2013/11/09（土）UP
（最終更新：2014/10/01 18:33）

▲チャンピオンに輝き、仲間から胴上げの祝福を受ける神酒龍一

サステイン
「プロフェッショナル修斗公式戦 2013年第5戦」
2013年11月9日（土）東京・後楽園ホール

▲合計50分に及ぶ戦いを繰り広げた飛猿（左）と神酒龍一（右）

▼メインイベント（第9試合）　世界バンタム級チャンピオン決定戦　5分5R
○神酒龍一（CAVE/世界バンタム級2位）
判定3－0　※三者とも49－46
●飛猿☆No.2（リバーサルジム川口REDIPS/世界バンタム級3位）
※神酒が新王座に就く。

　両者は7月の後楽園大会で王座決定戦を争ったが、フルラウンド（5分5R）戦って判定はドロー。決着がつかなかったためタイトルはコミッション預かりとなり、今回の再戦で改めて王座決定戦が行われた。

　前回は体操仕込みの身体能力で野生的な動きを見せる飛猿と、総合力に優れて特にパンチを得意とする神酒がそれぞれ持ち味を発揮し、飛猿の減点1もあって判定1－1とジャッジが割れたが……。

　1R、右のパンチを打ち込んでいく神酒に、飛猿が左フックをクリーンヒットさせる。神酒は組み付いてダメージの回復を待ち、ブレイクに。パンチの応酬は神酒がやや有利、タックルでも尻餅をつかせるが、飛猿はすぐに立ち上がる。

　2Rが始まってすぐに飛猿がタックルでテイクダウンするが、神酒はすぐに立ち上がってパンチで攻める。飛猿は鼻から出血。神酒も口から出血する。ジャブを多用して神酒がペースを握った。

　3R、ジャブで完全にペースを掌握した神酒がパンチの連打で飛猿を追い込む。飛猿も打ち返すが、神酒のジャブ、右ストレート、右フックがヒット。神酒は右ストレートから左ハイキック、飛猿の顔面は血で真っ赤に染まる。神酒がパンチで主導権を握ったままこのラウンドも終了した。

　4Rもジャブ、右フック、右ストレートで神酒が優勢。飛猿も左右のフック、飛びヒザ蹴りで逆転を狙うが、神酒の右フック、左ミドルをもらう。このラウンドも神酒はペースを崩さず、攻め過ぎず守り過ぎずの姿勢を貫く。

　しかし5R開始すぐ、飛猿がタックルでテイクダウン。すぐに立ち上がった神酒はパンチとヒザ蹴り、飛猿がフックを打ち返してくるとしっかり右フックを返す。

　飛びヒザ蹴り、バックブロー、タックルで勝負を懸ける飛猿だが、残り30秒で神酒がタックルを決めてテイクダウンを奪う。試合終了と同時に勝利を確信した神酒の応援団から歓声があがり、判定勝ちで神酒が新王座に就いた。

　チャンピオンベルトを腰に巻いた神酒は、「1人の人間と10Rも戦うなんて長かったです。疲れたなって感じです。ベルトを獲ったってことで及第点ですが、まだまだやり切っていない。修斗のベルトをようやく手にしましたが、これで終わりじゃないんです、自分を応援してくれたみんなのおかげで獲れたベルトなので、これはみんなのベルト。このベルトを守るためにもっと強くなります」と、神酒はまだ満足していない表情で語った。

▲得意のパウンドで攻める内藤のび太（上）

▼セミファイナル（第8試合）　フライ級　5分3R
○内藤のび太（パラエストラ松戸/2012年フライ級新人王）
判定3－0　※三者とも30－27
●オニボウズ（総合格闘技ゴンズジム/世界フライ級4位）

　オニボウズはフライ級屈指のハードパンチャーと呼ばれ、内藤は立ってよし、寝てよしの試合展開で対戦相手を圧倒して現在無傷の5連勝中と波に乗っている。

　1R、両者がパンチ＆ローからタックルを狙う中、内藤が右ストレートでオニボウズをダウンさせる。

　すかさず組み付いた内藤から逃げたオニボウズだが、バランスを崩したところで内藤にタックルでテイクダウンを奪われる。内藤が上からのパンチ。立ち上がるオニボウズを逃がさず、内藤が再び寝かせる。

　2R、きびきびと動く内藤にオニボウズはタックルとパンチで攻めるが、またも内藤にテイクダウンを許す。内藤は抑え込んでのパンチを打ち込む。

　3R、パンチで前へ出るオニボウズと、タックルとパンチを織り交ぜる内藤。またもタックルでテイクダウンを奪ったのは内藤の方で、抑え込みながらパンチを見舞う。立とうとするオニボウズを制し、内藤が残り10秒で肩固め。これは極まらなかったが、内藤が判定3－0で完勝した。

　セコンドに就いていたジャイアン貴裕はマイクを持つと、「のび太、強いでしょう。のび太も次はタイトルマッチかな？　1月にフライ級王座決定戦があるということで、どちらでもいいです。勝った方は最初の挑戦者はのび太でお願いします。絶対ベルト獲ってやるよ、とのび太が言ってます」とタイトルマッチをアピール。マイクを向けられたのび太が「なしでも大丈夫です」と弱気なことを言うと、「うるせえよ！」とジャイアンに一喝された。