【J-GIRLS】“ミドルキックガール”十代で二冠王を達成
▲陣内（右）は得意の右ミドルキックを以前にも増してバンバン決めていく
J-NETWORK
「J-GIRLS 2013 ～Victorious Goddess 3rd～」
2013年7月28日（日）東京・新宿FACE
▼メインイベント J-GIRLSバンタム級王座決定戦 2分5R延長1R
○陣内まどか（エスジム/J-GIRLSバンタム級1位、WPMF女子日本バンタム級王者）
判定3－0 ※49－47、50－47、50－47
●谷村郁江（リアルディール/J-GIRLSバンタム級2位）
※陣内が新王座に就く。
5月に開幕したバンタム級王座決定トーナメントの決勝戦は、陣内と谷村によって争われた。
両者は2010年の同トーナメント1回戦で対戦しており、僅差の判定で陣内が勝利している。
3年ぶりの再戦を制するのは女子では珍しいミドルキックを得意とする“ミドルキックガール”陣内か、それとも九州の強豪ジムで鍛えられてきた谷村か？
1R、陣内は右ミドルキックと前蹴りを中心に時折パンチを放つ。谷村は右ローとワンツー。両者とも立ち上がりは慎重で手数は少ない。
2R、陣内が右ミドルと前蹴りで距離を保ちつつ、前蹴りをフェイントにしての右ストレート。
谷村は距離を詰めてローとパンチを放ってくるが、陣内は谷村が前に来ると下がって前蹴りで距離を作る。陣内が右ミドルを連打する場面もあったが、このラウンドも両者手数は少なめ。
3R、前蹴りで距離を作り、右ミドルと右ローで攻める陣内。谷村がパンチで前に出てくると陣内は下がって右ローを蹴る。
谷村がローからのパンチで陣内の距離を潰そうとするが、距離を支配しているのは陣内だ。
4R、陣内は前蹴りで谷村の出鼻を挫き、右ミドルにつなげる。谷村が距離を詰めてくると下がって距離を作っての右ロー。
接近戦になると陣内はクリンチし、ブレイクがかかる前に谷村を突き放して右ローを蹴る。陣内が右ミドルを連打する場面も。
5R、勝負に出た陣内が右ハイキックも多用して右ロー、右ミドル、前蹴りと蹴り技を連発。谷村がパンチでの打ち合いを挑んできても付き合わず、前蹴りかバックステップで距離を取って蹴り続ける。
陣内が右ハイキックを繰り出すたびに場内はどよめく。重い右ミドルも蹴り込み、完全に陣内のペース。
判定3－0で陣内が勝利し、2月に獲得したWPMF女子日本バンタム級初代王座に続く2本目のベルトを獲得した。12月で二十歳になる前に、目標であった二冠王を達成。
これまで何度も王座決定トーナメントや挑戦者決定トーナメントに出場しながら、あと一歩のところでベルトに手が届かなかった陣内。
「やっとチャンスを生かせたのでホッとしています。嬉しいです」と喜び、今後については「自分の持ち味は蹴りなので、蹴りでお客さんに凄いと思ってもらえる試合がしたいです。もっと強くなってから次の目標を見つけたいと思います」と語った。
▲443（右）が無敗だったChihiro（左）に土をつけた
▼セミファイナル J-GIRLSアトム級（46.26kg以下）次期王者挑戦者決定トーナメント決勝戦 サバイバルマッチ1 3分3R延長1R
○443（よしみ/フォルティス渋谷/J-GIRLSアトム級6位）
延長1R 判定3－0 ※三者とも10－9
●キラッ☆Chihiro（魁塾/J-GIRLSアトム級3位、2013年J-GIRLSアトム級ニューヒロイントーナメント優勝）
※443が王座挑戦権を獲得。本戦は29－30、29－29、29－29
長島☆自演乙☆雄一郎の後輩で、J-GIRLSにて連戦連勝中のChihiroが、443とアトム級次期王者挑戦者決定トーナメント決勝戦を争う。
Chihiroは本場タイ仕込みのムエタイテクニックで、J-GIRLSアトム級ニューヒロイントーナメント優勝を飾り、今回のトーナメント1回戦でも圧勝。無敗のままタイトル奪取も夢ではないと目されている。
対する443は今回のトーナメントでシード扱いとなっており、今年3月に2年半ぶりの復帰を果たして現在2連勝中。ここで勝てば王者・大島つばき（フォルティス渋谷）との同門対決が実現することになる。
左ミドルキックを得意とするChihiroに対し、意外にも443はミドルの蹴り合いを挑む。的確に左ミドルと前蹴りを当ててくるChihiroに、443はパンチとローで応戦。技の的確さでややChihiroが上回っていたが、本戦では決着がつかず延長戦へ。
ここでもミドルの蹴り合いが行われたが、中盤以降443はパンチで前へ出る。クリンチのブレイク後にも、すぐに443が攻めて手数で上回り、判定3－0でChihiroに初黒星を付けた。挑戦権を手にした443はマイクを持ち、客席にいた王者・大島に「椿さんのベルトを私が獲りに行きます」と宣戦布告した。
▲松下（左）がパンチの打ち合いの中にミドルキックを織り交ぜて判定勝ち
▼第11試合 J-GIRLSランキング査定試合 アトム級（46.26kg以下） サバイバルマッチ1
○松下えみ（T-KIX GYM）
判定3－0 ※30－29、30－28、30－29
●百花（TB.NATION/JEWELS KICK 47kg級王者）
※松下のランキング入りが決定。
百花は関西の美人女子大生として知られるアグレッシブファイター。5月のJ-GIRLS初参戦では、メインイベントに大抜擢され現J-GIRLSミニフライ級王者・紅絹と大激闘を繰り広げた。
対する松下は、超ビジュアルファイターとして昨年9月のプロデビューから注目を浴びている存在。両者ともこれまでの善戦が高く評価され、今回の試合はランキング査定試合となった。
両者とも回り込みながら松下はパンチ、百花はローで攻める展開。2Rから松下がパワフルなパンチで攻勢に立つ場面が見られ、3Rには百花も打ち合いに応じる。しかし、松下はパンチ連打の中に左右ミドルキックを織り交ぜ、蹴りのヒット数で差をつけて判定勝ちした。
▲岡田が9年間のプロ生活にピリオドを打った
▼第10試合 岡田敦子引退セレモニー スペシャルエキシビションマッチ
岡田敦子（初代M-1女子ミニフライ級王者、W.M.F.世界ライトフライ級王者）
勝敗なし
1人目 大島つばき（フォルティス渋谷/J-GIRLSアトム級王者）
2人目 未奈（秀晃道場/J-GIRLSフェザー級3位、SB女子日本バンタム級3位）
3人目 正木純子（Hilltop）
4人目 藤原敏男（藤原ジム）
元女子アナウンサーという肩書きと端正なルックスで人気を博した、女子キックボクサー・岡田が引退セレモニーを行った。岡田は2004年2月にプロデビューし、これまで初代M-1女子ミニフライ級王座、WMF世界ライトフライ級王座を獲得、生涯戦績は27戦12勝9敗6分。
エキシビションマッチは1Rごとに選手を入れ替える形で行われ、1人目は2006年10月のJ-GIRLS旗揚げ戦のメインで対戦した大島、2人目はキックボクシング教室の教え子であった未奈、3人目は常にセコンドに就いていた盟友の正木。そして4人目は、岡田の希望でムエタイ史上初の外国人王者となった藤原敏男会長が務めた。
岡田は「私はチャンピオンになりたくて松山から上京してきました。絶対に諦めずやりたいことだけをやってきてここまで来ました。皆さんも諦めたら終わりです。真っ直ぐ前だけを向いてハッピーで行きましょう！」とファンにメッセージを送り、引退の10カウントゴングを聞いた。
▼第9試合 58kg契約 2分3R
○成沢紀予（フォルティス渋谷/J-GIRLSフェザー級2位）
判定3－0 ※30－28、30－28、29－28
●亜利弥’（L’GALAXY）
▼第8試合 47kg契約 サバイバルマッチ1
○美保（KFG URAWA/J-GIRLSミニフライ級1位）
判定3－0 ※三者とも30－27
●高野聡美（クラブバーバリアン）
▼第7試合 バンタム級 2分3R
○瑠璃（るり/京都亀岡キックボクシングジム）
判定2－1 ※30－28、28－29、29－28
●三宅芳美（NJKF/take1）
▼第6試合 48kg契約 2分3R
○Eneos朱里（SB・グラップリングシュートボクサーズ）
KO 3R55秒 ※パンチ連打
●大川かおる（トイカツ道場）
▼第5試合 54kg契約 2分3R
○和乃（NJKF/新興ムエタイ）
判定3－0 ※30－27、30－28、30－27
●横田香織（KICK BOX）
▼第4試合 PRE J-GIRLS Aリーグ －46kg級 1分30秒2R
○吉尾紗良（レジェンド横浜）
判定2－0 ※19－19、20－19、20－19
●新井美穂（拳蹴塾）
▼第3試合 PRE J-GIRLS Bリーグ －61kg級 1分2R
○山崎由利（GTジム）
KO 1R42秒 ※パンチ連打
●齊藤寛子（西山道場/夷隅）
▼第2試合 PRE J-GIRLS Bリーグ －54kg級 1分2R
○並木月海（旭ジム）
KO 2R45秒 ※パンチ連打
●中三川亜由美（GTジム）
▼第1試合 PRE J-GIRLS Bリーグ －50kg級 1分2R
○中山ひとみ（バンゲリングベイ・スピリット恵比寿）
判定3－0 ※20－18、20－19、20－19
●鎌田麻衣（レジェンド横浜）
この記事が気に入ったら
いいね！しよう
最新情報をお届けします
TwitterでeFight（イーファイト）格闘技情報をフォローしよう！
Follow @efight_twit関連動画
【関連リンク】
