【ムエタイ】高校卒業した福田海斗、ラジャダムナンでまさかのKO負け
「スック ワンキントーン」
2017年3月13日(月・現地時間)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼第5試合 114-115ポンド契約
〇ドードー・ルークコークラック(タイ)
KO 5R
●カイト・ウォーワンチャイ(=福田海斗/キング・ムエ/元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者、WPMF世界フライ級王者)
晴れて今年3月に高校を卒業した元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者・福田海斗(キング・ムエ)が出場した。
昨年11月以来のラジャ復帰戦となった福田。昨年は王者やランカーなどトップクラスの選手達とばかり拳を交え、大きく負け越したもののこの日の試合も第5試合にマッチメイクされるなど、タイでの評価は依然として高い。久々の試合をスッキリ勝って再浮上を狙いたいところであったが……。
対戦相手のドードー・ルークコークラック(タイ)は17歳で、このところじわじわと浮上している若手成長株。既にランカークラスの実力と目されており、関係者の話では他の外国人選手とマッチメイクされた際、「それは危険すぎる」と対戦相手の方から断ってきたこともあるという。前回の試合もヒジでKO勝ちしており、危険なヒジ使いとして注目されていた。
序盤は双方とも様子見の状態。時折鋭い左ミドルを蹴るドードー、しかしながら福田はしっかりカットしこちらも鋭い前蹴りで牽制。2R、組んでドードーの体力を奪いたい福田であるが、ドードーにしっかりと腕をロックされ、なかなか良い体勢を作ることが出来ない。
3Rから福田が前に出てプレッシャーをかける。ドードーのミドルをすくって大きく後方で転倒させることに成功。するとドードーはパンチに切り替え、右フックをクリーンヒット。首相撲の状態になるとドードーのアゴが上がり、良いポジションとなるが今一つヒザが出ない福田。組んでヒジを狙うも、そのスキを逃さずドードーが福田をコカす。しかしながらこのラウンド終了時4-1で福田がリード。福田の出足にギャンブラーが期待感を示している。
4R、福田はドードーのパンチに合わせて右ヒザをカウンター。ドードーのパンチと福田のヒザが激しく交錯する。ドードーのパンチが一瞬早く福田の顔を捉えのけぞる場面が多くなり、組みに行くもヒザがなかなか出ず、逆にドードーにうまくコカされてしまう。このラウンド終了時で4-1とドードーの逆転されてしまった。
そして最終R、賭け率でリードされたものの差が少ないため福田にも充分勝機があり、パンチでの逆転を狙う福田はゴング直後から一気にパンチラッシュ。コンビネーションがドードーの顔面を捉え後退する。福田は逃さず前に出て、たまらず首相撲に持ち込みドードーに対し振りほどいてヒジ! ドードーもこの打ち合いに応じ、激しいパンチの応酬となる。ドードーはここで得意の左縦ヒジを強振、福田の額が切れる。
なおも前進する福田にドードーはカウンターの右フック、綺麗にヒットしグラつく福田。その後左ヒジを打ち抜き福田がふらつくようにダウン、立ち上がったものの切れた額の出血量も多く、レフェリーは試合を止め福田の5RKO負けとなってしまった。
この勝利でランキング入りが濃厚となり、歓喜するドードー陣営を横目に医務室へ直行、額を10針縫った福田。
「何を出したらよいか、迷ってしまった……。」と福田は敗戦の弁を語ったが、プロモーターであるウィナイ・ナックシン氏は「カイトは久しぶりの試合だったから、イマイチ動きが良くなかったね。倒されてしまったけど、最後まであきらめずしっかり見せ場を作った。我々の海斗に対する評価は変わらないよ」と福田の健闘を称えた。
福田の次戦はまだ未定だが、ウィナイ氏は次回の「スック ワンキントーン」興行にも出場させるとのこと。次回こそ福田の復活を見たいものだ。
情報:MuayThai Super Fight
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