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【空手】千葉真一が息子・真剣佑との初共演映画を語る

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2017/02/08(水)UP

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舞台挨拶を行う(左から)大山泰彦最高師範、千葉真一、映画にも出演している極真会館の郷田勇三師範

 極真空手伝説の強豪として知られる大山泰彦・国際大山空手道連盟創士・最高師範が製作総指揮をとった映画『テイク・ア・チャンス~アメリカの内弟子~』の試写会が、2月7日(火)に都内で行われた。

 この映画は大山最高師範の著書『内弟子inアメリカ』(朝日出版社)を原作としてハリウッドで製作された。脚本、プロデュース、編集、役者、武術指導と大山最高師範が何役もこなしている。主演は千葉真一(極真空手黒帯)の息子・前田真剣佑で、父の千葉真一も出演しており、初の親子共演を果たした。

 ストーリーは、将来にこれといった目標もなく、志望した大学全てに不合格になった日本人の青年マサタロウがミュージシャンになるという思いつきで音楽学校に行きたいと言い出す。そんな息子に父親は、父の空手の師で現在はアラバマに道場を構える大山師範の下、100日間の内弟子修行を耐え抜けば望みを聞いてやるとの条件をつけた。

 ホームステイ気分で渡米したマサタロウだが、待っていたのは厳しい修行と規律を重んじる兄弟子たちとの共同生活。そんな中、マサタロウは同門で空手の実力も情熱もはるかに上回るアメリカ人女性のシンシアに惹かれていく。彼女と対等に戦うため、師範や兄弟子たちのキツくて熱い指導を受けるうちに、様々なことから逃げてきた自分の生き方と向き合うこととなる、という空手の修行を通して青年が成長していく姿を描いたもの。

 舞台挨拶には大山最高師範と千葉が登場し、千葉は「偉大なる空手家・大山泰彦師範が空手映画を作るのかなと思っていたら、空手という武道を通じて人生の道、人の道を説く、良い映画を作ってくれました。もちろん台本を読んだ時に、その物語は分かってはいたのですが、新人の真剣佑がこの主役を務めることが出来るか、とても心配でした。しかしながら、大山師範の素晴らしい指導と周りのスタッフの皆さんによってとても良い作品になっているのではないかと思います。撮影したのは3年前で、あんな15歳の息子が今、日本で皆さんのおかげで新人賞(2017年第40回日本アカデミー賞新人俳優賞)をいただいたのは、おそらくこの作品があったからだと思います」と感謝の気持ちを述べた。

 大山最高師範は、「アメリカに行って45年になりますが、いつもハリウッドの映画を観ていて何かが足りないのではないかと思っていました。娯楽の要素はいいんだけれども、私が道場で教えているのは、毎日の空手の稽古はドラマであるということです。日本の武道は人を育てる力があるということをもっと訴えたいという衝動がありました」と、映画を製作するに至った動機を語る。

「主人公のオーディションには一日に800人もの人が来るんですが、最後の最後に来たのが真剣佑でした。彼を見てスタッフみんな、よし彼で行こうとなって、最初は大学を卒業してフラフラしている設定だったのが、真剣佑がまだ若いので高校を卒業して大学受験に失敗したことにしようと脚本も書き直しました。でも真剣佑が出たことで物語が締まって、味のあるものが出来ました」というエピソードを披露。

 この言葉を受けて千葉は、「この作品は役者としてもそうですが、人生をきちんと語ったものであったので、真剣佑も若いなりに感銘を受けて自分の人生を考えたんだろうと思います」と、息子の成長を感じ取ったという。

『テイク・ア・チャンス~アメリカの内弟子~』は、2017年に全国順次ロードショーされる予定。また、ロンドン映画祭では入選を果たしている。

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