【1月・ベストファイター】大雅、激闘の末RISEとK-1の同一階級制覇!武尊から継いだ夢のバトン
■「低迷時は“格闘技を辞めろ”とか散々言われました」
梅野に判定勝ちを収めた大雅は、RISEを主戦場に結果を残し始める。それは、最後まで自分を信じることができたからに違いない。
大雅は当時を振り返り、「低迷時は“格闘技を辞めろ”とか散々言われました」と笑い飛ばした。でもそれは、今だから笑えることなのだろう。
引き分けを挟んで5連勝の中、RISEスーパーフェザー級タイトルマッチのチャンスが舞い込んだ。相手は“韓国の鉄拳”の異名を持つチャンヒョン・リー。チャンヒョンは、一馬、中村寛、常陸飛雄馬、山口侑馬らを次々と破り、絶対王者と見られていた。3度目の防衛戦の相手に、大雅が選ばれることとなった。
チャンヒョンの強さは、パンチの強打とタフネスさにある。ダウンを喫しても巻き返す精神力の強さで、日本のトップ選手がことごとく散っていった。大雅は豪腕パンチがあるものの、打たれ弱さが指摘されていたため、相性は最悪という声も実際にあった。
そして、1ラウンド(R)目にいきなりクライマックスがやってきた。
■大雅の左クロスがヒットしてチャンヒョンがダウン寸前に
試合開始のゴングが鳴るとチャンヒョンは、距離をつめて左から右のパンチで前へ出た。サウスポー構えの大雅は、回りながらパンチをかわすと、飛び込んでの左クロスをヒットした。腰が落ちそうになるチャンヒョン。ダウンにはならなかったが、間違いなくダメージがありそうだ。
チャンスと見た大雅だが、右、左とパンチを放ったところで相手の様子をうかがい、冷静にローキックで上下に揺さぶりをかけていく。この時、なぜ大雅は倒しにいかなかったのか聞いてみると「あそこで一気に攻めてスタミナを使うと、後半に分が悪くなります。3RだったらKOを狙いに行ったと思いますが、5Rあるため行き過ぎないでペース配分を考えた試合運びをするようにしました」とラッシュをかけることを我慢したという。
たしかにチャンヒョンは、ダウンを喫しても巻き返す力を持っている。スロースターターだけに、もしも倒せなければ後半に猛攻を仕掛けてくるのは火を見るよりも明らかだ。冷静に戦うこと。これが、今回の大雅のテーマといえた。
■チャンヒョンを破り、RISEとK-1初の同一階級王者に!
劣勢に回っていたチャンヒョンは、予想通りに逆襲に転じる。2Rに入るとギアを上げ、パンチからの右ローキックでダメージを与えていく。足を使って動き回る大雅に、チャンヒョンの強烈なローキックが襲い掛かった。
ローキックを蹴られながら大雅は、「あれしかないなと思っていましたので、想定内でしたね。こっちはずっと勝負をすることはないし、ガードに徹して、あとは要所で反撃するようにしていました」と受け返しでペースを奪われないように心がけていたという。
さらにチャンヒョンは、3、4Rに入るとフルスロットルでパンチ連打やローキックの猛攻でKOを奪いにいく。劣勢になりがらも大雅は、飛びヒザ蹴りで反撃するなど、チャンヒョンの攻撃を寸断。真っ向勝負だけではなく、駆け引きをしながら試合をコントロールしていった。大雅が冷静に試合を進めることができたのは、キャリアを積み、多くの修羅場をくぐってきたからに他ならない。
最終5Rは、守るだけではなく自分からも積極的に攻めて、チャンヒョンから完封勝利を収めた。絶対王者を破りRISEとK-1初の同一階級王者となった大雅は、仲間とともに喜んだ。目には涙がうっすらと浮かぶ。それを見て、兄のHIROYAが涙を拭う場面もあった。
大雅は「無理とか引退しろとか言われて、でもみんなが信じてくれてチャンピオンに戻ってくることができました。チームドラゴンへの移籍とか、いろいろあって戻ってこれて。こうしてチャンピオンになれて、よかったです」と感謝の言葉を伝えた。
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