2020/11/27（金）UP
（最終更新：2020/11/27 23:29）

優勝候補の玖村にパンチで襲いかかる新美（右）

▼第3試合第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝(2) 3分3R延長1R
●玖村修平（K-1ジム五反田チームキングス）
判定0-3 ※29-30×2、28-29
◯新美貴士（名古屋JKファクトリー）

　玖村は、Krushスーパーバンタム級王者・玖村将史の実兄。昨年の6月にK-1両国大会の『スーパーバンタム級世界最強決定トーナメント』に参戦し、優勝者の武居由樹とも拳を交えた。スピード感ある動きで、今年9月の本トーナメント1回戦では秀樹にKO勝利を収めている。

　新美は、サウスポーから繰り出される強烈な左のパンチを武器としているファイターで、K-1のレジェンドの佐藤嘉洋が所属していたジムでトレーニングに励んでいる。1回戦では、対戦相手の減量中の体調不良での欠場により、不戦勝で準決勝に進出した。

　1R、新美がサウスポーで、序盤からパンチのラッシュを仕掛ける。玖村は落ち着いて、右ミドルを放ち、右の前蹴りで突き放す。新美の前進には、右ストレートのカウンターで対抗する玖村。新美は効いていないという素振りを見せ、玖村をロープに詰めてボディと顔面にパンチを連打する。

玖村（左）もパンチで前に出るが、敗戦した

　2R、新美が前進し、左右のフックを放つが、玖村がカウンターの右ストレートをヒットさせ、右ミドル、右ヒザをボディに当てる。新美は前進を止めずに、左ミドルを蹴り込み、パンチで襲いかかると、玖村は鼻から出血する。

　3R、新美が左フックをヒットさせて、パンチを連打。玖村は右ミドル、右のヒザ蹴りで対抗する。新美の前進には、玖村が右ストレートを何度も放つ。新美も負けじと左フックをヒットさせて、玖村を下がらせる。終盤に玖村が右ストレートを連続で放ち、ラッシュを仕掛けたところで終了のゴング。序盤から真っ向勝負でパンチを振るい続けた新美を、ジャッジ3名が支持。新美の判定勝利で、森坂との決勝戦に進出した。

森坂（左）の得意なバックブローが炸裂した

▼第2試合第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝(1) 3分3R延長1R
●岡嶋形徒（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）
KO 3R 2分58秒　※右バックブロー→ツーノックダウン
◯森坂　陸（エスジム）

　岡嶋は、格闘代理戦争で武尊のチームに所属し、名を上げた一人。強烈なパンチを無尽蔵のスタミナを武器に、ここまで5戦5勝と無敗記録を更新中だ。今年9月の本トーナメント1回戦は、林京平に圧巻のKO勝利し、準決勝に進出した。

　森坂は変則的なリズムと蹴り技、バックブローなどの多彩な技で攻めるテクニシャン。これまで、Krushで経験値を積み、今回のトーナメント出場権を得た。1回戦では、山浦力也に終了間際のバックブローでダウンを奪い、準決勝に進出した。

　1R、森坂がステップを使いながら左右のミドル、ローを散らす。岡嶋は左フックで飛び込む。森坂が変則的な動きから右ローを蹴ると、岡嶋は右ヒザを森坂のボディに突き刺す。

　2R、森坂が左ミドルで先制すると、岡嶋が右ローを強打する。岡嶋が森坂を追いかけるようにして、パンチで前進すると、森坂はバックブローを放つ。終盤に、森坂の左フックに岡嶋が若干バランスを崩す。

　3R、岡嶋が右ローを多用し、前進してパンチを振るう。そこに、森坂が右ミドルからの右バックブローをドンピシャのタイミングでヒットさせてダウンを奪う。立ち上がった岡嶋は、前に右ストレートからの左フックで前に出て、お返しとばかりに右バックブローを放つ。残り10秒で、森坂をコーナーに追い込んだ岡嶋。しかし、森坂が左バックブローを岡嶋にヒットさせて、2度目のダウンを奪う。トーナメントのため、ツーノックダウンで、森坂の圧巻KO勝利となった。