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GACKTとの出会いと合氣道が梅野源治をさらに強くした=11月度ベストファイターインタビュー

■技にパワーが乗るようになった、2つのトレーニング

 改めて試合の映像を見て、梅野は自分自身が強くなったところを分析した。

「以前よりも技にパワーが乗るようになりました。パンチにしても蹴りにしても相手に当たった時の音が今までとは違いました。首相撲で組んでも相手のパワーは凄かったけれど、自分でも芯が出来ていたというか、体幹が強くなったと思うくらい身体がブレることがなかったんです。相手のミドルキックも重いと聞いていたんですが、スネでブロックした時に身体ごと持って行かれることがほぼなかったと思うので、全体的に動きもよかった印象が自分でもあります」

 その要因は2つある。1年前から始めた体幹トレーニングの成果が出たこともあるが、その他にも復帰を決意してから始めたトレーニングがあり、それが大きいと梅野は語る。

「体幹トレーニングにプラスして、GACKTさんとのトレーニング、大和さんたちと一緒に合氣道の練習をしています」

 GACKTとはシンガーソングライター・俳優のGACKT、大和は現在K-1で活躍中のキックボクサー大和哲也である。

「GACKTさんとは共通の経営者の知り合いがいて、その方がGACKTさんとトレーニングをしていたんです。梅野も来るかって聞かれたので行ってみたんですが、本当のトップアスリートでもキツくてすぐに来なくなるそうなんですよ。僕も最初は血尿が出たほどだったんですが、それで行かなくなるのは自分に腹がたつので行って。GACKTさんもこいつは違うなって思ったんじゃないですかね」

GACKT(右)のボディーブローに耐える梅野(梅野の公式ブログより)

 意外なことに、一緒にトレーニングをするだけではなく、パンチや蹴りなどもGACKTから「教わっている」のだという。GACKTは2007年からITF(日本国際テコンドー協会)テコンドーを学び、2009年に黒帯にスピード昇段。その後も2012年には二段に昇段している。また、空手やボクシング、柔術なども経験。現在『RIZIN』の実行委員長を務めている榊原信行CEOとも親交があり、PRIDEやRIZINに出場をオファーされたことも自身のブログで明かしている。

「GACKTさんには僕が知らないムエタイとは違う視点からのパンチの打ち方だったり、蹴り方を教えてもらえて視野が広くなったんじゃないかなって思います。みんな、例えるなら体操選手がボクシングの世界チャンピオンにボクシングを教えるくらいに、何だそれって思うでしょう。でもパンチの打ち方ってボクシングの打ち方、ムエタイの打ち方、K-1の打ち方、総合格闘技の打ち方とか、それぞれ違うと思うんですよね。そういう僕がやっていないテクニックって勉強になるじゃないですか。こんな打ち方があるんだって。

 知っててやらないのはいいと思うんですよ。自分で選択しているから。だけど知らないでそれを否定したり、そんなの必要ないって最初から投げてしまったら自分の可能性を狭めてしまうと思うんです。

 GACKTさんが僕に教えてくれたのは、ムエタイの打ち方でもキックボクシングの打ち方でもないパンチや蹴りなんです。使えれば自分の競技に生かせればいいし、使えなければこういう打ち方もあるんだなって頭の中に知識として入れておけばいい。それってプラスでしかないじゃないですか。

 その中で僕は、ムエタイには直接使えないけれども、A→B→Cという動きがある中でAだけは使えるというのがあったので、取り入れたりもしました。教えてくれないよりかは教えてくれる方がいいですし、格闘技以外のことについても考え方にしても、食事や減量の仕方についても格闘家より全然詳しいので、勉強になることがたくさんありました」



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