勝では、岩澤が序盤、積極的に突きを中心に前に出て行くが舩先は突きを受けながらも前蹴り、下段廻し蹴りを合わせていく。岩澤はこれまで延長を続けて勝ち上がってきたダメージが隠せず、この試合でも足に徐々にダメージが蓄積し、終盤、舩先が間合いを詰めて下段廻し蹴りを連打。岩澤の動きが止まり、判定4-0で舩先が決勝に進んだ。


▼決勝戦
○藤井脩祐(89kg以下級覇者/極真館 城南品川支部)
判定5-0
●舩先 雄(80kg以下級覇者/極真館 奈良北支部)

 決勝戦=本日最後の試合とあってか、藤井は序盤から空手の全ての技を出すがごとく突きから前蹴り、廻し蹴り、後ろ廻し蹴りと、あらゆる技を繰り出す。対する舩先も技をしっかり受けて強烈な下段廻し蹴りで返していくといった展開。

 しかし、藤井の技のオンパレードの前に舩先は手数が少なく押され気味となり、後半に藤井のラッシュで舩先は場外に押し出されてしまう。結果は判定4-0で藤井が争覇戦を制した。

 優勝後のコメントで藤井は「今回は、来年の世界大会の優勝だけ考えて戦っていました。ですので、今回はひとつの通過点です。争覇戦で弟と戦ったけれど強くなっていて驚きましたね。この調子で来年は優勝を狙います」と意気込んだ。

 なお、争覇戦に出場した各階級の優勝者は、来年10月にブルガリアで開催される『2013KWU全世界空手道選手権大会』の日本代表として日本の威信をかけて戦いに挑む。


同時開催:高校生全日本大会

 今回、争覇戦、各階級の全日本大会と同時開催で全日本高校生空手道選手権大会が開催され、16名がトーナメントで競い合った。決勝は山田亮vs佐藤諒哉の士衛館同士の同門対決で行われ、始終攻撃がやまない戦いだったが、山田が延長1回、後ろ廻し蹴りと上段廻し蹴りでそれぞれ技ありを奪い、合わせて一本勝ちで高校全日本王座に輝いた。


型・演武

 大会の合間、合間で空手の達人たちの演武が繰り広げられた。石島正英五段や岡崎寛人・極真館首席師範が重厚な型と迫力のある瓦割りで選手、観客などを驚かせた。

 またパラリンピックメダリストで極真館二段の高田晃一氏による演武も披露された。

<入賞者>
▼争覇戦優勝 藤井脩祐(城南品川支部)

▼-65㎏級 
優 勝  山下康太朗(総本部)
準優勝  高山忠士(城南川崎支部)
第三位 平山拓磨(城南川崎支部)
第三位 石井大祐(福島県支部)

▼-72㎏級 
優 勝  岩澤寿英(総本部)
準優勝  森田奈男樹(宮本道場)
第三位 趙炫植(総本部)
第三位 若林遼(城南川崎支部)

▼-80㎏級
優 勝  舩先雄(奈良県北支部)
準優勝  坂田好総(昭武館カラテ)
第三位 和田龍二(城南羽田支部)
第三位 ニコライ・ヨルゴフ(ブルガリア)

▼-89㎏級
優 勝   藤井脩祐(城南品川)
準優勝   ケンソン・パトリック(埼玉県南支部)
第三位 河野高志(聖心館)
第三位 木村俊輔(士衛塾)

▼-89㎏超
優 勝  藤井将貴(城南品川)
準優勝   ピーター・マルティノフ(ブルガリア)
第三位 櫻井豊(東京板橋支部)

敢闘賞 平野文明(蓮田支部)
技能賞 森田奈男樹(宮本道場)
最優秀審判賞(主審) 古賀裕和(川崎元住吉支部)
最優秀審判賞(副審) 金子雅弘(城南品川支部) 

▼高校生大会
優勝 山田亮(士衛塾)
準優勝 佐藤諒哉(士衛塾)
第三位 岡崎陽孝(淑徳巣鴨)
第三位 鈴木彰太(城南川崎支部) 

 
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