ごぼう奥野、骨折と半月板損傷の勝利の代償、所沢のタイソン逮捕も対戦実現の壮絶なる交渉を語る
8月26日に開催された1分格闘技イベント『ブレイキングダウン9』にて、所沢のタイソンを戦意喪失させKO勝利した『ごぼうの党』奥野卓志氏が試合を振り返り、わずか40秒で足や手の指の骨折と半月板損傷、そしてタイソン戦が実現するまでの壮絶なまでの交渉を語った。
【フォト】奥野が怪我した前蹴り、パンチがタイソンの顔面にヒットした瞬間
「痛めちゃいましたね、身体、たった40秒の戦いで」と奥野。
「今お医者さんとこから帰ってきた。今日日曜日でレントゲン撮れなかったんですけど、右足の小指がタイソンの体のどっかに小指だけ当たってブチっていっちゃって。まあ折れてるかもねと。右手の親指は多分折れてるでしょうと。突き指みたいな感じで。膝は半月板損傷。水が溜まってるところがね。お皿は左右に動くから靭帯は大丈夫だろうけど、ちょっと水が引くまで時間かかる」と勝利の代償を説明した。
水が溜まったのは左膝、これは試合前からのものだが、この試合で半月板損傷が追加。奥野は試合の約2週間前に、バンナとサップ、前田日明との練習動画を公開。その練習時に左膝の靱帯を痛め、水が溜まってしまったという。
試合では序盤、奥野はタイソンの顔にめがけ、右前蹴りを放った時、大きく空ぶりバランスを崩したため、そこで軸足の左ひざの半月板を痛めたと言う。
そこから攻められ、思わず背を向けたが、たまたまタイソンの腕が短いため、その剛腕の被弾を避けられたと言う。正面だったらタイソンの威力あるパンチを被弾して試合は分からなかったとも。その後、奥野が反撃し「2発ぐらいいい感触があった」というパンチがヒット。タイソンは背を向けて戦意喪失。しかし「自分は100kgあるから」と、その体重から放たれるパンチの威力からその結果も無理はないと語った。
【所沢のタイソンが逮捕!それでも対戦交渉を続け結果、実現】
「どこの団体も所沢のタイソンを引っ張り出したかった。実際のところどうなのか、みんな見たいじゃないですか」と奥野。しかし所沢のタイソンは頑なにそれを断ってたという。
そこで交渉役をやる代わりに自分と対戦させて欲しいと運営側に話すと「交渉したからといってそれは約束できない、約束するとやらせになる」と言われ、「そこで因縁を自分で作る必要があった」とこれまでのタイソンとの揉め事や乱闘劇は自身から作ったと話した。
試合に出ないと断り続けていたタイソン、そんな交渉中に「タイソン君があることで逮捕されちゃって」とピンチを迎えたという。長く拘留され起訴されると、対戦も実現しないことから、弁護士や検察に相談し、被害者に対する弁済金を積むなど、起訴される前にタイソンの出所に成功したと言う。そしてオーディションを経てついに対戦が決定。
しかし前日会見や当日計量にも現れず、「当日の何時間前まで関係者も含めて本当に来るかどうか分からなかったのが真相」と打ち明ける。
「喧嘩3000戦無敗のブランドで売ってる人だから、もし負けたらその後どうするのっていうのあるよね。全部壊れちゃうかもしれないわけだから。すごい怖かったと思うし絶対負けられないっていう意味でね。出てきてくれたっていうのは多分私に対する筋の通し方なんですよね。青汁王子が3000万出す5000万出すってふっかけてたことがある。ゲットできたら所沢だったら家建つよね。それを蹴ってまで自分とやってくれた。ブレイキングダウンはギャラもない。お金とか損得勘定じゃなくて奥野さんにお世話になったからこの約束だけは守らないとなっていう風に思ってくれたのでは」と損得勘定を超え、最後には参戦してくれたタイソンに感謝した。
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