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【アウトサイダー】前田日明プロデュース“ワルの祭典”全26試合中19試合がKO・一本決着

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2008/10/19(日)UP

リングス事務局
「THE OUTSIDER 第参戦」

2008年10月19日(日)東京・ディファ有明
開場14:00 開始15:00

▼第26試合 
“封印解放アウトレットブルース”
○川村 勝
KO 1R2分46秒
“全日本強化指定特待生アスリート東京青山最強ウェイター”
●高橋玲央

 バスケットボールで全国大会優勝2回、神奈川県優秀選手ベスト5、全国優秀選手ベスト5という実績を持つアスリートの高橋は身長184cm、体重90kg。対する川村は格闘技歴は「北斗神拳を少々…」らしいが、身長185cm、体重90kg。メインは重量級対決となった。

 1R、川村は両手をだらりと下げて挑発、高橋のパンチをかわしていく。パンチを連打すると、右ハイキックからパンチの連打、そしてヒザ蹴り。観客の声援に振り返り、手を振って応える余裕を見せる。

 高橋の蹴りをキャッチして右フックを連発、ヒザ蹴りを叩き込み、さらに左フック。一方的に殴られた高橋にスタンディングダウンが宣告される。

 消極的な高橋にイエローカード。川村がローからハイキック、ワンツー、ヒザ蹴りを叩き込んだところでレフェリーが試合をストップ。川村が圧倒的な勝利を飾った。

「高橋君、まだ全然、闘ってる僕としては目が全然死んでないと思ったけど、止められちゃって悔しいと思うけど、また頑張りましょう」と、対戦相手を激励した川村は「競技と関係なく、リングス! ふざけるな、この野郎! ふざけんな、この野郎! まあ、何があったかは憶測を呼んだり呼ばなかったりすると思います。

 僕も刑務所出て、資格をとって、一生懸命真面目な世界で認められるように頑張ってますので、リングスにこれから期待しています。でも、本当にふざけんな! この気持ち分かって欲しいところがあります」と、主催であるリングに怒りをぶちまけた。スタッフ間と何かトラブルがあったようだが、詳細は明らかにされなかった。

 川村は続けて「今日、ここへ上がってまだ仕事も決まってないですけど、子供が出来まして、籍も入れてないですけど、今日は彼女のために闘わせていただきました。2度と言わないのでよーく聞いてて欲しいんですけど、俺についてこれるのは君しかいないと思うので。

 本当にまだ籍も入れてないし、1月に生まれてくるんですけど、俺が情けなくて指輪も買ってあげられない生活なんですけど、今日リングにあげてくれたリングスの皆さん、ありがとう。最後に一言、僕をポィしないで下さい!」と、川村はリア・ディゾンの真似で長いマイクパフォーマンスを締め括った。


▼第25試合
“名門鈴蘭高校裏番長 格闘彫師”
○吉永啓之輔
一本 1R1分30秒 ※腕ひしぎ十字固め
“リアルプリズンブレイク”
●江田雄一

 アウトサイダーで過去2勝を挙げている常連選手の吉永。2勝とも寝技による一本勝ちだ。その吉永に挑むのは「ストリートファイト無敗、懲役6年」だという江田。

 吉永がコールされると、たくさんの紙テープが投げ入れられる。1R、吉永がローキック、江田がバックブロー。そのまま組み付き、上になった江田がパウンドを連打する。足を取りに行く吉永だが、江田は構わずパンチを落とす。立ち上がった両者、今度は吉永がテイクダウンするが、江田はすぐに立ち上がる。

 組み付いた吉永が胴タックルで押し込んでいくと、ロープの反動で江田が上に。すると吉永が下からの腕三角! 電光石火の技で吉永が勝利、歓声を浴びた。

「今日は何の日ですか? アウトサイダー第三戦目、今日もいい仲間が来てくれたので勝てました。

 これからもアウトサイダーを盛り上げていって下さい。それと、俺とやりたいって選手がいるらしいけど、俺はいつでもやるんで焦らず待っててください」と、吉永は余裕タップリのマイクアピール。見事、アウトサイダー三連勝を収めた。


▼第24試合
“喧嘩処茨城制圧 ザ・WORST”
-加藤紘也
試合不成立 ※堀の怪我により中止
“法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士”
-堀 鉄平

 私服でリングに登場した両者。堀が怪我のため中止試合になったことが発表された。

 加藤は「今日、試合する予定だった加藤です。今日、相手が怪我して試合できなかったので俺もイライラしてるので、次、ボコボコにして勝ちたい」と、不満げな表情。

 一方の堀は「今日はすいませんでした。12月20日、ディファで行われる第4回アウトサイダーで加藤選手とやりたいと思います。そこで加藤君をしめたいと思います」と再戦を約束。堀への野次が飛ぶと共に加藤が堀を睨みつけ、リング上には不穏な空気が漂った。


▼第23試合
“国宝級山梨の殺戮グラディエーター”
○小川丈二
KO 1R2分32秒
“俺は喧嘩 弟はプロ野球 エリートDNAアジア最強SP”
●多村健司

 1R、殴りかかる長身の小川のバックに回り、スタンディングで多村がスリーパーを仕掛けるが、これは振り落とされる。スタンドになり、パンチを放っていく小川を多村がテイクダウン。

 すると小川が両足を使って多村を引っくり返して上になるが、すかさず多村がアキレス腱固め! 小川は殴り続けるが、多村も足を離さない。上になった多村はパウンドを連発し、立ち上がる。

 が、小川はすぐに立たなかったためダウンが宣告される。

 襲い掛かる小川の右フックがヒットし、フラフラと倒れる多村。KO勝ちした小川は勝利の雄叫びを挙げた。

「いやぁ、体鍛えてきた甲斐がありました。世の中、まだまだ強いヤツがいるのを見せ付けてやります。次回、生きていればまた出ます」(小川)


▼第22試合
“博多名物ひとり喧嘩祭”
○アパッチ小次郎
判定2-0
“ブリッジマン改め富山の極悪ちびまるこ”
●ピロシ

 ピロシは前回同様、赤いランドセルを背負っての入場。小次郎はリングインすると自ら握手を求める。

 1R、ジャブから組み付きに行こうとするピロシをバックステップでかわしていく小次郎。ピロシが前に出てくるところを右フックで迎え撃つ。何が何でも組み付こうとするピロシと、ステップで逃げながら右フックを入れていく小次郎。

 つかみ掛かってくるピロシに左右フック、手を伸ばして突き放す小次郎。カウンターのテンカオも入れる。

 ピロシもパンチを出しながら組み付いていくが、小次郎の左フックをもらう。

 ラスト10秒、やっと片足タックルに成功してテイクダウンしたピロシだったが、すぐにゴングが鳴った。

 2R、パンチと蹴りを出しながら前に出て、組み付こうとするピロシ。タックルは小次郎のステップにかわされてしまったが、小次郎のミドルキックをキャッチしてグラウンドに引きずり込むことに成功する。が、動きがなくブレイクに。

 小次郎の右ストレート、ローキックに合わせてピロシがタックルに成功し、上になるもやはり小次郎に首を抱えられてブレイクになる。スタンドに戻ると組み付きに行くピロシ、堪える小次郎という展開になり、そのまま試合終了となった。

 判定2-0で小次郎の勝利。小次郎は「何も言うことありません。KO出来なくてすいませんでした」と不満そうに語った。


▼第21試合
“無傷のインテリジェンスタイガー”
○秀虎
判定3-0
“アームレスリング九州制覇 豪腕ブルドーザー”
●上田達也

 1R、ワンツーで前に出る秀虎に、上田はパンチを返して胴タックル。これはブレイク。秀虎はシャープなパンチを繰り出していくと、上田がタックルでテイクダウンするが、またもブレイク。

 秀虎のワンツーにタックルを合わせた上田、これもブレイク。パンチで前に出る秀虎が的確にパンチを当て、首相撲からヒザ蹴り。

 2R、いきなりタックルに行く上田を秀虎がフロントチョークの体勢に捕らえる。ブレイク後、秀虎がワンツー、アッパー。

 上田がタックルに行くと秀虎の体がロープの外に出てしまい、ブレイク。

 ローからパンチ、上田のタックルを切ってパンチを打ちながらマウントを奪った秀虎だったが、上田がマウント返しで上になる。これもブレイク。

 パンチで前に出る秀虎の左ストレートがついに上田を捕らえ、コーナーを背負わせて連打したところでダウンがコールされる。

 パンチで前に出る秀虎、上田を倒してパウンドの雨を降らせ、残り時間が少ないため立ち上がってスタンドを要求するが、KOは奪えなかった。

 判定3-0で勝利した秀虎は「変な試合してすいません。今日来てくれた皆さん、ありがとう。友だちもいないんですけど、これから世話になろうとした先輩がいなくなったんですけど、その先輩に少し恩返しが出来たと思う。まだまだ頑張ります」と挨拶した。


▼第20試合
“愛知県犬山のボス猿 犬山藩 丸に一の闘将”
○中西孝路
KO 1R2分49秒
“リング上でかわいがり アウトサイダー場所喧嘩横綱”
●水田聖通

 ゴング前からやる気満々の両者は、足を止めて左右フックの打ち合い。中西が首相撲からヒザ蹴りの連打、さらに投げを打つ。左右フックを振り回す水田を首相撲に捕らえて、ヒザ蹴りを入れていく中西。離れるとすぐに水田がパンチの連打。

 手数は水田が出しているが、当てるのは中西の方。水田は中西の左右フックで動きが止まったところでスタンディングダウンとなり、続いてドクターチェック。

 試合再開後、中西は打って来いとばかりにアゴを突き出す。左右フックで打ち合いに行った水田だったが、中西の左フックで前のめりに倒れたところでストップ、中西が勝利した。

「前回は何かの間違いで勝ったけど、今回は何とか勝てました。次回も出たいと思います」(中西)


▼第19試合
“天下一武闘会新星”
○松岡洋平
KO 1R2分53秒
“喧嘩替え玉バリカタ上等 笹塚の石鍋スナイパー”
●村山晃一

 1R、松岡がパンチで突進、組み付いてテイクダウンしようとしたが、村山が足を掛けて逆にテイクダウン。そのままマウントを奪う。村山がしっかりと首に腕を巻きつけてブレイク。

 スタンドに戻ると松岡が強いパンチを出して前に出る。村山は組み付いてテイクダウンするとやはり首に腕を巻きつけてブレイクに。

 強いフックを打ちに行く松岡の右フックが村山のアゴを跳ね上げ、これがダウンに。

 再開後、組み付く村山に松岡は殴りに行き、左フックの合い打ちに勝ってKO勝ち。「九州から来て初めて勝ちました。ありがとうございました」と、松岡は控えめにマイクパフォーマンスした。


▼第18試合
“九州天下一武闘会大目付”
○野村剛史
KO 2R0分12秒
“男一匹頑固一徹 北海のローンウルフ”
●大谷匡弘

 黒い道衣に白帯を締めて入場した大谷は、上だけ脱いで試合に臨む。1R、左手を伸ばした独特の構えをとる大谷に、野村の右フックが炸裂。パンチを出して前に出る野村が、テイクダウンしてすぐマウント。余裕たっぷりの態度でパウンドを放って行き、大谷が後ろを向くとバックからスリーパー。

 一度放して、再び腕を首に食い込ませる野村だが、耐えた大谷が向かい合うことに成功し、パウンドを叩き込む。すると野村は下からの三角絞め! それでも構わず鉄槌を打って来る大谷を下からの腕十字に野村が捕らえたところでラウンド終了。

 2R、野村がグローブを合わせようと手を伸ばすと、大谷は首を振って拒否。すると野村が怒りの右フックで飛び込み、これがモロにヒット! 大谷はバッタリと倒れ、野村がインパクトのあるKO勝ち。

「九州から来ました。北海道から来た大谷くん、凄い根性あります。一人で来れるヤツいないと思います。尊敬します。今日でアウトサイダー3回目、区切りがいいんで、アウトサイダー最高っ!」と野村は絶叫した。


▼第17試合
“府中のスタンディング・テロリスト”
○金親 智
判定3-0
“ド突き合い本番 大阪代表 豊中を震撼させた秒殺百裂拳”
●大藤剛志

 1R、左フックをいきなりヒットさせる大藤。金親が組み付くとヒザ蹴り四連発、パンチを振り回す金親に対し、大藤はジャブを当てて蹴りに繋いでいく。尻もちをついた大藤だが、金親が上に乗ってくるところを逆に倒して上になるが、自ら離れる。フックを振り回す金親に、大藤は下がるのみ。

 2R、パンチを連打する金親に、大藤は防戦一方となってしまい、スタンディグダウンを取られる。そこからはパンチの応酬、二人ともスタミナ切れで両手をだらりと下げながらパンチを打ち合う。

 両者とも動きがスローとなり、消極的姿勢にイエローカードが掲示されると、二人とも両手を両膝について中腰に。

 再開後も、両手をだらりと下げながら、左右フックを振り回す二人。完全にスタミナ切れになりながら、何とかフルラウンドを戦い抜き、ダウンを奪った金親が判定3-0で勝利した。「もう本当に疲れました。疲れた~。もっと体力つけて次もやりたいです」(金親)


▼第16試合
“アウトサイダー少子化対策担当大臣 最強保育士”
○秋山 翼
判定2-0
“帝国参謀本部撃破 鋼の喧嘩術師”
●友田隆志

 友田はシウバなみに額をつけて挑発。1R、飛び出した友田がパンチに行くと、秋山が胴タックルで組み付いてテイクダウン。パウンドを落とす秋山、友田が下から足を絡ませると、秋山は構わずパンチを打ち続ける。下から蹴り上げる友田をフロントチョークに固める秋山だが、友田が脱出。パンチで前に出る友田をパンチと蹴りで迎え撃つ秋山。

 2R、前蹴り、飛びヒザ蹴りを仕掛けた友田を抱え、秋山が寝技に持って行くが離れる。スタンドに戻るとパンチの打ち合いから再び秋山が胴タックルでテイクダウン。これはブレイクに。

 パンチで突進する友田の右フックで秋山が尻もち、すかさずバックを奪う友田だったが、秋山は振り落として上になる。これもブレイク。パンチで前に出る友田の右アッパーで怯んだ秋山へ、友田がさらにパンチ、秋山は胴タックルでテイクダウンしたが、友田がローリング、上になったところで試合終了となった。

 判定は2-0で秋山が判定勝利、「今日もなんかあまりパッとしない勝ち方だったんですけど、もっと練習して強くなって、KOや一本で勝てる選手になってアウトサイダーで勝ちたいです」とマイクでアピールした。


▼第15試合
“関東伝説チーマーKGB元幹部 千葉の鬼夜叉”
○内藤 裕
KO 1R1分8秒
“喜多見のプロレス馬鹿一代”
●安部充朗

 1R、殴り合いから内藤が2度の右フックをヒットさせてスタンディングダウンを奪う。安倍はタックル、組み付くとヒザ蹴りを出したがこれはローブローに。

 再開後、やはり真正面から殴り合っていく両者。すると内藤の狙い済ました右のカウンターが直撃! 頭を大きく仰け反らせた安倍がダウンし、内藤が豪快な勝利を収めた。

「ありがとうございました。一生懸命に不良魂でリングに上がりました。今後も頑張りますのでよろしくお願いします」と、内藤はその風貌とは裏腹に、丁寧にコメントした。


▼第14試合
“不適合アトミック死神グラップラー”
○神風飛丸
一本 2R0分31秒 ※腕ひしぎ十字固め
“掲示板に潜むザ・モンスター相模原のパワフル気弱マン”
●早川 剛

 1R、神風は片手をついて回転しながらのカポエラキック、それをブロックした早川が組み付きに行くが、上になったのは神風。パンチを入れていく。立ち上がった早川に神風が右フック、早川も打ち合いに応じるが、一発の威力は神風の方がありそう。

 タックルでテイクダウンに行った神風を、フロントチョークに捕らえた早川だがこれはブレイクに。神風は再びカポエラキックを試みるもこれは失敗。すぐにタックルへ行ってバックを奪うが、早川に立たれる。神風が首投げを見舞ったところでラウンド終了。

 2R、早川のパンチをかわして右フックを入れる神風。片足タックルから相手を振り回してテイクダウン、すかさず腕十字の体勢に入るとガッチリ極まって一本勝ち!

「まず応援してくれた皆さん、ありがとうございます! ラウンドガールの皆さん、合コン対決お願いします!」とマイクパフォーマンスした神風だったが、ウケは今ひとつ。場内からは「あ~あ、やっちゃったよ」との声も聞こえた。


▼第13試合
“ジャッジ宮澤推薦鬼軍曹 沼津のアマレスコンバット”
○吉間順一
一本 2R0分47秒 ※アームロック
“天下布武 尾張の暴れん坊庭師”
●飯塚将偉

 1R、蹴り技を繰り出す飯塚に組み付いていく吉間、飯塚もヘッドロックで堪える。ブレイク後、飯塚がフックの連打で前に出ると吉間がタックルでテイクダウン。抑え込みながらポジションを整えていくが、ブレイクに。

 スタンドに戻るとやはり組み付いていく吉間、豪快な首投げでテイクダウンを奪うと、マウントへ移行。しかし、飯塚に返されてしまう。飯塚が上になったところでラウンド終了。

 2R、組んできた吉間にヒザ蹴りを見舞う飯塚、テイクダウンした吉間がハーフからパンチを落とし、チキンウイングアームロックに! これで吉間が一本勝ちを収めた。

「思い通りの試合が出来たんで良かったです。この後も熱い試合が続きますんで、応援よろしくお願いします」(吉間)


▼第12試合
“栃木真岡 夜の代表取締役”
○松本峰周
判定3-0
“鶴見のハリケーン”
●岩本一貴

 ドレスに身を包んだエスコートガール5人に続き、毛皮のコートを着た松本がゴージャスな入場。

 1R、殴りかかる松本に組み付いた岩本がテイクダウン、上になって鉄槌とパンチを落とす。下からの十字を狙った松本だが、これは失敗。ブレイクとなり、スタンドに戻るとパンチで正面からの殴り合い! 足を止めて打ち合う二人に、場内から大歓声が沸き起こる。松本は片足タックルに行くが、これは突き放された。

 両者共に右の大振りフックを飛ばし合い、再び正面からの殴り合い。どちらかのパンチがヒットする度に、場内は大沸きだ。その打ち合いの中、松本がラウンド終了間際に左フックでダウンを奪う。

 2R、松本が突進していくと、押された岩本がリングの外に落ちてしまう。再開後もパンチで突進する松本、再び足を止めての殴り合いが始まり、両者ノーガードでパンチを振り回す。

 かなり疲れた様子の両者だが、とにかくパンチは振り回していく。やや前に出るのは岩本。右フックで松本がバランスを崩し、岩本は思わずニヤリ。ラスト10秒、岩本がパンチで前に出る! 松本もパンチで押し返し、終了のゴング。

 ダウンを奪った松本が判定3-0で勝利、「すいません、超疲れました。栃木のマイケル・ジャクソンこと松本です。すいません、殴られすぎて何を言うか忘れました。マスコミの皆さん、僕、東京でロケバスの会社もやってるんで、よければ名刺の交換会しませんか?」と、営業することも忘れなかった。


▼第11試合
“難攻不落のベストバウト野郎 近畿のケンカ柔道一直線”
○高田敬久
判定2-0
“宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー”
●菱沼 郷

 菱沼はUWFのテーマで、タイガーマスクの覆面を被って赤いタオルを首に巻いて入場。

 1R、菱沼は道衣を着たまま試合開始。高田のローに組み付いていく菱沼だが、自ら倒れて高田を寝技に誘う。高田はその挑発にのって上に乗ると、菱沼が下からの腕十字! これを外した高田がパンチを落とし、ブレイク。

 スタンドに戻ると高田がパンチの連打で押していく。たまらず自分から倒れ込み、グラウンドに誘う菱沼だが、スタンドのコールがかかる。

 スタンドに戻るとやはりパンチで前に出る高田、連打をもらうと引き込む菱沼だが、ブレイクとなる。パンチで迫る高田に今度は両足タックルに行った菱沼、高田は上になってパンチを落とす。

 2R、高田の右ストレートをもらった菱沼はやはり引き込む。ブレイクとなり、高田がパンチで行こうとすると菱沼はさらに引き込む。すると今度は高田がアキレス腱固め。これは極まらずブレイクに。最後はパンチの応酬となって終了のゴング。

 菱田はコーナーに登り「柔道サイコー!」と手を挙げたが、判定は2-0で高田の勝利となった。

「前回みたいな試合できなくて、自分、初めて勝ったんですけど悔しいです。もっと周りの皆さんを沸かすような試合をするようになるので、今後もよろしくお願いします」と高田はマイクで叫んだ。


▼第10試合
“しばきあいコマンダー”
○中川展彰
一本 1R1分23秒 ※チョークスリーパー
“天下無敵の十九歳 喧嘩アクロバティックパフォーマー”
●赤石明幸

 赤石はダンサーを引き連れて入場、花道とリングでバック宙を連発して場内のどよめきを誘う。

 1R、赤石は飛びヒザ蹴りから首投げ、しかしバックを奪ったのは中川。立ち上がる赤石がローを蹴ると、これはローブローに。赤石のハイキックに蹴りを返す中川だが、赤石は胴タックルで組み付くとリフトアップしてテイクダウンする。

 上をとった赤石だったが、すぐにバックを奪い返した中川がスリーパーホールドを極めてタップを奪った。

 中川は「赤石君、圧力強くてちょっとビビったんですけど、本気で殺したるわと絞めるのメチャクチャ気持ちいいんで、今後も出場お願いします」と、今後の参戦もアピールした。


▼第9試合
“戦に目覚めた烈風の牛若丸”
○金島欣和
TKO 1R2分14秒
“台東区雷門のガンパウダー”
●大久保勇

「21歳の若僧には負けない」と吼える30歳・大久保に、「相手が年上だろうが、関係ない。ボコボコにする」と言い放つ21歳・金島。大久保は三十路の意地を見せられるか?

 1R、金島が組みに行って投げからテイクダウン、大久保は抱きつく。立ち上がる金島を下から蹴り上げる大久保、ブレイクとなる。パンチから組み付く金島は、差し返してきた大久保の顔面にヒザ蹴り。

 大久保は首投げを見舞うが、金島がバックを奪う。金島がマウントパンチを連打したところでストップ、大久保は両手を広げてノーダメージをアピールしたが、後の祭りだった。

「緊張してダメダメだったんですけど、次はちょっと強い人とやりたいです」と笑顔で金島は勝利のマイクパフォーマンスを行った。


▼第8試合
“山口の冷酷メガネ大将軍 第一次江戸征伐 反骨の長州魂”
○岸野雄一
KO 1R0分35秒
“埼京線最強 途中下車上等 彩の国の爆裂デビル”
●渡部 健

 勢いよくロープの間から飛び込んだ岸野だったが、上手く前転することが出来ずそのまま頭からマットにめり込んだ。対する渡部は『“AO”corner 』の入場曲で本家アレクサンダー大塚なみに、たっぷり聞かせて赤コーナーから入場した。

 1R、飛び蹴りを繰り出した岸野は打ち合いを挑んで、右ストレートでダウンを奪う。右ハイキックを空振りした渡部に、岸野がパンチを連打して右のショートストレート!

 2度目のダウンを奪ってKO勝ち、岸野は飛び上がって勝利を喜んだ。

「どうも。今回、このアウトサイダーという舞台に出場させていただき、ありがとうございます! ジムのみんな、自分を快く東京に行かせてくれた会社の人たち、会場の皆さん、ありがとうございました!」と岸野は丁寧にお礼を述べた


▼第7試合
“レジェンドオブ池袋ウエストゲートパーク リアル刃牙降臨”
○渋谷莉孔
KO 1R1分3秒
“唱えよ!復活の呪文 闘い続ける前橋の暴走柔道王”
●中村啓紀

 アウトサイダーには過去2大会とも出場して2敗、そろそろ白星が欲しい柔道をバックボーンに持つ中村は「新参者には負けねぇし、いい加減、勝ちます」と勝利を宣言。格闘技歴は「喧嘩のみ」という渋谷は「今回で終わりにしてやるよ。柔道家には負けねぇ」と不敵なコメント。

 1R、中村に右ハイキックをキャッチされた渋谷はパンチを連打、その足を掴んだまま中村はテイクダウンするが、すぐに立たれてしまう。すると渋谷の右ハイキックが再び炸裂、さらに右ハイキックの追い討ちでスタンディングダウンを奪う。奇声を挙げて喜ぶ渋谷。中村にはドクターチェックが入った。

 再開後、渋谷が右ハイキックから右フックの連打、続く左フックで中村が倒れこみ、渋谷が初参戦でKO勝利を収めた。

 渋谷はマイクを持つと、「ちょっと手加減したんだけど、弱ぇんだよ! 勝ったから言うけど、本当は利き腕の左腕が骨折してる。でも、逃げたと思われたくないから誰かと違って出たんだよ!」と毒舌を振りまいた。


▼第6試合
“血に飢えた津田沼のピットブル”
○小林聖人
KO 1R0分4秒
“喧嘩一見お断り平安京の逝神”
●玉井智浩

 アウトサイダーで1勝を収める自己流トレーニング8年の玉井は「1分以内に失神させる」と豪語。対する小林は「玉井? 興味ないね。高垣とやりたかった」と眼中にないと言わんばかり。

 1R、ゴングと同時に突っ込んでいった小林が、パンチを打ちに行くと玉井も足を止めて打ち合う。小林の左フック一発でガクッと座り込むようにダウンする玉井。小林が衝撃のKO勝利を飾った。

「今日はちょっと闘いたい理由があって闘いました。僕が闘うことで何か伝わることがあれば嬉しいです。また応援お願いします」とマイクでコメントした小林は、スキップしながら花道を後にした。


▼第5試合
“オマエは別腹 暴食怪人”
○津谷健一
TKO 1R2分15秒
“サモア”
●向出秀孝

 自称オタクでインドアのアウトサイダーだという津谷が登場。バックボーンは柔道5年、キックボクシング2年、柔術1年、総合5年。対する向出はベンチプレスで140kgを持ち上げる怪力の持ち主で「相手、オタクでしょ? よく出てきたっすね」と余裕のコメント。

 1R、津谷は前蹴り、組んだ向出を倒して上になる。立ち上がった津谷がパンチ、すぐに組み合っていく。津谷の右ローに組み付いてきた向出を逆に倒して津谷が上に。

 向出は下からの蹴り上げ、津谷は片ヒザで相手を抑えながら鉄槌を連打する。

 またも立ち上がった向出だが、津谷はしつこくテイクダウン。鉄槌からマウントを奪い、パンチを連打したところでレフェリーストップ。津谷が恐縮しながら勝利を得た。

 津谷は「特に何も言うこと考えてなかった。お腹が減ったので帰ってカツカレーを2Kg食べたいと思います」ともじもじしながら、蚊のなくような声でマイクアピールするのであった。


▼第4試合
“実録死亡遊戯 九州軍団影の総帥”
○山本 寿
KO 1R1分8秒
“元ヒルズ族格闘M&A 六本木ホーリーランド”
●梅木千世

 ブルース・リーが映画『死亡遊戯』で着用していた黄色地に黒のラインが入ったトラックスーツを着て、『燃えよドラゴン』で入場した山元。バックボーンは太極拳だ。対する梅木は、なんと去年の5月までライブドアで働いていたという異色の経歴を持ち、バックボーンは合気道と伝統派空手。

 1R、パンチの連打で突っ込んでいく山元が右フックでさっそくダウンを奪う。左ミドルを蹴る梅木だが、かまわずパンチで突っ込む山元。

 首ヒザからパンチ、首投げでテイクダウンし、中腰の体勢からパウンドを連打。一方的な展開となったため、レフェリーが試合をストップした。

「Don,t think. feel. 考えるんじゃない、感じるんだ。山元と言います。正直、今日勝ててほっとしてます。負けたらただのイロモノキャラなので。また次があれば応援お願いします」と、山元はブルース・リーの名セリフでマイクパフォーマンスを決めた。


▼第3試合
“寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝”
○幕 大輔
一本 1R0分12秒 ※チョークスリーパー
“漆黒の流星 悪童アラン”
●綿引亜蘭

 マッハ道場の旗を掲げて入場した幕。入場テーマ曲はミノワマンと同じで、ミノワマンのコスプレをした男と一緒に入場した。

 1R、ダッシュした幕が飛びヒザ蹴り、綿引も飛びヒザで応戦するが、組んだ幕がすぐにバックを奪い、そのままチョークスリーパー! あっという間の秒殺劇で幕が勝利を飾った。

「すいません、もっと殴り合いしたかったんですけど、どうしても勝ちたくてグラウンドいっちゃいました。前回負けて、もう格闘技やめようと思ったんですけど、中村俊太にリベンジしたいんで、勝ち続けて絶対にやり返したいと思います」と、7月の第弐戦で敗れた“博多名物 顔面美容整形マシーン”中村俊太へのリベンジを宣言した。


▼第2試合
“ヨコハマ・メタルシティ陵辱のバッドチューニング”
○土橋政春
一本 2R0分56秒 ※チョークスリーパー
“伝説与国 MVP大嶽 遺伝子継承 最強アウトロー中学「蘇る杉並魂」”
●pero

 伝説の東京最強番長・与国イズムを受け継ぐperoと、ロック一直線の土橋の闘い。「柔術でレイプします! お互い勃起するような試合しましょう」と挑発的なコメントを寄せている土橋に、peroは「ステゴロでよろしく」と言い放つ。ケンカ勝負のperoと寝技に持ち込みたい土橋の勝負だ。

 真っ直ぐのパンチを打ち込んでいくpero、土橋は右へ回りながらタックルの機会を伺う。片足タックルに成功した土橋は立ち上がろうとしたperoにフロントチョーク。

 peroはロープによじのぼってこれに耐えると、再びタックルに来た土橋を逆にフロントチョークに捕らえる。首を抜いた土橋がパンチを入れて立ち上がる。

 タックルに来る土橋を再びフロントチョークに捕らえるperoだが、これはブレイクに。スタンドに戻ると、右へ回りながらperoのパンチをかわしていく土橋がまたもタックルでテイクダウンに成功。peroはゴングに救われた。

 2R、土橋はパンチを出しながらタックルでテイクダウン、サイドポジションを奪い、マウントに移行する。亀になったperoのバックを奪い、チョークスリーパー! これが見事に決まり、ロッカー土橋が勝利のシャウト!

「なんか凄い悪者みたいで、いい気分で帰りたかったのに緊張しちゃって上手く闘えなかった。今日は瓜田さんいなくて寂しいけど、なんとか勝ててよかったです。今日まで一緒に練習をしてくれた瓜田一族のみんなと、1年半セックスさせてくれた彼女に感謝します。今日までオナニーを3日間ずっと我慢してたので家に帰ってオナニーしたいと思います」と、土橋はロッカーらしい(?)型破りなコメントで場内を笑わせた。


▼第1試合
“天下一武闘会 逆襲の特攻隊長”
○浦野貴之
KO 1R2分59秒
“二十歳の大復活祭 戦う大和魂”
●山口“ライト”剛

 共に2回目の出場となる“二十歳の大復活祭戦う大和魂”山口と、“天下一武闘会逆襲の特攻隊長”浦野がオープニングを飾る。アウトサイダー初白星を掴むのはどっちだ?

 山口はジェイソンのホッケーマスクを被り、リングインするやカメラに顔を近づけてアピールする余裕ぶりを発揮。

 パンチを振り回す山口に浦野の左フックがヒット、両者は足を止めて左右フックの打ち合い。その最中、浦野がヒザを突き上げてクリンチアッパー。テイクダウンに行った山口だが、上になったのは浦野。

 そのままマウントを奪ってパンチを連打する。しかし、背中を見せて立ち上がった山口が浦野を落として上になることに成功。すると浦野は下からの肩固め! これに耐えた山口に浦野は三角絞めを仕掛けていく。

 ラスト30秒、腕十字に移行した浦野だがこれは失敗。山口が立ち上がり、スタンド勝負へ。前に出てパンチを打ちに行く山口だったが、試合終了のゴングと同時に浦野の左ショートストレートで山口がバッタリと倒れる。しばらく様子を見たレフェリーがKO勝ちを宣言した。

 レフェリーからは「ゴングの鳴った後のダウンだったが、明らかにダメージあるダウンだったのでKO勝ちとさせていただきました」との説明。

 浦野は「九州から来た浦野です。今日、一発目の試合だったので緊張して上手くいかなかったんですが、勝ててよかったです。次は吉永選手とやりたいと思います」とセミファイナルに出場する“名門鈴蘭高校裏番長 格闘彫師”吉永との対戦をアピールした。


 大会挨拶の前に、航空機事故で亡くなった、元リングス・ロシア代表ウラジミール・パコージン氏を追悼するための10カウントゴングが鳴らされた。

 続いて前田日明・大会実行委員長は「来年は今年1年出た選手の中から3人を選んで、リトアニアに腕試しの試合に行きたいと思います。次回大会含めて選抜大会になるので、リトアニア行きの切符を自分の手で勝ち取って下さい。それでは皆さん、このリングに集まった強者どもの試合をご覧下さい」と、アウトサイダー選抜選手をリトアニアの総合格闘技イベントに送り込むことを発表した。


●前田日明の大会総括

「毎大会、いろんな意味でレベルが上がっていると思います。応募してくる80%が新しく入ってきた選手、残り20%が出たことがある選手です。いつも思うのは、生まれながらに持っている精神力、素質の高さ、リングの立ち姿を見てもここにこういう選手がいたんだな、今まで誰も気付かなかったんだなと毎回感じます。

 今年1年やりまして、その中から約3名くらい選抜してリトアニアのフレッシュマンファイトで体重を揃えて試合をさせたいと思います。

 それを起点に育っていって、オリンピックでメダルを獲得してプロで育ってチャンピオンになったエリート選手と、アウトサイダーのしょうもないどうでもいい連中の中から、エリートからチャンピオンベルトを引きむしるように取っていく、そういう選手を一人でも多く生めれば幸せです」


▼各賞受賞者


↑大会MVP前田日明賞 吉永啓之輔 

 
↑ベストストライキングテクニック賞 渋谷莉孔

 
↑ベストグラウンドテクニック賞 吉永啓之輔


↑根性賞 山口“ライト”剛、ピロシ、大谷匡弘


↑ファイティングスピリット賞 秋山翼、江田雄一


↑ベストバウト賞 秀虎VS上田達也


↑角川春樹ベストファイター賞 小川丈二


↑格闘技通信賞 小川丈二


↑ナックルズ賞 山口“ライト”剛


↑サイゾー賞 土橋政春


↑ラジオライフ賞 小林聖人


↑RBT賞 内藤裕


↑ルータイス賞 川村勝

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