【1月・ベストファイター】大雅、激闘の末RISEとK-1の同一階級制覇！武尊から継いだ夢のバトン

　毎月イーファイトのサイト名にちなんで、より良い試合をした選手に贈られる、GOLD’S GYM Presents格闘技月間ベストファイター賞。2024年1月のベストファイターは2024年1月14日（日）に東京・後楽園ホールで開催された『RISE175』のRISEスーパーフェザー級（-60kg）タイトルマッチで、王者チャンヒョン・リー（韓国/RAON）を判定で下した大雅（日本/TRY HARD GYM）に決定した。（2024年2月27日UP）

PROFILE

大雅　Taiga

1996年8月14日生まれ（27歳）神奈川県愛甲郡出身
身長167cm、階級スーパーフェザー級
第3代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者
第3代Krush -55kg王者
第7代RISEスーパーフェザー級王者
TRY HARD GYM 所属

　大雅は元K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者。18年にK-1脱退後は多くの敗北を経験したが、21年11月の梅野源治戦の勝利から引き分けを挟んで5連勝し2024年1月14日、『RISE175』のRISEスーパーフェザー級（-60kg）タイトルマッチで“韓国の鉄拳”の異名を持つ王者チャンヒョン・リーに挑み、判定勝利を収めて同王座を獲得した。K-1、Krush、RISEで同じ階級のチャンピオンになるのは史上初。一時期の低迷から抜け出しての王座戴冠後の涙は、多くのファンの心を掴んだ。今後は世界一を目指すといい、さらなる飛躍に期待がかかる。

選考理由
1、RISE、K-1の同階級制覇は史上初の快挙
2、絶対王者チャンヒョン・リーから完封勝利
3、限界説を吹き飛ばす執念の復活劇

選考委員
格闘技雑誌Fight＆Lifeとイーファイトの全スタッフ

　受賞された大雅選手には、ゴールドジムより以下の賞品（アルティメットフレキシジョイントＵＣ–Ⅱ　1個、マルチビタミン＆ミネラル　1個、アミノ１２パウダー　1個）と、イーファイトより記念の盾が贈られます。

アルティメットフレキシジョイントＵＣ-Ⅱ®

非変性Ⅱ型コラーゲン（ＵＣ-Ⅱ®）に、ＭＳＭやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。

マルチビタミン＆ミネラル

100％自然素材を使用したビタミン＆ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。

アミノ１２パウダー

ＢＣＡＡなど体内で合成できない必須アミノ酸を８種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。

詳細はこちら

贈呈：ゴールドジム

ベストファイター記念インタビュー

■K-1離脱後、目標がないままRIZINで試合を続けた苦悩

「ベストファイターに選んでもらえたのは、2016年以来ですね」

　そう言って大雅は、苦笑した。

　大雅は2016年4月24日に東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN～-60kg日本代表決定トーナメント～』に出場し、同トーナメント決勝で前K-1 WORLD GP -60kg王者の卜部功也を破り、優勝をはたした。当時19歳で新世代ファイターとして頭角を現わし、卜部とライバル争いを続け一時代を築いた。

当時19歳の大雅（左）が卜部功也（右）を破りK-1日本代表トーナメント優勝（16年4月）

　だが、所属ジムとともにK-1を離脱。RIZINでキックルールの試合を続けるも、なかなか結果を出せずに苦しんだ。その時の心境を大雅は「目指す基準がなかったというか、RIZINとかに出ている時は、試合をしても次につながるというものがなく、ただ試合を消化するだけでした」と明かした。

　K-1在籍時は、武尊、卜部兄弟（弘嵩＆功也）、皇治らと激闘を繰り広げ、この階級の黄金時代を駆け抜けていった。しかしRIZINは、MMAの試合がメインの大会。キックボクサーの大雅にとっては、これまでのような明確な目標がなく、ただ試合をこなすという日々が続いたのだろう。

　さらに結果が出なかったため、焦燥感が大雅を追い込んでいたのは想像に難くない。彼が低迷から脱出することができたのは、2021年11月の梅野源治戦からだ。

　じつは、その年の7月に中村寛と戦い判定負けを喫していた大雅は、一緒に出場して敗北を味わっていた同門の田丸辰に「辞めたら終わりだから、もう一度、一緒にがんばろう」と声をかけていた。後輩が負けて落ち込む姿を見て励ましの言葉をかけたようだが「辰に言っているようで、じつは自分にも言っているような感じでした」と大雅は振り返った。

▶次ページ：「低迷時は散々言われました」／チャンヒョン破り王者に！