【UFC】元UFC絶対女王ロンダ・ラウジーがWWEと契約
UFC女子バンタム級で“絶対女王”と呼ばれたロンダ・ラウジー(30=アメリカ)がプロレス団体『WWE』と正式契約し、フルタイムでプロレスラーとなることが発表された。
ロンダは1月28日(日・現地時間、日本時間29日)アメリカ・フィラデルフィアで開催されたWWEのイベント『ロイヤル・ランブル』の会場にサプライズで登場し、観衆を熱狂させた。
日本の女子プロレスラー・アスカが史上初の『女子ロイヤル・ランブル』で優勝した後、WWE女子王者アレクサ・ブリスとシャーロット・フレアーがベルトを肩にリングイン。すると突如、ジョーン・ジェッツの『バッド・レピュテーション』が場内に響き渡り、ロンダ・ラウジーの名前が巨大モニターに出現し、場内は騒然。花道にロンダが登場すると、会場は絶叫の嵐に包まれた。
リングインしたロンダは、無言で腕を伸ばし、『レッスルマニア』の電光サインを指さした。そしてアスカに握手の手を差し出すが、アスカはこれを平手で払って拒否。ロンダは不敵な笑みを浮かべてうなずいて見せ、無言で自分を指差してから、再びレッスルマニアのサインを指さして、観客の大喝采を浴びた。
その後インタビューに答えたロンダは「これが今の私の人生よ。今後数年は、これが私のファースト・プライオリティー(最優先事項)になるわ」と、プロレスラーとして活動していくと語った。
「プロレスは、言葉もロクにしゃべれないほど小さな頃から大好きで、私はハルク・ホーガンのことを『ボーガン』って言ってたわ。いつも女友達とプロレスを見て、自分でもやりたいって思ってたの」とロンダはプロレス愛を吐露。
ロンダはプロレスラーの故ロディー・“ラウディ”・パイパーの大ファンでもあり、生前の彼に直接会ってニックネームの“ラウディ”を譲り受けている。この日、リングに登場した際に着ていたジャケットもパイパーのものだ。パイパーの息子がロンダに贈ったものだという。
「もしパイパーがいなかったら今の私はなかったし、UFCに出ることもなかったと思う」とロンダは言う。「どうやって試合をプロモートするかとか、人々の関心を惹きつけるかってことも、彼から学んだのよ。彼のおかげで私はより良い人間になれたし、すごく感謝してるの。だから今日ここで、彼のジャケットを着ることができて嬉しかったわ」と笑顔を見せた。
ロンダは北京五輪の柔道銅メダリストで、その後、総合格闘技に転向してストライクフォース王者となって人気を博し、UFCに女子部門を誕生させる原動力となった。UFCで初代女子バンタム級王者となると、圧倒的な強さで6度の防衛に成功して“絶対女王”と呼ばれ、ハリウッド映画やテレビでも引っ張りだこの世界的スーパースターとなり、UFCの稼ぎ頭になった。
しかし2015年11月にホリー・ホルムにハイキックでKOされて王座陥落、翌16年末の再起戦でも新王者アマンダ・ヌネスにパンチで秒殺KOされ、以後、試合をしていない。総合戦績は12勝2敗で、12勝はすべてKOか関節・絞め技による完全決着勝利。
柔道家からMMAファイター(総合格闘家)へ、そして今度は幼少時代からの夢だったプロレスラーと転身したロンダは、今後も世界の注目を集めていくことになりそうだ。
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