【J-NETWORK】前口太尊が激闘を制して王座奪回
J-NETWORK
「J-KICK 2015~Return of the warriors~3rd」
2015年8月23日(日)東京・後楽園ホール
▼第12試合 ダブルメインイベント J-NETWORKライト級タイトルマッチ 3分5R
○前口太尊(PHOENIX/J-NETWORKライト級1位・挑戦者)
判定3-0 ※三者とも49-48
●高橋幸光(はまっこムエタイ/J-NETWORKライト級王者)
※前口が新王座に就く。高橋は初防衛に失敗。
両者は昨年8月に同タイトルマッチで対戦。この時は挑戦者・高橋が多彩な蹴り技と卓越したディフェンス能力で、ハードパンチャーの王者・前口を翻弄。高橋が判定勝利でタイトルを奪取した。今回は王者と挑戦者の立場を入れ替えての再戦。高橋は初防衛戦となった。
1R、前に出る前口が右ローと右ミドル、高橋は突き刺すような前蹴りを何度も繰り出す。お互いにノーガードになって挑発し合う場面も観られる。終盤、前口は高橋の蹴り足をキャッチしての右ストレートを放つ。
2R、前口が1Rよりもパンチを出して前に出ていくが、高橋は鮮やかにひらりひらりとかわす。高橋は前口のパンチをかわして左を打ち込み、さらに突き刺す前蹴りとヒザ蹴り。
3R、前口は勢いよくパンチで突進し、高橋はバックステップで回り込みながらカウンターを放つ。前口のワンツーがヒットし、接近すると右ヒジを打つ。前口はバックキックをヒットさせると一気にラッシュ。高橋は打ち合いの中でもハイキックを繰り出す。
4R、打ち合いを仕掛ける前口。右ストレート、右ヒジが高橋の顔面を捉える。高橋もすかさず左のパンチを返す。高橋が後ろ蹴りを出せば前口も後ろ蹴り。殴り殴られの激闘となるが、連打を決める前口に対して高橋は単発。前口のボディブローで高橋の動きが止まり始める。
5R、猛然とパンチを放って前進を続ける前口に、高橋は二段蹴りを繰り出す。接近すると前口は右ヒジ。ボディから顔面へのコンビネーションパンチ、右ミドルもヒットする。高橋はややスタミナ切れか手を出さずに下がり、前口はワンツーで最後まで突進した。
判定は3-0で前口。激闘を制し、王座を奪回した前口は号泣する。「めっちゃ嬉しいっす! 28年の人生の中で一番嬉しいです。2年前に初めてベルトを獲った時はこれがスタート地点と言いましたが、やっと一歩踏み出せました。これからは世界と戦って名前を広めたいです」と、前口は喜びを爆発させ、世界への飛躍を誓う。
また、「いつも殺気を出すことがテーマでしたが、今回はリラックスすることがテーマでした。そのおかげでセコンドの声が聞こえました。それと映像を見てこうすればこう動く、どっちに動くと高橋選手の癖を研究したんです。右ミドルで相手を止めて、パンチを当てることも練習してきました」と勝因を語った。
※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら
▼第11試合 ダブルメインイベント J-NETWORKウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○栄基(APKF・エムトーンジム/APKFウェルター級王者)
判定2-1 ※49-48、47-49、49-48
●大竹将人(TARGET/J-NETWORKウェルター級王者)
※栄基が新王座に就く。大竹は3度目の防衛に失敗。
大竹は昨年3月に2度目の防衛を果たして以降リングから離れていたが、今年7月のREBELSで重宗との復帰戦に勝利した。
対する栄基は、ミドルキック、首相撲、ヒジなどのムエタイスタイルを得意とし、蹴拳、新日本キック、NJKF、Bigbangなど様々な団体のリングで活躍。今年は大竹のベルトに狙いを定め、5月のJ-KICKでJ-NET初上陸を果たし2連勝で今回の試合に臨んだ。
1R、栄基は前蹴りを多用して距離を保ち、左ミドルを蹴って行く。大竹は右ローと右ミドル。
2Rも栄基は前蹴りを多用し、左右ミドルとジャブを的確に当てていく。大竹は終盤、右ストレートをヒットさせて栄基をグラつかせ、組み付いてヒジを見舞う。
3R、自分の距離を保って栄基は左右ミドルを的確に当てる。大竹は組み付いてヒジを連打するが、栄基もヒジを返す。
4R、大竹はミドルをキャッチしてのパンチ、ローで勝負をかけるが、栄基はジャブを突き、ミドルを淡々と蹴ってペースを崩さない。ヒジの打ち合いも見られた。
5R、大竹は栄基の左ミドルに右ストレート、右ローを返す。さらにヒジで勝負を仕掛け、組んできた栄基に右ヒジがヒット。
判定は2-1と割れ、栄基が接戦を制した。
栄基はマイクを向けられると、「自分の力を出せば勝利できると思っていましたが、今日は接戦でした。大竹選手に勝てたのが嬉しい。このベルトを出来るだけ防衛したいと思います」と、王者としての目標を語った。
※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら
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