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【シュートボクシング】6ラウンドに及ぶ接戦に宍戸競り勝つ

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2015/09/19(土)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

タフなジァオウェーハー(左)に苦戦を強いられた宍戸(右)だが、延長Rで振り切った

シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING2015~SB30th Anniversary~ act.4」
2015年9月19日(土)東京・後楽園ホール

▼第9試合 メインイベント SB東洋太平洋ウェルター級タイトルマッチ エキスパートクラスルール 3分5R無制限延長R
○宍戸大樹(シーザージム/SB東洋太平洋ウェルター級王者)
延長R 判定3-0 ※三者とも10-9
●ジァオウェーハー・グランタイボクシング(グランタイボクシングジム/WMCタイ国ウェルター級王者/挑戦者)
※宍戸が初防衛に成功。本戦は49-49、48-48、48-48。

宍戸は回り込みながらハイ、ミドル、ローを蹴る

 宍戸が2013年8月に獲得した東洋太平洋王座の初防衛戦を迎えた。8月22日に吉本光志と5Rに及ぶ激闘を繰り広げてから、約1カ月という短いスパンでの連闘となる。挑戦者のジァオウェーハーはWMCタイ国王者で、現在はムエタイの国際大会『MAX MUAYTHAI』を主戦場に3連続KO勝ち、97勝27敗の戦績を持つ30歳のベテランムエタイ戦士。

ジァオウェーハー強烈なミドルで宍戸の脇腹は真っ赤に

 1R、リングを大きく回り込む宍戸はローとミドル。ジァオウェーハーはしっかり蹴りをスネブロックして、右ミドルを返す。不適な笑みを浮かべてジリジリと前に出るジァオウェーハー。

 2R、ジァオウェーハーは顔面とボディに強烈なパンチを叩き込み、左右のミドルを蹴る。宍戸は動き回りながらロー、バックハンドブローとバックキックを織り交ぜる。

3R、宍戸のフロントチョークは惜しくも極まらず

 3R、圧力を強めて手数も増やすジァオウェーハー。強烈な左ミドルが何度も決まる。宍戸はバックブローを狙うがブロックされ、終了間際にはフロントチョークを極めに行くが極まらず。

 4R、劣勢の宍戸は回り込むのをやめ、正面からミドルとローを蹴り合う。ジァオウェーハーは強い右ミドル。宍戸はその蹴り足をキャッチして転倒させる。宍戸はバックブロー、バックキックを要所で放つが、クリーンヒットとはならない。しかし、宍戸の細かく当てていくパンチで、ジァオウェーハーの右目は大きく腫れる。

宍戸のバックブローがヒット。持てる技の全てで戦った

 5Rもミドルを蹴られる宍戸だが、ここでバックキックがついにヒット。一気にパンチのラッシュを浴びせる宍戸。ジァオウェーハーには明らかに疲れが見える。この優勢で宍戸がドローに持ち込み、試合は延長戦へ突入。

 延長R、ミドルの蹴り合いとなり、宍戸は蹴り足をキャッチしてジァオウェーハーを転倒させる。さらにスリーパーを狙うが極まらず。

6Rにも及ぶ接戦を制し、初防衛に成功した宍戸

 前に出てガムシャラに手を出し、蹴って行く宍戸。ラスト数秒でパンチをまとめ打ちし、決定打といえるものはなかったがこの積極性で差をつけ、判定で辛勝。初防衛に成功した。

 試合後、宍戸は「実力不足と体力の低下を感じました。今日は若手がいい試合を連発して盛り上げてくれたのに申し訳ない」と反省しきり。そして「本当にあと少しの時間ですが、集大成として頑張ります」と引退カウントダウンが始まっていることを告げた。

 


両者足を止めての打ち合いとなった坂本(右)vs金井(左)

▼第8試合 エキスパートクラス特別ルール 70.5kg契約 3分3R無制限延長R
○坂本優起(シーザージム/SB日本スーパーウェルター級王者)
判定2-0 ※29-28、30-28、29-29
●金井健治(シーザージム新小岩/元SB日本スーパーウェルター級王者)

 今大会を最後に現役を引退することになった金井。対戦相手は現王者・坂本が務めた。しかし、試合が始まる直前、金井はマイクを持つと「この試合、俺が勝ったらタイトルマッチをやらせてください」と異例のアピール。坂本の心に火をつけた。

金井はこれがラストファイトとは思えない熱戦を展開

 1R、ワンツーを繰り出して前に出る坂本に、金井はジャブ、右ストレートを合わせて何度も相打ちが見られる。得意のボディストレートを突き刺す金井。

 2R、両者足を止めての打ち合いが繰り広げられる。お互いに一歩も退かない殴り合い。坂本はその中でも左ミドル、前蹴りを入れて行くが、金井も得意のボディブローで応戦。両者の右ストレートが相手を仰け反らす。

坂本も真正面からの打ち合いに応えた

 3Rも両者は全く休むことなく、足を止めて打ち合う。大歓声に包まれる場内。両者のパンチが相手を捉える。

 しかし、後半になると回転力に優る坂本が連打で押し込んでいき、金井をロープに釘付けにしてのストレート、フック、アッパーの連打。負けじと金井も打ち返し大熱戦は幕を閉じた。

何度も相打ちのシーンが見られた

 判定はジャッジ1名がドローとしたが、判定2-0で坂本が勝利。現王者の意地を見せた。

 引退セレモニーでは、シーザー武志会長が「金井が20年SBにいて一番いい試合でした。2Rの途中に金井が勝つんじゃないか、タイトルマッチをやらないといけないんじゃないか、と思いました。20年間ご苦労様でした」と、最後の熱戦を労う。

金井は10カウントゴングを聞き、現役生活に別れを告げた

 金井は、「お客さんの歓声が聞こえる試合は本当にいいもので、(約2年ぶりに)リングに戻ってきてしまいました。僕は何をやっても普通止まりだったんですが、ちょっと頑張ればチャンピオンになれると分かったので、若い選手は諦めずに頑張ってください。今日でプロ生活を締めくくりたいと思います。ありがとうございました」と、ファンと後輩へメッセージを送り、10カウントゴングを聞いた。

 

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