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【一騎討】須藤元気の柔術大会、お寺で熱戦

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2014/08/24(日)UP

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▲お寺で行われた柔術大会の決勝戦は細川(左)と中村(右)で争われた

一騎討運営委員会
「一騎討第1回アマチュア柔術大会」
2014年8月24日(日)東京・善立寺

 須藤元気はK-1やUFCで活躍して2006年にプロ格闘家を引退、その後は作家や俳優、拓殖大学レスリング部の監督にダンスパフォーマンスユニット「WORLD ORDER」でも活動と、マルチな才能を発揮している。その須藤が新たなアマチュア柔術大会『一騎討』(いっきうち)を、なんと東京・足立区の善立寺で開催した。

 大会は体重無差別の8人制トーナメントで行われ、ポイント制は採用せず勝敗は絞めと関節技による一本(反則での失格もあり)、あるいは延長まで終了して決着がつかない場合は審判の判定により決せられる(本戦5分、延長3分)。カニばさみ、相手を頭から床に叩きつけるバスター、ヒールフック(踵固め)は禁止となるが、組み技・寝技の攻撃が広範囲で有効となる。

 全貌の見えない第1回大会にも関わらず、ブラジリアン柔術の実力者を中心に選考で選ばれた10選手(リザーブマッチ出場2選手を含む)がお寺の境内で熱戦を繰り広げた。

 試合前に祈祷(きとう)が行われ、試合中は三味線の演奏曲が流される、まさに『一騎討』ならではの空間の中、ひとり袴(はかま)を着用し、軽量ながら勝ち上がっていったのがDEEPでも活躍する中村浩士(リングネームは中村“アイアン”浩士)。

▲中村(左)vs桜井(右)

 1回戦で跳びつき腕十字、アキレス腱固め、アンクルホールドと果敢な攻めを見せて西本健治を判定で破ると、準決勝で対峙したのはこれもDEEPで活躍する桜井隆多。中村はバンタム級、桜井はミドル級と、MMA(総合格闘技)では実に4階級もの体格差がある対決となった。

 しかし中村は臆せず桜井に向かうと、アンクルホールドを掛けられ危うい場面もあったがこれをしのぎ、逆に背負いで桜井を投げて腕十字を極めかける場面も見せ判定勝ち。決勝戦に進出する。

 決勝の相手は日沖発擁するALIVEのブラジリアン柔術黒帯で、2011年と2012年のJBJJF全日本王者である細川顕。優勝候補としてここまで順調に勝ち上がってきた細川は、決勝でも中村を引き込むとまず三角絞め。逃げられるとオモプラッタ(両足を相手の片腕に掛けて身体を引っ繰り返す技)へ変化し、さらに中村が脱出するとバックへついて送り襟締め。これで中村を参ったさせ、貫録の優勝を果たした。

 表彰式では細川にトロフィーのほか副賞として米俵も贈呈され、“和”にこだわった『一騎討』らしい光景となり、大会主宰である須藤も「興奮しちゃいました」と満足気な表情を見せる。

 大会は自身のユニット「WORLD ORDER」のように世界へ向け動画を公開して反響を求める考えで、今後の継続にも意欲的。「第2回、第3回と続けていきたい」といい、この日は採用しなかった“試合場から落ちたら負け”というルールも検討したいと話すなど、すでに様々なビジョンがあるようだった。

<大会結果>
優 勝 細川 顕
準優勝 中村浩士
3 位 渡辺直由
3 位 桜井隆多

その他の出場選手/高橋圭典、石井拓、西本健治、坂本純、伊藤有起(リザーブマッチ)、近藤一行(リザーブマッチ)

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