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【パンクラス】阿部がTKO勝ち、史上最速4戦目で王座奪取

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2017/07/02(日)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

阿部(左)がハードパンチの打ち合いを制した

パンクラス
「PANCRASE288」
2017年7月2日(日)東京・ディファ有明

▼メインイベント ウェルター級キング・オブ・パンクラス・タイトルマッチ 5分5R
〇阿部大治(25=HMC/パンクラス・ウェルター級2位・挑戦者)
TKO 2R 26秒 ※右フック→レフェリーストップ
●三浦広光(35=SAMURAI SWORD/RINGS/第10代ウェルター級キング・オブ・パンクラス)
※阿部が第11代王座に就く。三浦は初防衛に失敗。

 三浦が無敗・阿部の挑戦を受けての初防衛戦に臨んだ。

 三浦は柔道で正力杯ベスト8の実績を残し、MMA(総合格闘技)に転向。アメリカのメジャー団体であるWECでタイトルに挑戦するなどの活躍をした。その後はプロボクシングに転向し、9戦無敗のままOPBF東洋太平洋スーパーミドル級王座に挑戦。2012年に引退したが、2015年にMMAへ復帰。2016年10月に復帰4戦目で王座を獲得した。

フィニッシュとなった右フック。三浦(右)は前のめりに崩れ落ちた

 挑戦者の阿部は柔道でインターハイ優勝、国際大会でも入賞の実績を持ち、キックボクサーに転向すると2014年にJ-NETWORK初代ライトヘビー級王座に就いた。その後はMMAに転向し、デビューからわずか2年、パンクラス4戦目(MMAでは5戦目)でタイトルマッチまでたどり着いた。

 1R、ローの蹴り合いからスタート。三浦の右フックがヒットし、場内が大きくどよめく。阿部のパンチは手の平で巧みにブロック。三浦がパワーの差を見せつけてこのまま終わるかと思われたが、残り30秒で阿部が右アッパーを炸裂させてダウンを奪う。三浦はタックルでしがみつき、大ピンチをなんとかしのいだ。

 2R、完全にリラックスした感のある阿部がハイキックからのワンツー、さらにローから右フックを繰り出すとこれがモロにヒット。三浦は前のめりに倒れ、安部が追撃しようとしたところでレフェリーがストップ。

 鮮烈なTKO勝ちで阿部が王座を奪取。4戦目での王座戴冠は史上最速記録だ。

 阿部はマイクを持つと、「2年前に足を大怪我して一度死にかけたんですよ。でもみんなが支えてくれて格闘技をやってこれました。僕一人ではここまで来れませんでした。ありがとうございます。僕、8月に赤ちゃんが生まれます。カッコいいパパでいたいと思うので、試合で頑張りたいです。ダメージがないので9月のUFC JAPANに出たいです。よろしくお願いします」と名乗りを上げた。

 これを受けてパンクラスの酒井正和代表は、「パンクラスの方からもプッシュします。UFC次第ですし、枠があるか分かりませんが、交渉に動きます。まだ若いですし、出場出来たら面白いと思いますね」と前向きに取り組みたいと語った。

●編集部オススメ記事
・キックボクサー時代はJ-NET王座に就いた阿部大治(大治ZLS)
・強打者同士の対決は阿部に軍配


 

ジョブリン(下)の粘りに苦戦したが徳留(上)が確実に勝利を手にした

▼セミファイナル ライト級 5分3R
〇徳留一樹(パラエストラ八王子/パンクラス・ライト級1位)
判定3-0 ※三者とも30-27
●キーラン・ジョブリン(オーストラリア/STRIKE FORCE CANTERBURY/オーストラリア・ニュージーランド地区6冠、ROAD TO PANCRASEオーストラリア優勝)

 徳留は4月大会でパンクラス・ライト級1位(当時)アキラと対戦し、1Rわずか28秒でTKO勝ち。圧倒的な強さを見せ、今大会出場に名乗りをあげた。

 その理由は9月23日(土)さいたまスーパーアリーナにて約2年ぶりに開催されるUFC日本大会『UFC Fight Night JAPAN』への出場をアピールするためだという。徳留は2013年3月から2014年9月にわたってUFCに参戦したが、3連敗を喫してリリース(契約解除)された。再度のUFC参戦を目指す。

 対戦相手は、昨年8月に行われた「ROAD TO PANCRASEオーストラリア」で優勝し、パンクラス行きの切符を手に入れたジョブリン。XFCライト級王座を始め、オーストラリアとニュージーランドのMMA(総合格闘技)大会において6冠王になったという選手。この3年間で黒星は2つのみで、戦績は20勝7敗。

 1R、どっしりとした構えから重い左ストレートを放っていく徳留。ジョブリンはガードを固めながらローを蹴り、タックルでテイクダウンに行くが徳留がバックを奪う。ジョブリンは上になると片足タックルでテイクダウンするが、すぐに徳留が上になってヒジを落とす。

 2R、いきなりタックルに行ったジョブリンが徳留を抱え上げてテイクダウン。立ち上がった徳留が押し倒すようにテイクダウンを奪い返す。上をキープしようとする徳留とテイクダウンを奪い返そうとするジョブリン。力の入った攻防が続く。

 3R、ジョブリンは左ボディストレートを打たれるとタックル。徳留はしっかり潰してバックを奪う。スタンドに戻り、またもタックルに来たジョブリンにチョークを仕掛ける徳留だがこれは極まらず。その後もジョブリンのタックルに徳留はチョークを仕掛けていくが極めることは出来ず、試合終了。

 判定勝ちを収めた徳留だが、何度も首をひねり試合内容に納得がいかないようだった。試合後のマイクでも「KOか一本で勝ちたかったんですが、面白い内容ではなかったです。スカッとした気分にさせたかったんですが、すいません」と反省しきりだった。

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