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【極真会館】11年ぶり日本人同士の決勝を鎌田が上段回し蹴りで制して初優勝

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2016/11/06(日)UP

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多彩な足技を繰り出す高橋(右)が世界5位のザリヤン(左)を下す金星

▼準々決勝第1試合
○高橋佑汰(東京城北支部/2016年第33回全日本ウェイト制選手権重量級2位)
判定5-0 ※左上段内回し蹴りで技あり
●アショット・ザリヤン(ロシア支部/2015年第11回全世界選手権5位)

 4回戦で宿敵・中村昌永を破った高橋が準々決勝で迎えたのは、中量級ながら昨年の全世界選手権(無差別級)で5位に入賞しているザリヤン。

 フィジカルの強さにモノを言わせて突きで前進してくるザリヤンに、高橋は左右中段回し蹴り、前蹴り、ヒザ蹴りを合わせる。

 強烈な突きと下段回し蹴りに後ろ蹴りとヒザ蹴りで応戦する高橋だが徐々に追い込まれ、突きでも打ち合うがやや押され気味。しかし、接近戦で放った左上段内回し蹴りが軽くだがヒットし、これが技ありに。

 ザリヤンは焦った表情も見せず無表情で再び突きと下段で前へ出て攻め、後ろ回し蹴りも放つ。それに対して高橋は中段回し蹴り、そして前蹴りではザリヤンを多く後方へ吹っ飛ばす。判定5-0で高橋が世界5位を破る金星を得た。


荒田(右)の強力な内股蹴りが決まるたびにイスマイロフ(左)の足は跳ね上がった

▼準々決勝第2試合
○荒田昇毅(千葉県中央支部/2015年第11回全世界選手権8位)
一本勝ち ※右下段回し蹴り
●エルダー・イスマイロフ(ウクライナ支部/2013年第5回世界ウェイト制選手権軽量級2位)

 今大会、左右の内股蹴りがさらにパワフルとなった荒田が準々決勝で対戦するのは、2016年欧州ウェイト制選手権軽重量級で優勝しているイスマイロフ。軽量級、中量級、軽重量級と階級を上げている選手でまだ22歳と若い。

 持ち前の突進力で突きと左右下段回し蹴りを出しながら前へ出る荒田。相手の足を内側と外側から蹴る下段は、蹴るというよりも蹴り飛ばすと言った方がしっくり来る。

 突きの打ち合いが随所で見られ、その間も荒田は内股を蹴り続ける。イスマイロフの足が跳ね上がり、ダメージは明らかで、荒田が右内股への下段回し蹴りで技あり。その後に放った同じ技でイスマイロフは完全にダウンし、荒田の一本勝ちとなった。
 


 

上田(右)が必殺の上段ヒザ蹴りで技ありを奪い、コバレンコ(左)の進撃をストップ

▼準々決勝第3試合
○上田幹雄(横浜北支部/2015年第11回全世界選手権6位)
判定5-0 ※左上段ヒザ蹴りで技あり
●コンスタンティン・コバレンコ(ロシア支部)

 コバレンコは身長182cm、体重100kg。空手強豪国ロシアの選手とはいえ21歳と若く、段位は1級で大会前はそれほど注目されていなかったが、ベスト8へ進出した。迎え撃つは、昨年までの荒々しい組手スタイルから、距離をとって一発一発強い技を放つ落ち着いたスタイルに大きく変化した上田。

 上田は今大会で、技ありを量産している左下段回し蹴りからの左上段ヒザ蹴りのコンビネーションをこの試合でも多用。左中段ヒザ蹴りや左下突きも織り交ぜる。その左上段ヒザ蹴りをもらったコバレンコは顔をしかめて大きく後退、これが技ありとなる。上田は距離をとって下段回し蹴りを放ち続け、判定勝ちを収めた。

 この勝利により、ベスト8に残った外国人勢は全滅した。


 

鎌田(右)は得意のヒザ蹴りで攻める。谷川(左)は焦ったか反則を連発してしまった

▼準々決勝第4試合
○鎌田翔平(東京城西支部/2016年第33回全日本ウェイト制選手権重量級優勝)
失格 ※谷川が減点2
●谷川聖哉(正道会館)

 4回戦で外国人優勝候補筆頭にあげられていた2016年オールアメリカンオープン優勝ゴテルジ・カパナーゼを破る番狂わせを演じた谷川。今大会で唯一人の極真会館所属以外の選手である。迎え撃ったのは1回戦からここまで全て一本・合わせ一本(技あり2回)勝ちで勝ち上がって来た鎌田だ。

 鎌田は距離を取っての左右下段回し蹴り、谷川が突きで接近してくると中段ヒザ蹴り、さらに足へもヒザ蹴りを突き刺す。谷川は下段蹴りを嫌がったからか、抱え込み、胸を合わせる行為、手による押しで立て続けに注意を取られて減点1。最後も抱え込みをしてしまい、減点2で失格負けとなった。

 大会後、松井館長は「谷川選手はやり方によっては優勝を狙える選手ですが、戦い方が悪い。今回の結果を今後の稽古に生かして欲しい。大いに期待しています」と評した。

●初日の写真・試合レポートはこちら 


 

<入賞者>

優 勝 鎌田翔平(東京城西支部)
準優勝 高橋佑汰(東京城北支部)
3 位 上田幹雄(横浜北支部)
4 位 荒田昇毅(千葉県中央支部)
5 位 アショット・ザリヤン(ロシア支部)
6 位 コンスタンティン・コバレンコ(ロシア支部)
7 位 谷川聖哉(正道会館)
8 位 エルダー・イスマイロフ(ウクライナ支部)

敢闘賞 谷川聖哉(正道会館)
技能賞 鎌田翔平(東京城西支部)
試割り賞 24枚 デビッド・ナボイアン(ロシア支部)
新人賞 アントン・グリエフ(ロシア)、ベイ・ノア(東京城北支部)
※谷川以外は極真会館所属。

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