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【ムエタイ】大崎孔稀、強打で勝負もルンピニー初勝利ならず

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2018/03/22(木)UP

大崎(左)は得意のパンチを多数ヒットさせる善戦

「スック・ルンピニーワールドチャンピオン」
2018年3月17日(土・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム

▼第4試合
○二ランノーイ・コーセンチュン(タイ)
判定
●コウキ・プライアナンプンパンムアン(大崎孔稀/OISHI GYM)

 WMC日本スーパーフライ級5位でJ-NETWORKスーパーフライ級3位の大崎孔稀が、初のルンピニースタジアム参戦。『スック・ルンピニーワールドチャンピオン』はルンピニースタジアムが外国人選手への登竜門的興行として開催しているもの。

 大崎は現在ルンピニーで8連続KO勝利中の大崎一貴の実弟。この事が影響してか、この試合は大崎初のルンピニー参戦でありながら20万バーツ(約70万円)の賭け試合として行われることに。

 試合は、大崎は初回から威勢よく左右のローからパンチを繰り出す。二ランノーイは50戦もの戦績がある22歳だが、今回がムエタイ3戦目(過去2戦は2KO勝ち)だという大崎の威勢の良い攻めにたじろいでいる。
 
 2Rに入り、二ランノーイもようやくペースを掴んだか、大崎がパンチで出るとヒジで応戦。ここで大崎も距離を詰め、両者ヒジの打ち合いを展開。大崎のコンパクトな右ヒジが何度も二ランノーイの顔面に食い込むが、二ランノーイは根性で応戦してくる。
 
 3R、打撃戦では危険と悟ったか二ランノーイは組んできた。大崎も組んでヒザ蹴りで応戦するが、首相撲では若干ニランノーイの数が多かったか。

 4R、大崎は首を取りに来るニランノーイにパンチとヒジで応戦。二ランノーイの目尻が切れて顔が真っ赤に染まるが、それでも二ランノーイの前進は止まらなかった。

 最終R、4Rからのヒザ蹴りの攻防でポイントを取られたと判断した大崎陣営は、パンチとローキックで倒しにかかるよう指示を出す。二ランノーイは大崎の強打を顔面で受けながら首相撲に持ち込み勝ち逃げへと凌いだ。

対戦相手のニランノーイは大崎の強打を多数浴びたが、ムエタイでは分があった

 ジャッジは二ランノーイを勝者とした。試合は終始大崎の強打が多数ヒットし、二ランノーイの顔も形が変わる程だったが、ムエタイとしての試合の組み立てでは二ランノーイの試合運びに分があった。

 ルンピニー初陣でタイで判定で勝つ難しさを知った大崎だが、同時に大金がかかった時のタイ人の強さを思い知る形となってしまった。しかし大崎の素早く重い打撃、そして兄譲りのアグレッシブな攻めの数々はタイの関係者やギャンブラーの目に留まったに違いない。

 大崎孔稀から試合後の声が届いている。「今回の試合は初めてのメジャースタジアムで初めての賭け試合だったので何としても勝ちたかったです。しかし改めてムエタイの難しさを思い知らされました。日本でしっかり練習し直してまた戻ってきたいです。たくさんの応援ありがとうございました」

Photo&Text 早田寛 HiroshiSoda

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