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 11月10日(日)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.34』にて、1年10カ月ぶりの試合に臨んだ大月。結果は1R1分9秒、右フック一発による豪快KO勝ち。“爆腕”復活に会場は大きなどよめきに包まれた。現在39歳、11月30日には40歳を迎える大月は、強さを維持するためにどんな練習をやっているのだろうか。(取材日:11月13日)
※試合レポート=【Krush】大月晴明の“爆腕”復活、69秒で一撃KO

PROFILE
大月晴明
(おおつき・はるあき)
1973年11月30日、京都府出身
1999年10月8日、全日本キックでプロデビュー
2003年1月4日、全日本ライト級王座を獲得
2005年1月4日、WPKC世界ムエタイライト級王座を獲得
同年12月19日、タイでチョンレックにTKO負けし、19戦目にして初黒星を喫した
2008年7月7日、K-1 WORLD MAXに初参戦
タイでの試合を最後に1年10カ月リングから遠ざかっていたが、2013年11月10日に復帰
戦績:27勝(21KO)6敗
フリー

■第1章 試合前の緊張状態を何度もイメトレ

ーー復帰戦での豪快KO勝利おめでとうございます。

「ありがとうございます。まあ、たまたまだったんですけれどね」

ーーどんな感想ですか?

「ホッとしたのが一番です。身体的には練習で動くのは分かっていたんですけれど、お客さんの前で何年ぶりかにやるとプレッシャーで思うように動けなくなったりしますからね。それを克服するのが一番の課題でした。仲間がいろいろやってくれたので、いい精神状態で試合に臨めたと思います」

ーーどうやって克服したんですか?

「仲間たちがいろいろ気を使ってくれました。例えば、気合いを入れるためにビンタをしてくれたり(笑)。試合前に10発くらいビンタをしてくれました」

ーーええっ!? それは効果があるんですか?

「はい。緊張してプレッシャーで身体が堅くなったり重くなったりしている時に、刺激を与えると脳からアドレナリンが出てくるし、攻撃的にもなるし、集中も出来るようになります」

ーー他にも試合に集中するための方法はありますか?

「だいぶ前から試合の時のイメージを何度も何度も描いていました。普段から緊張状態を作って、試合の時に急に緊張してもビックリしないように心がけていました」

ーー試合前と同じ精神状態に持っていくんですか?

「そうです。会場へ他の選手の応援に行った時に、自分がこれから試合をやるつもりになって何度も緊張状態を作るんです。コンスタントに試合をしている選手ならそういうことは必要ではないかもしれないですけれど、自分の場合は1年10カ月ぶりの試合、後楽園ホールでやるのは3年8カ月ぶりでしたからね。急にビビッてしまい、力が出せなくなることが一番の不安だったので、そういうイメージトレーニングを何度もしました」

ーーしかし、試合はそんな不安を微塵も感じさせない完勝でした。

「ちゃんと開き直って腹をくくることが出来ました。あとは勝っても負けてもやり合うだけだな、と。あのパンチはたまたま先に当たっただけです。自分でも何が当たったのか覚えていないんですよ。試合後に周りの人たちに聞いても、みんな違うことを言うんです」

ーー確かに、最後のパンチはアッパーだと言う人もいればフックだと言う人もいて、さらには右だった左だったとの声もあるくらいあまり見えていなかったようですよ。あまりにも一瞬だったからではないでしょうか。

「そうなんです(笑)。セコンドもみんなバラバラなことを言うんですよ。自分も“あれ?”みたいな感じでした。ただ、あれは自分の中でイメージしていたパンチなんです。多分、倒す時はこんな感じなんだろうなと試合前からリング上でシャドーをやっていたので、それがそのまま上手く当たったのだと思います。拳に感触がなかったので、振り切れたんでしょうね」

■第2章 試合前に怪我をする可能性を減らす工夫

ーー先ほどから聞いていると、イメージトレーニング(以下イメトレ)をよくされているようですね。

「自分はイメトレばかりやっています。もうトシなので(39歳) ・・・
第2章 試合前に怪我をする可能性を減らす工夫

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