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【パンクラス】佐藤が一本勝ちでV5、中井りんも一本勝ち

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2013/05/19(日)UP

▲一瞬のアームロックで勝負を決めた佐藤(右)。鈴木(左)は腕の痛みに悶絶した

パンクラス
「PANCRASE 247」
2013年5月19日 (日)東京・ディファ有明

▼メインイベント(第9試合) ウェルター級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ 5分3R
○佐藤豪則(TRIBE TOKYO M.M.A/王者)
一本 3R2分36秒 ※アームロック
●鈴木槙吾(ALLIANCE/挑戦者)
※佐藤が5度目の防衛に成功。

 これまで4度の防衛に成功しているパンクラス不動の王者・佐藤に挑むのは、ウェルター級次期挑戦者決定トーナメントを制した鈴木。

 一発で試合をひっくり返す豪腕パンチ、あきらめない心、多彩な足関節の攻撃を持つ鈴木を倒し、佐藤は5度目の防衛に成功することが出来るか?

 1R、ローキックの蹴り合いから佐藤はミドルキックとパンチを使って上下に攻撃を振り分ける。鈴木がパンチで出てくると佐藤がタックルでテイクダウン。バックへ回るが、鈴木は立ち上がる。

 打撃と片足タックルを織り交ぜて攻める佐藤に鈴木はパンチで対抗していたが、佐藤のタックルを防ぐと逆にタックルでテイクダウンに成功。バックを奪うが、攻めきれずにスタンドへ戻る。佐藤が首投げで鈴木を倒したところでラウンド終了。オープンスコアはジャッジ2名が10-10、1名が10-9で鈴木につけた。

 2R、鈴木のパンチにハイ、ロー、ミドルで対抗し、タックルに行く佐藤。しかし、勢いがつきすぎて両者がロープの間から場外へ転落してしまうアクシデント。

 コンクリートの床に落ち、佐藤は頭とヒザを打って、鈴木は腰椎打撲で右足にシビレがある状態となり、長い休憩が取られた。

 再開後、佐藤のタックルに鈴木がヒザ蹴りを合わせ、タックルを切るとパンチとヒザ蹴りのラッシュ。佐藤もパンチで応戦して左ミドル、パンチとヒザ蹴り。

 佐藤は鈴木のハイを受け止めるとそのまま押し倒すが、鈴木が下からの腕十字。これを逃れた佐藤が逆に腕十字を仕掛けるが、鈴木は立ち上がってパンチを打ち込む。このラウンドもオープンスコアはジャッジ2名が10-10、1名が10-9で鈴木。

 3R、パンチで前に出る鈴木に佐藤は蹴りとタックル。鈴木もパンチからタックルを狙う。佐藤の右フックがヒットし、鈴木は動きが鈍ったように見えたが、逆にタックルを仕掛けて佐藤をテイクダウンする。

 すぐに身体を起こした佐藤は片足タックルに行き、鈴木を持ち上げてテイクダウン。そして一気にアームロックを極めて、一本勝ちで5度目の防衛に成功した。

 佐藤はマイクを持つと、「これで5度目の防衛です。同じジムの清水清隆選手も5度防衛(フライ級王座)しています。こんなチームほかにないでしょう。TRIBE TOKYO M.M.A最高です。世界のウェルター級、かかってこい!」とアピールした。

 試合後には、「同じジムの白井祐矢選手に勝ったダン・ホーンバックルとやりたい。チャンピオン対決がやれたらいいと思っている」とDEEPウェルター級王者ダンとの対戦を希望。それを受けて酒井パンクラス社長は「選手がやりたい相手とやるのがベスト。真剣にDEEPさんと話します」と対戦実現へ向けて動くと語った。


▲中井(左)がチョークスリーパーで無敗の強敵に一本勝ち

▼セミファイナル(第8試合) アテナルール バンタム級 5分3R
○中井りん(パンクラスヴィーナス/バンタム級初代クィーン・オブ・パンクラシスト)
一本 1R4分47秒 ※チョークスリーパー
●ブレンダ・ゴンザレス(FIT NHB/ハイブリッドファイター)

 昨年12月1日、バンタム級初代クィーン・オブ・パンクラシストの座に就いた中井が、王者としての第一戦を迎える。

 対戦相手はアメリカの金網総合格闘技大会King of the Cageの王者ブレンダ。UFCファイターを多数輩出しているジムの所属で、MMA戦績は4戦無敗で3試合がKO勝ちとかなりの強豪だ。

 1R、中井はいつも通りリングを大きく使って回り込むサークリング。ブレンダはそれを追う形でジャブを顔面とボディに打ってくる。

 しばらくその状態が続き、レフェリーから「もっとアグレッシブに戦うように」と両者に口頭注意が与えられた。

 それでも中井はサークリングを続け、ブレンダはジャブの手数を増やしてくる。そして、中井との距離が縮まったところでバックブローを放つが、中井がかわしてタックル。中井は豪快なバックへの投げでテイクダウンを奪うが、ブレンダはすぐに立ち上がる。

 中井はバックを奪ったままブレンダについていき、再びブレンダを寝技に引きずり込む。そしてバックからチョークスリーパー。

 ブリッジして耐えたブレンダだったが、身体を横に倒されるとタップ(相手の身体を2回以上叩くギブアップの意思表示)。中井が鮮やかな一本勝ちを飾った。

 試合後、中井は「前回の試合は相手を見すぎてしまったので、今回はアグレッシブな試合をするのを目標にしていた。それがよかった」と勝因を語ったが、「これで自信が付いたということはない。世界を甘く見たらダメなので」と強豪ブレンダを撃破しても気を緩めることはなかった。


 

▲テイクダウンにこだわる男・手塚は中島を持ち上げてテイクダウン

▼第7試合 バンタム級 5分3R
○手塚基伸(総合格闘技道場コブラ会/同級1位)
判定3-0 ※30-28、29-28、30-28
●中島太一(パラエストラ東京/2012年NBTバンタム級優勝8位)

 UFC帰りの手塚が5戦5勝の無敗のホープを迎え撃つ。中島は「無敗のままチャンピオンになる」と公言しており、ランキング1位の手塚を破ればタイトル挑戦は間違いないところ。寝技の手塚か、打撃の中島か。

 1R、離れた距離からお互いに入り込んでのパンチと蹴り。手塚はタックルに行って中島を持ち上げ、テイクダウンする。手塚は上をキープしたままコツコツと殴り続け、残り30秒で腕十字を仕掛ける。中島がこれをしのぐと手塚は続けてセンタクバサミで中島の首を絞める。

 2R、パンチと首相撲からのヒザ蹴り、さらにはハイキックで攻める中島。しかし、手塚は再びタックルで中島を持ち上げてテイクダウン。

 パンチを入れながら上のポジションをキープし、マウントポジションになる。残り1分で手塚が腕十字に行くと、中島は立ち上がる。中島は逆にバックを奪うが、手塚は倒されない。

 3R、ハイキックを連打する中島に手塚は片足タックルでテイクダウンを奪う。肩固めを狙うと中島がひっくり返すが、さらに手塚がバックを奪ってスリーパー狙い。そのままバックをキープする。

 残り時間1分で中島が立ち、パンチから寝技に持ち込んで腕十字の体勢になるが、手塚のクラッチを切ることが出来ず。手塚の判定勝ちとなった。

 手塚はマイクを持つと「酒井代表、次の試合が最後って感じで行くのでタイトルマッチを組んでください。次の試合をラストマッチにするかもしれないので」と、あと1戦で引退する考えがあることを明かし、タイトルマッチを要求した。

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