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【パンクラス】石渡が最強挑戦者との激闘制し5度目の防衛に成功

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2017/05/28(日)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

4R、上からパンチを叩き込む石渡。序盤の劣勢を取り戻した

パンクラス
「PANCRASE 287」
2017年5月28日(日)東京・ディファ有明

▼メインイベント 第8試合 バンタム級キング・オブ・パンクラス・タイトルマッチ 5分5R
〇石渡伸太郎(CAVE/パンクラス・バンタム級王者)
判定3-0 ※三者とも48-47
●ハファエル・シウバ(ブラジル/ASTRA FIGHT TEAM/パンクラス・バンタム級1位・挑戦者)
※石渡が5度目の防衛に成功。

 王者・石渡は、昨年7月の『PANCRASE 279』で、元UFCファイターのジョナサン・ブルッキンズとの再戦でリベンジに成功して以来の試合となる。

「試合から遠ざかっていたので、存在感を示したい。立っている時間が長ければ俺が勝つし、寝てる時間が長ければ向こうが勝つでしょう」と試合前に語り、「わざわざブラジルから来てくれて、会見にスーツまで着てきてくれた。尊敬の念を込めて叩き潰します」と必勝宣言。

 一方、シウバは、28勝5敗という戦績のうち13のサブミッション勝ちと8つのKO勝ちがあるが、「俺は寝技師だと思われているが打撃も出来る。あらゆる局面で戦える」と語っていた。

 1R、試合が始まるとシウバは予告通り打撃で攻め、強烈なローキックを石渡の内ももに入れていく。これで石渡の脚が大きく外に流れるシーンが何度も見られた。

 そしてシウバは金網に石渡を押し込み、バックをキープ。そこからテイクダウンに成功し、すぐさま首を獲りに行く。大ピンチと思われた石渡だが、うまく防御し、上下を入れ替える。だが、シウバはしつこく密着し、再びバックについて、この状態をキープして攻める。1Rはジャッジが3人とも10-9でシウバを支持した。

 2R、またもシウバも右のインローがヒット。そしてシウバはテイクダウンに成功し、上を取る。石渡は下から両脚をシウバの片脚にからめ、ハーフガード。シウバは上からパウンドを落としていく。石渡も下からパンチで反撃するものの、シウバのパンチで左目が腫れる。

 石渡が両脚をシウバの胴にからめてガードするが、シウバはこのガードの内側からパンチを落とし続けた。2Rもジャッジは3者とも10-9でシウバを支持。

 3R、非常にねちっこくテイクダウンを狙うシウバ。しかし、後半、石渡はグラウンドで上を取ることに成功し、パウンドの雨を降らせた。この3Rはジャッジ3者とも10-9で石渡のラウンド。

 4R、シウバに疲れが目立つ。3Rでパウンドを落とされたダメージもあるか。石渡がまたグラウンドで上を取り、パウンドやヒジを落として攻め続けた。ジャッジは3Rに続き3人とも10-9で石渡。

 5R、シウバは疲れの色が隠せないが、それでもインローの威力は衰えない。これが石渡の内ももにヒット。しかし石渡は気にせず打撃で攻め込み、金網際の攻防に。シウバはしつこくタックルに行くが、石渡はこれを徹底して潰す。そして中腰状態のシウバのバックを奪い、激しい打撃を叩き込んで、この5Rも圧倒した。

 決着は判定に持ち込まれ、ジャッジは3人とも石渡を支持し、3-0で石渡が勝利。みごと5度目の王座防衛に成功した。死力を尽くした激闘だった。

 ベルトを巻き、マイクを持つと石渡は「いつも皆が応援してくれるので、こんな強い挑戦者に勝つことが出来ました」とファンの声援に感謝した。会場では、特に子供たちからの声援も多く、最終Rは絶叫状態だった。

 石渡はさらに、「世界の格闘技関係者の皆さん、俺が第2代バンタム級キング・オブ・パンクラシスト、石渡伸太郎だ」と吠えた。前半は挑戦者に攻め込まれて苦しい展開だったが、あわてず焦らず耐え抜いての逆転勝利だった。


朱里(右)がケージに押し込んでのパンチ、ヒジでアグレッシブに攻め続けた

▼セミファイナル 第7試合 ストロー級クィーン・オブ・パンクラス・タイトルマッチ 5分5R
〇朱里(VOS GYM/パンクラス・ストロー級1位)
判定3-0 ※三者とも49-45
●キンバリー・ノヴァス(ブラジル/CM SYSTEM/パンクラス・ストロー級3位)
※朱里が初代王座に就く。

 朱里は女子プロレスラーとしても活動するほか、キックボクシングでも14戦13勝1敗の圧倒的戦績を誇り、Krushの初代女王となって3度防衛している。MMA(総合格闘技)も4戦全勝だ。

 対するキンバリーは昨年11月、シュートボクシングで女王RENAと対戦して判定負けしたが、MMA戦績は9勝(4KO)2敗。4戦全勝の朱里よりも、MMAでの経験は豊富で、過去に大物に勝ったことも。今月13日の『UFC 211』でUFC女子ストロー級王者ヨアンナ・イェンジェイチックに挑戦して5Rを戦い抜いたジェシカ・アンドラージに、TKO勝ちしている。

 キンバリーは3連勝中で勢いに乗っており、最後に負けた相手は前INVICTAストロー級王者エリカ・チブルシオ。前日の計量時には「パンチ、ヒジ、ヒザをたくさん叩き込んで1Rか2Rで朱里をKOするわ」と予告していた。

 そんな両者は1Rから激しく激突。朱里は右ストレートを入れたが、キンバリーは組みついて朱里を金網に押し込み、ヒザ蹴り。そして朱里の足を踏みつける。1Rはジャッジが3人とも10-9でキンバリーを支持。

 2R、朱里はリーチ差を活かしたパンチや前蹴りで攻める。そしてケージに押しこんでのヒザ蹴り。このラウンドはジャッジ三者とも10-9で朱里。3Rも朱里がケージにキンバリーを押しつけ、ヒザを叩き込むシーンが長く続く。ジャッジ三者とも10-9で朱里。

 4R、朱里はこのラウンドも金網際にキンバリーを押し込んでヒザをガンガン叩き込み、キンバリーの顔面にもヒザを入れる。ジャッジ2人が10-9で朱里、もう1人のジャッジは10-8で朱里。ヒザ蹴りでキンバリーに与えたダメージがスタンディングダウンに近いとして、2ポイントを朱里に与えたのだろう。

 そして迎えた最終5R。朱里はこのラウンドも、徹底して金網際でヒザを叩き込む。ダメージが貯まったキンバリーは反撃できず、朱里が圧倒。そして判定は3-0で朱里が女子ストロー級王座に輝いた。

朱里が勝利し、初代王座に就いた

 念願のベルトを巻き、マイクを渡された朱里は、「一本かKOで勝ってベルトを獲りたかったですが、判定になってしまいました。でも、このベルトを巻けて、凄く、凄く嬉しいです」と喜びの絶叫。「私にはUFCでチャンピオンになるという夢があります。これからもっと強くなって、UFCのベルトも目指します」と大きな夢を語り、ファンの声援を浴びた。

 世界レベルの強豪キンバリーに勝ち、パンクラスのベルトを巻いたことで、UFC参戦は近づいたと言えるだろう。

●次ページは日沖発が衝撃の秒殺失神KO負け、三浦vsソウザ

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