【パンクラス】杉山しずか、引退戦で盟友・藤野恵実に勝利!ダウン奪われるも猛反撃、涙の10カウント
『PANCRASE 366』
2026年9月23日(水・祝)東京・立川ステージガーデン
▼コーメイン(第9試合)女子54kg契約 5分3R
〇杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)
判定3-0 ※30-27×3
●藤野恵実(JAPAN TOP TEAM)
杉山は08年にプロデビューし、DEEP JEWELSやRIZINなどで活躍。パンクラスでは二度フライ級クィーン・オブ・パンクラシストとなったが、39歳で迎えるこの一戦を最後に、18年間の現役生活に幕を下ろす。
相手は元ストロー級クィーン・オブ・パンクラシストで、修斗初代女子ストロー級王者でもある藤野。長年ともに練習し、杉山が藤野のセコンドにつくこともあった盟友同士。杉山の希望により、エキシビションではなく公式戦で最後の拳を交えた。
■盟友との最後の真剣勝負、杉山がダウンから猛反撃
1R、藤野がじりじりと圧力をかけ、パンチで前へ出る。杉山はスイッチしながら左右へサークルし、ジャブや左をヒット。タックルのフェイントも交えて藤野の前進をかわし、組めばヒザを入れるなど、自分の距離で試合を進める。
しかし2R、藤野の右がヒットすると、杉山がガクリと腰を落とす。藤野はすかさずケージ際まで追い、パンチを連打。引退戦で大きなピンチを迎えた杉山だったが、組んでヒザを返し、ここから猛反撃に出る。
杉山はアッパーを当てると、何度も狙っていたダブルレッグでついにテイクダウン。サイドからマウントを奪い、ヒジ、パウンドを連打する。
藤野も下から蹴り上げて抵抗するが、グラウンド状態の杉山の顔面に入り、試合は一時中断。藤野に注意が与えられて再開すると、杉山は再び上からヒジ、鉄槌を落とし、ダウンを奪われたラウンドを怒涛の攻めで締めくくった。
■最後は殴り合い、藤野と抱擁
3Rも藤野は前へ出る。杉山は首相撲からヒザを入れ、シングルレッグから投げてテイクダウン。藤野が立っても再び組みつき、倒して上からヒジを落とす。
それでも藤野は立ち上がり、残り1分は意地の前進。杉山も下がりながら左を当て、最後は互いに拳を振るう殴り合いとなった。終了のブザーが鳴ると、杉山はそのままマットに仰向けに。全てを出し切ったように大の字になった。
判定はジャッジ3者とも30-27で杉山。18年間の現役最後の試合を白星で飾った。勝者が告げられると、二人は抱き合い、言葉を交わす。藤野にとっても節目のMMA50戦目。試合前に「できること全て出し尽くすのが礼儀」と語っていた盟友が、最後まで一人のファイターとして杉山と戦い抜いた。
■「8回の負けも全部、勝ったみたいな人生に」涙の10カウント
試合後、杉山は「最高の相手が最高の送り出しをしてくれました」と藤野に感謝。「かっこよかったな、やばいなと思いながら、みんなの声が一人ひとり聞こえた気がして、ありがとうございます」と客席へ思いを伝えた。
さらに、これからを担う選手たちへ「女子格闘家一人ひとりが、みなさんに見られてる、応援されてると思うともっと伸びると思う。ここにいる若い人たちが、私が目指しているような誰かのヒーローに、このパンクラスの場でなってほしい」とメッセージを送った。
最後には引退セレモニーが行われ、パンクラス評議員の川村亮、そしてたった今拳を交えた藤野から花束が贈られた。
10カウントゴングを前に、杉山は「私は今8回負けているんですけど、その負けも全部、勝ったみたいな人生にしていきたい」と語った。
そして10度のゴングが鳴り響く。杉山は涙を見せながらも笑顔を浮かべ、夫の中村K太郎、長男、長女ら家族とともにケージを後にした。
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