【蹴拳】T-98がルンピニージャパン王座獲得、史上初の快挙達成へ
蹴拳プロモーション
「蹴拳36」
2017年10月22日(日)東京・ディファ有明
▼第10試合 メインイベント ルンピニージャパンミドル級王座決定戦 3分5R
〇T-98 (クロスポイント吉祥寺/元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者)
判定3-0 ※49-48、50-48、49-48
●ジフン・エナジー・リー (韓国/MAXFC-70kg王者/INCHON JUNG WOO GYM)
※T-98が新王座に就く。
“ムエタイゴリラ”の異名を持つT-98は、パワフルなローキックとボディブローを武器にこれまで7つのタイトルを獲得。2016年6月にはムエタイ最高峰のラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座に就き、同年10月には日本人として史上初のタイでの防衛に成功。2017年5月の2度目の防衛戦では、シップムーン(タイ)に王座を奪われた。
今回は、もうひとつのムエタイ最高峰であるルンピニースタジアムの日本支部ルンピニージャパンの王座を狙っての参戦。ジャパン王座を獲得すればルンピニースタジアムのランキングに入る可能性が高くなり、ルンピニー王座挑戦への道が開ける。
対戦相手のジフンは、韓国のキックボクシング団体『MAX FC』の-70kg王者。戦績は22勝(6KO)7敗で、身長178㎝の29歳。
最初にルンピニースタジアムの副代表によるタイトルマッチ宣言があり、試合開始。
1R、パンチとローのコンビネーションを見せるジフンはヒジも繰り出す。T-98は右ローを徹底的に狙い撃ちし、右ミドルと左ローも蹴る。
2Rも強い右ローを狙い撃ちするT-98にジフンも負けじとローを蹴る。T-98は得意の強烈な右ボディストレートも打ち込む。ガムシャラにパンチを放ってくるジフン。
3R、組んでのヒジとヒザに持ち込むジフン。このしつこい首相撲にT-98はペースを奪われる。組まれ際にT-98は左ボディブロー、縦ヒジを入れるが、ジフンもヒジを打ち返す。l
4Rもしつこい首相撲からヒザ蹴りに持ち込むジフン。T-98もヒザ蹴りで応戦し、鋭いヒザを突き上げる。離れるとジフンはパンチとヒジ、T-98はボディブローで応戦。
5Rもしつこく首相撲からのヒザを仕掛けるジフン。T-98も左ミドルとヒザ蹴りで応戦し、離れるとボディへのパンチ。ジフンはヒジで逆転を狙う。最後まで組み合い、競り合うようなタフな試合となったが、T-98が判定で勝利を収めた。
通算8本目のベルトを巻いたT-98は「こんばんは、ムエタイゴリラです。メインとしてふさわしくないスッキリしない試合になりましたが、最低限ジャパンのベルトを獲ることが出来ました。次は僕のもうひとつの目標であるルンピニースタジアムのベルトを獲りたいと思います。今日はボクシングの世界タイトルマッチがあって、この前もRIZINがありましたが、キックボクシングも負けないで盛り上げていきたいと思います」と、ラジャダムナン王座に続いて、ルンピニー王座獲りを宣言。
ルンピニー王座に就いた日本人はおらず、ましてやムエタイの二大殿堂ルンピニーとラジャダムナンスタジアムの両方の王座に就いた外国人(タイ人以外)は今まで一人もいない。T-98が実現させれば世界初の快挙となる。
▼セミファイナル 第9試合 蹴拳ムエタイライト級タイトルマッチ 3分5R
〇マサ佐藤(名護ムエタイスクール/挑戦者)
判定3-0 ※三者とも48-47
●翔・センチャイジム(センチャイムエタイジム/蹴拳ムエタイライト級王者)
※佐藤が新王座に、翔が初防衛に失敗
翔は今年4月、まさき・ラジャサクレックをTKOで下して王座を獲得。今年3連勝で初防衛戦を迎えた。挑戦者の佐藤は沖縄を主戦場とし、西日本統一王座、RKAライト級王座を獲得。K-1やKrushに出場している“DYNAMITE”髙橋祐太をTKOで破ったこともある。
1Rは両者ローで様子見。残り1分を過ぎると翔が右フック、ヒジを打ち始め、プレッシャーを与えてニヤリとほほ笑む余裕を見せた。
2R、翔は前蹴りで機先を制しつつ、組みを多用してヒザとヒジ。佐藤はパンチを打ちたいが翔に阻まれる。
3R、翔は首相撲勝負に持ち込み、パンチを打ってくる佐藤を捕まえてはヒザ蹴り。佐藤は一発当てるごとに組み付かれ、連打が出来ない。
4R、組み合う瞬間に佐藤が右ヒジを命中させ、翔の額から鮮血が流れ落ちる。ドクターチェック後、再開すると翔はガムシャラに組み付いてヒザを蹴る。
5R、佐藤が右ミドルからのパンチで一気に攻める。翔は組み付いていくが、同時に放った右フックで翔がダウン。パンチとヒジで逆転を狙って打ち合う翔だが、佐藤は一歩も退かずにパンチとヒジで応戦する。
判定は3-0で佐藤が勝利。新王座に就いた。佐藤は「無事、ベルトを獲ることが出来て沖縄から来てよかったです」と勝利を喜んだ。
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