TOP > ニュース 一覧

ベラトール元代表スコット・コーカーがMMA界を分析「スターが育っていない」と危機感、新リーグで日本進出・RIZIN協力も視野に

フォロー 友だち追加
2026/06/07(日)UP

新団体の構想を語ったコーカー氏

 5月22日、格闘技団体『ストライクフォース』『ベラトールMMA』元代表のスコット・コーカー氏が、新たな国際総合格闘技(MMA)リーグ(仮)の設立を発表した。それに伴い、コーカー氏のインタビューが届き、MMAの現状、今後の動向についても語った。

――今回、MMAビジネスに復帰することを決めた理由を教えてください。

「ベラトールMMAが売却された際、私は少し距離を置いてリセットし、振り返り、次に何をしたいのか真剣に考える時間を取りました。その休養期間中、このスポーツにおいてまだやり残したことがあると気づいたのです。自分にはまだ多くのものを捧げられると感じています。その思いは一度も消えることがなく、それが最終的に復帰へと私を駆り立てることになりました」

 ――ベラトールMMAを離れてからは、どのような活動をしてきましたか?

「この業界から一歩引いてリフレッシュし、キャリアの次の章をどうしたいか、真剣に考える時間を持ちました。やがて団体へのアプローチ、何を成し遂げたいかについて頭に浮かんできたロードマップを書き出し始めました。その休養期間は、精神的にも肉体的にも私にとってとても重要でした。今は十分な休息を取り、集中力を取り戻し、明確なビジョンを持って前進できることにワクワクしています」

――今回の新団体と、以前あなたが社長を務めていたベラトールMMAやストライクフォースとの明確な違いは何ですか。

「基盤は、ストライクフォースやベラトールMMAを築き上げた時と非常に似ています。つまり、ゼロから組織を構築し、才能ある選手を発掘・育成、その上でトップクラスのフリーエージェントを適切に補強してロースターを強化するというものです。このアプローチは、私にとって常に成果を上げてきましたし、新団体でも続けていくつもりです」

――新しい才能を開花させる機会を設けると。

「そうです。目標は、これまでと変わりません。我々の仕事は、次なる大スターを発掘し、育て上げることです。以前と異なるのは、目の前にさらなるチャンスが広がっていること。新たなプラットフォーム、新鮮なビジョン、これまで培ってきた知見をすべてこの新たな章に活かすチャンスがあると思っています」

――つまり、過去の経験が新団体に生かすことができると考えているわけですね。スコット代表は、過去にロンダ・ラウジー、ダニエル・コーミアー、クリス・サイボーグ、マイケル・“ヴェノム”・ペイジといった才能あるファイターを次々と発掘し、世界に送り出してきました。今、新たな才能を見出す自信と根拠はどこにあるのでしょうか。

「才能の発掘と育成は、私がキャリアの初めから携わってきたことです。ストライクフォースからベラトールMMAに至るまで、私たちは常に世界が彼らのスター性に気づく前から、才能ある選手を見抜く確かな目を持ってきました」

――なるほど。

「私自身も格闘家ですから、その視点から才能を見極めています。単に戦績やハイライトだけでなく、スキルセット、規律、メンタリティ、市場性、そしてその選手がどれだけ成長できるかという可能性に注目しています。それが、このプロセスに対する私たちの自信につながっています。

 そして多くの点で、私たちはかつてのチームを再結成しているのです。過去に実績があり、何を見極めるべきかを知り、ファイターをスターへと育て上げる方法を理解している人材がここには揃っています。その経験こそが、私たちが前進する上で大きな自信を与えてくれています」

――スコット代表が不在中、MMAの現状をどのように見ていたのでしょうか? UFCは圧倒的な勢力となり、ONEのMMAは縮小傾向、ベラトールMMAを買収したPFLの状況も含めての分析をお願いします。

「UFCが、このスポーツにおける圧倒的な勢力であることは明らかですし、彼らが築き上げたものには称賛を送るべきです。彼らはグローバルブランドを確立し、一貫性を保つという点で素晴らしい仕事をしてきました。

 しかし、MMAの全体像を見ると、このスポーツは少し低迷しているように思います。私の見解では、問題は新たなスターが十分に育っていないことです。それが今、欠けているもののように感じられます。かつてはMMAを頻繁に観ていた友人たちに話を聞くと、多くの人が以前ほど観なくなっていると言います」

――そこが、スコット代表が戻ってきた理由でもあるわけですね。

「ストライクフォースやベラトールMMAの時代を振り返ると、ファンが名前を知り、関心を持ち、追いかけていた選手たちがいました。そこには絆があったのです。彼らが誰なのか、どんな背景があるのかを知り、次に何が起こるのかを見たいと願っていました。今日では、トップレベル以外のカードを見ると、ファンが『あの人、誰?』と首をかしげるような状況があるように感じます」

――マンネリ化してきていると。

「これは才能の問題ではないと思います。素晴らしい才能を持った選手はたくさんいます。問題はスターの育成にあるのです。そこに私はチャンスを見出しています。このスポーツには新しい顔、新しいストーリー、そしてファンが関心を寄せるための新たな理由が必要です。まさに、それが私をワクワクさせるような挑戦なのです」

――ファンが関心を寄せるための新たな理由ですか…。MMAビジネスに復帰した今、あなたが何をしたいのか、何ができるのか、そしてあなたの役割について教えてください。

「そうですね、私の役割はこの新事業のCEOですので、会社の構築、ビジョンの策定、そして適切なチームと人材の配置に注力しています。この会社の利点の一つは、非上場企業であることです。これにより、迅速に動き、ビジネス、ファイター、そしてファンのために最善だと信じる決断を下す柔軟性が得られます。上場企業で運営する場合に付きまとうような制約やプレッシャーの一部は、私たちにはありません」

――フットワークがあって機動力があると。

「はい。それにより、我々は積極的かつ創造的、そして戦略的に行動ができます。才能を見出し、スターを育成し、重要な選手を獲得し、適切なイベントを構築し、市場が今まさに求めていると我々が考えるようなMMAのコンテンツを作り上げることができるのです」

――ファンの多くの関心は、UFCを含む既存のMMA団体との関係性です。現段階で、どのように捉えていますか?

「UFCとは、特にビジネスを行うつもりはありません。例えば、私がベラトールMMAに在籍していた時も、UFCとはビジネスを行いませんでした」

――たしかに、そうでしたね。

「だからといって、敵対関係にある必要はないです。彼らが築き上げたものや、このスポーツにおける彼らの地位は尊重しています。しかし、我々の焦点は彼らと協力することではなく、独自のプラットフォームを構築し、独自の才能を育成し、ファイターやファンに何か新しいものを提供することにあります」

――UFCに依存するのではなく、新団体のブランド力をつけることに注力するわけですね。

「他の団体に関しては、常にオープンな姿勢を保つことが重要だとこれまで示してきました。会社、ファイター、そしてファンにとって理にかなった機会だと判断すれば、どこの団体であろうと検討するつもりでいます。しかし、最優先事項は、このビジネスを正しい方法で築き上げ、自分たちの方向性を示しコントロールすることです」

――来年から本格的な新リーグを開催するとおっしゃっていましたが、名称、開催回数、テーマ、時期、会場について、お話しできる範囲で教えてください。

「名称、会場、詳細なスケジュールなど、現時点ではまだ発表できる段階にはありません。もう少しお待ちください。ひとつだけ言えるのは、私たちが構築しているフォーマットにより、非常に有意義な形で現地に根ざしたイベントを展開できるということです。

 つまり、日本に進出する際、単にありきたりなMMAイベントを持ち込んで市場に放り込むことは考えていません。日本のファンが理解し、共感し、惹きつけられるようなものを創り上げたいと考えています。これはヨーロッパ、米国、その他の主要市場にも当てはまります。各イベントがその地域に根付いていると感じられることが重要なんです。

 まだすべてを明かすことはできませんが、日本は間違いなく計画の重要な一部であり、そこで何を作り上げられるか、私たちは非常に楽しみにしています」

 ――今回の復帰について、周囲からの反応はいかがでしたか?

「反応は好意的な意見が多数です。多くのマネジャー、トレーナー、ファイター、そしてこのスポーツに関わる様々な人々から、私の復帰を喜んでくれているという連絡をいただきました。これは私にとって大きな意味があります。なぜなら、彼らはこのビジネスを理解し、アスリートを理解し、私たちが以前に築き上げてきたものを知っている人たちだからです。

 もちろん、懐疑的な声は常にあります。何か野心的なことを成し遂げようとすれば、人々は『不可能だ』と批判するものです。以前にも同じようなことを言われました。ストライクフォースやベラトールMMAについても同様の声が上がりましたが、私たちは両方を、ファイターとファンにとって意義あるプラットフォームへと育て上げることができました。

 ですから、私は皆さんの意見を尊重しますが、今は前向きな反応と、これから待ち受ける仕事に集中しています。私を知っている人なら、特別な何かを成し遂げる真のチャンスがあると確信していなければ、私は戻ってこないことを理解してくれているはずです」

 ――あなたは、かつてK-1 USAの代表を務められていました。当時の思い出はありますか?

「K-1は大好きでした。日本で働くことも、共に働いた人々も大好きでしたし、その経験は私に大きな影響を与えています。とくに日本のファンが格闘技に対してどれほど情熱的であるかを、実際に目の当たりにしたのは、まさにその時が初めてでした。日本のファンからは、非常に特別な敬意、エネルギー、そして理解が感じられます」

――K-1での経験が基板にあるようですね。

「1990年代から2000年代初頭にかけてのその時代、私はK-1を含め、格闘技史に残る最高の試合やイベントのいくつかが日本で行われるのを目の当たりにしました。それらの思い出は常に私の中にあり、格闘技プロモーションの構築、選手の売り出し方、そして意義あるイベントの創出について考える上で、間違いなく私の考え方を形作っています」

――K-1からスタートし、PRIDEやDREAMにも関わっていきました。

「K-1、PRIDE、DREAM、そして日本で働いた期間から私が得た最大の教訓の一つは、日本のファンがファイターや格闘技をどう捉えているかという点です。多くの地域では、勝つか負けるかという単純なもので、それが人々の評価を左右します。

 しかし日本では、正しい精神で戦えば、敗北にも名誉があります。勇気、情熱、敬意、そして武士道精神を示せば、ファンはそれを理解し、評価してくれるのです」

――武士道精神を見たと。

「それは私にとって大きな影響を与えました。格闘技とは単に結果だけではないこと、戦い方や振る舞い方、そしてファンとの固い絆を築くことこそが重要だと教えてくれたのです。日本では、懸命に戦い、全力を尽くせば、結果がどうであれファンはあなたを尊敬し、愛してくれます。その哲学は、私のキャリアを通じてずっと心に留めてきました」

――日本のメディアからは、あなたが日本に対して特別な思い入れを持っていることについて関心が寄せられています。世界的なプロモーターとして、なぜ今も日本との強い絆を持ち続けているのでしょうか。

「日本とのつながりは、何よりもまず私がファンだったことに遡ります。1998年に大阪ドームで行われたK-1の大会に行ったことは、一生忘れません。トンネルを歩いて行き、見上げると、5万人の観客がいて、その周囲には壮大な演出が広がっていました。

 人生であれほどの光景を見たことがありませんでした。正直、衝撃を受けました。鳥肌が立ちました。その体験が心に刻まれたのは、日本が格闘技を全く別の次元へと引き上げていたからです。演出、ファンからの敬意、会場のエネルギー、選手への扱い――そのすべてが、それまで見たどんなものよりもスケールが大きいと感じられました。

 そしてスポーツの枠を超えて、私は常に日本やアジアに対して個人的なつながりを感じてきました。私はアジア系の血を引いているため、人々や文化に深い共感を抱いています。日本のファンが格闘技に注ぐ敬意、規律、伝統、そして情熱が大好きです。ですから、なぜ日本が私にとって重要なのかと聞かれると、それは単なるビジネス上の理由だけではありません。それは個人的なものであり、長い間、私という人間の一部となっているのです」

――現在、日本にはRIZIN、DEEP、パンクラス、修斗など多くのMMA団体があります。提携については、どうお考えですか?

「私は常にコラボレーションを信じてきました。それが私のキャリアを通じてのビジネススタイルであり、スポーツとはそうあるべきだと考えています。 

 結局のところ、重要なのはファイターたちがステップアップし、自らに挑戦し、最高の相手と対戦して実力を試すことです。RIZIN、DEEP、パンクラス、修斗といった団体と、ファイターやファン、そしてスポーツ全体にとって有益な形で協力する機会があれば、もちろん私たちは前向きにコラボレーションしていきたいと考えています。

 日本には格闘技の深い伝統と強固なMMAのエコシステムがあり、私はそれらの団体が築き上げてきたものを大いに尊敬しています。私たちの目的は、その歴史を無視して参入することではありません。その歴史を尊重し、理解し、共に有意義なものを生み出す方法を探ることなのです」

――RIZINの榊原信行CEOは、スコット代表の新リーグに興味があるようです。

「まだ彼と話す機会はありませんが、榊原氏がRIZINで築き上げたものや、格闘技界での長い経歴には大きな敬意を抱いています。いずれは話し合いの場を持ち、ビジネスとして成立するかどうかを見極めることになるでしょう。双方にとって、そして何より選手やファンにとって理にかなった機会があれば、私は間違いなくそれを実現する用意があります。RIZINとは、ベラトールMMAと共に行った取り組みの過去がありますし、今でもあの時のことを誇りに思っています」

フォロー 友だち追加

●編集部オススメ

・MMA界に新勢力!ベラトール元代表スコット・コーカーが93億円調達で27年旗揚げへ

・【BRAVE】193cm、分厚い筋肉のヘビー級王者ダイリドコ、恐るべき豪腕で秒殺KO雄叫び!「これはUFCと契約すべきだ!」

・【RIZIN】扇久保博正、勝利した神龍に「おい、誠。強かった」流血ハイライト動画も公開

・【フィットネス】”100cmヒップで話題”大川成美、自宅でもできる”足上げ”育尻法を公開「鍛えるのは軸足側」

・時東ぁみ、”ピチピチ”太腿と桃尻を育成中!追い込む筋トレに「脚もお尻も効く」

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!

インスタグラムでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!

フォロー

LINEでeFight(イーファイト)格闘技情報を友だち追加しよう!

友だち追加
」をもっと見る

TOP > ニュース 一覧