【ZST】藤原が3度目の防衛に成功も、前田日明が苦言!
▲ワンツーを的確に当てていった王者・藤原(右)だったが……
ZST事務局
「~FIGHTING NETWORK ZST~ZST.31」
2012年3月17日(土)東京・ディファ有明
開場15:00 本戦開始17:00
※SWAT!バウト開始は15:10
▼メインイベント(第13試合)ZSTバンタム級タイトルマッチ 5分5R
○藤原敬典(秋本道場JUNGLEJUNCTION/王者)
判定3-0
●房野哲也(リバーサルジム横浜グランドスラム/挑戦者)
※藤原が3度目の防衛に成功。
2009年5月に初代バンタム級王者となり、これまで2度のタイトル防衛に成功している藤原。しかし昨年はDREAMで連敗、さらにホームリングのZSTでも敗れており、3連敗という中での王座防衛戦となった。
一方の房野は怪我で戦列を離れていた時期があったものの、2008年12月から9戦7勝2分と無敗。『ZST.30』ではマーヴィン・ブルーマーから勝利を収めており、藤原にとっては最強のチャレンジャーを迎えたと言っていいだろう。ベルトを手にするのはどっちだ!?
1R、伸びのあるワンツーを多用して前へ出る藤原に対し、房野はパンチからのタックル。立って打撃で戦いたい藤原と、タックルで寝技に行きたい房野という両者のスタイルが浮き彫りとなった。
藤原は房野のタックルを上から潰してはすぐに立ち上がり、離れて打撃の距離に戻る。ラウンド終了直前、房野が投げでテイクダウンを奪ったが、すぐに藤原が上を奪い返し、房野に脇を上げさせてブレイクを待つ。
2Rも同じ展開となったが、房野のタックルに行く前に繰り出すパンチの連打が藤原の顔面を捉える。房野がパンチを出す、藤原がパンチで迎え撃つ、房野がタックル、藤原がタックルを潰す、スタンドに戻って藤原がワンツーで攻める。
この攻防が続いたが、ラウンド終了間際に房野がテイクダウンに成功し、藤原のバックを奪う場面があった。
3Rもやはり同じ展開。藤原は自分から前へ出てパンチを当てるが、房野の連打をもらってしまい、タックルに入られてそれを潰しては立ち上がって離れる。何とか寝技に持ち込みたい房野は藤原に正面から両手両足でぶら下がるように抱き付き、藤原はその体勢から房野をマットに叩きつけた。このラウンドの終了間際にも、房野は両足タックルで藤原を倒す。
4R、ここまでパンチの連打とタックルのコンビネーションを繰り返し、アグレッシブに攻めていた房野だが、藤原にタックルを潰されると徐々に立ち上がるのが遅くなってくる。藤原もパンチを出すが、房野がすぐタックルで入ってくるため打ち合いには持ち込めないままだ。それでも、藤原の強打で房野の顔面はかなり腫れている。
房野にコーナーに押し込まれ、タックルを潰した藤原だが、ロープに腰掛けるような状態になったり、足がリングの外に出たりすることが多いため、和田レフェリーが「逃げるな! お前はチャンピオンだろ!」と声を荒げて注意する場面も。
5Rもワンツーで攻める藤原と、パンチの連打からタックルに行く房野という展開。房野のパンチも藤原の顔面を捉え、タックルで藤原に連打は許さない。タックルで組み付いたあと、房野は左眉間辺りから出血し、ドクターチェックを受ける。
再開後、藤原はパンチで下がった房野にヒザ蹴り。房野はロープから頭が出てしまい、そこへ藤原が左のパンチを連打! さらに房野がタックルに来ると立ったままバックを奪い、背後から顔面へヒザ蹴り。
5分5Rフルに戦ったタイトルマッチは、判定で藤原が勝利。3度目の防衛に成功した。藤原は「30分もかけてしまってすいません。一本かKOで勝つチャンピオンの方がカッコいいと思いますが、自分はまだ途中の段階だから。また面白い試合をするので見に来て下さい」とマイクアピールした。
この試合を観戦した前田日明リングス代表は試合後、「藤原君はあれでいいのか、と思った。タックルを止めるだけで何も出来ていない。相手選手の方がタックルに行ってるだけアグレッシブだったと思う。自分なら藤原君の判定負けにします。チャンピオンがやる試合じゃないでしょう。判定で勝ってもそれはゲーム上の勝ちであって、プロの試合であることを考えたらチャンピオンとしては0点」と酷評。「これからはZSTの選手にもきついことを言っていきます。自分は嫌われてもいいから。プロの試合ってものをみんなに分からせたい」と語った。
▲奥出(左)がパウンドに苦しめられながらも腕十字で一本勝ち
▼セミファイナル(第12試合)65.8kg契約 リングスルール 5分3R
○奥出雅之(ゴールドジムサウス東京/初代ZSTフェザー級王者)
一本 1R2分18秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ディーン・レイリー(イギリス/リングスUK)
3月9日に再旗揚げ戦を行った前田日明率いるリングス。そのネットワーク(支部)のひとつであるリングス・UK(リー・ハスデル代表)から早くもZSTに刺客が送り込まれた。レイリーは一発で試合を終わらせる危険な打撃を持ち、KO勝ちが多いという。
迎え撃つのはZSTフェザー級王者の奥出。ルールは寝技での顔面パンチが解禁されたリングスルール(ZSTルールでは禁止)で行われる。
1R、パンチで前に出るレイリーに奥出が片足タックル、レイリーは上から奥出の頭を押しながら右のパンチを奥出の顔面へ叩き込んでいく。それでも足を離さず押し込んでいく奥出だが、ひたすら殴ってくるレイリーから一旦離れる。
スタンドになると奥出が左ハイキック、レイリーはこれを受け止めて奥出を倒し、顔面へ右のパンチを連打していく。セコンドのハスデルが「立て!」と連呼しているのも聞かず、奥出を殴り続けるレイリー。
奥出はレイリーがバックを奪ったところで立ち上がり、アームロックを仕掛けながら寝技に引き込む。腕を絞り上げながら上を奪い、ストレートアームバーから腕十字! これでタップを奪い、リングス・UKからの刺客を撃破した。
マイクを持った奥出は「右ストレートが効いてヤバかった。でも、久しぶりのバーリトゥード(総合格闘技のことだが、ここでは寝技での顔面パンチありルールのことを指す)で戦って勝てて嬉しい。ZSTの選手はバーリトゥードでも戦えます!」とアピールした。
▲濱岸(上)が現役王者の山田(下)を破ってリベンジ達成
▼第11試合 75kg契約 リングスルール 5分3R
○濱岸正幸(U-FILE CAMP登戸)
判定3-0
●山田哲也(しんわトータルコンバット/第3代ZSTウェルター級王者)
両者は昨年行われたウェルター級王者決定トーナメントで対戦し、山田が打撃で濱岸の顔面を切り裂いてのTKO勝ちを収めている。そのトーナメントで優勝して王者となった山田に、濱岸がリベンジマッチを挑む。今回はリングスルールでの対戦だ。
1R、山田がハイキックで濱岸をグラつかせて一気に攻める。胴タックルでテイクダウンを奪い、上からパンチを連打。一方的に攻められた濱岸だが、何とか立ち上がる。その後もハイキックとパンチで攻める山田に濱岸がタックルでテイクダウン。山田は上を奪い返してまたパンチを落とすが、濱岸がさらに上を奪い返す。ラウンド終了間際には山田が上を奪い返した。
2R、今度は山田がタックルに行くが、テイクダウンを奪うことが出来ず寝技に引き込む。濱岸は上から山田の顔面にパンチと鉄槌を落とし、1Rとは逆の展開に。ブレイクで立ち上がると、濱岸がパンチを振り回して前へ出る。山田が組み付くとお互いに投げを狙い、山田が豪快な投げを決めたが、上になったのは濱岸。山田は再び顔面にパンチを落とされる。
3R、パンチで前に出る山田に濱岸が組み付き、投げでテイクダウンを奪う。濱岸は山田の顔面にパンチを落とし、立ち上がろうとした山田のバックを奪うとスリーパーの体勢に! これは極まらなかったが、判定3-0で濱岸がリベンジに成功。現役チャンピオンを破り、「自分に一番タイトルに挑戦する権利があります」と、次はタイトルマッチでの3度目の対戦を要求した。
▲清水は落ち着いた試合運びで初の国際戦を一本勝ちで飾った
▼第10試合 61.2kg契約 リングスルール 5分3R
○清水俊一(総合格闘技宇留野道場)
一本 1R1分23秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ロブ・マックラム(イギリス/リングスUK)
奥出とともにリングス・UKからの刺客を迎え撃つ清水。弟の“ZSTの仮面ライダー”こと俊裕が、3・9リングス再旗揚げ戦で勝利を収めているだけに、兄弟でリングス撃破といきたいところだ。
対するマックラムはキック、空手、ボクシングの経験を持ち、総合格闘技での白星は全てが寝技による一本勝ちだという。
1R、両者は回り込みながらパンチとローキック、清水は左ミドルをヒットさせる。マックラムは怯まずパンチで前へ出て清水の足を抱え、テイクダウンを奪おうとするが、清水はアームロックの体勢を作ってから寝技へ。清水がアームロックで絞り上げながら上のポジションを奪い、腕十字へ! これで鮮やかな一本勝ちを奪った。
清水は「ライダーの兄、清水です。初の国際戦で凄い苦戦しましたが、何とか勝つことが出来ました(場内から“苦戦してないだろ!”とツッコミ)。これからも国際戦をやれるのならやりたいです」と、外国人との対戦を希望した。
▼第9試合 70.3kg契約 リングスルール 5分2R
○山田崇太郎(BRAVE GYM)
一本 1R1分5秒 ※フロントチョーク
●平 信一(綱島柔術)
▼第8試合 70.3kg契約 リングスルール 5分2R
○森 興二(X-ONE GYM湘南)
KO 1R2分26秒 左フック
●沼尻和之(マッハ道場/RINGS)
▼第7試合 フライ級 ZSTルール 5分2R
○飯塚文貴(リバーサルジム横浜グランドスラム)
TKO 2R2分14秒 ※レフェリーストップ
●上原佑介(マルワジム横浜/team roial)
▼第6試合 バンタム級 ZSTルール 5分2R
△岸 貴之(X-ONE GYM 湘南)
時間切れドロー
△大久保謙吾(MSD護心道)
▼第5試合 ライト級 ZSTルール 5分2R
○太田裕之(ZFC)
一本 1R2分34秒 ※ストレートアームバー
●佐藤 洋(総合格闘技move)
▼第4試合 フェザー級 GT-Fルール 5分2R
△牧野仁史(リバーサルジム東京スタンドアウト)
時間切れドロー
△檜山勇斗(パラエストラ川崎)
▼第3試合 フェザー級 ZSTルール 5分2R
○近藤孝太(ハイブリッドレスリング山田道場)
KO 2R26秒 ※右アッパー
●川村 謙(リバーサルジム東京スタンドアウト)
▼第2試合 フライ級 ZSTルール 5分2R
○宮本大輝(総合格闘技move)
TKO 1R14秒 ※左フック
●榊原 徹(U-FILE CAMP登戸)
▼第1試合 ウェルター級 ZSTルール 5分2R
○佐々木誠(心温塾)
一本 1R2分43秒 ※腕ひしぎ十字固め
●山岸直広(キングダム聖蹟桜ヶ丘)
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