【パンクラス】初参戦の元DEEP王者・上迫博仁、田中半蔵と「互いに記憶が飛ぶようなバチバチの試合したい」
5月20日(日)東京・新木場スタジオコーストで開催される『PANCRASE 296』で、パンクラス・フェザー級6位・田中半蔵(36=FUNS)と対戦する、第7代DEEPフェザー級元王者・上迫博仁(30=チーム クラウド/和術慧舟會 HEARTS)の公開練習が、8日(火)都内の所属ジムにて行われた。
パンクラス初参戦の上迫は、昨年7月に石司晃一をサッカーボールキックで壮絶KOしてDEEPフェザー級王座を獲得。王者第一戦となった10月大会でも岩瀬茂俊をサッカーボールキックでKOした。そのままDEEPの新エースとして突っ走るかと思われた矢先、昨年12月の初防衛戦で芦田崇宏に判定で敗れ王座転落。今回が再起戦となる。
一方、田中はZST、修斗で活躍後、2016年12月からパンクラスに参戦。初代ZSTウェルター級王者・内村洋次郎を破り、2017年5月には元UFCファイターの日沖発を1Rわずか14秒、左のパンチ一発で失神KOする衝撃シーンを生んだ。
ともに打撃を得意としており、この試合はKO決着必至の壮絶な打撃戦が期待されている。
公開練習のマススパーリングで軽やかな動きを見せ、順調に仕上がっている事を感じさせた上迫は、パンクラスに上がる事について「パンクラスにはDEEPにいた時から行ってみたい気持ちがあったので、それが叶って今は楽しみです。(なぜパンクラスに上がりたかった?)やってみたい選手が沢山いました。パンクラスはフェザー級が凄く盛り上がっているので、そこに僕が入ってどんなもんか試してみたかった。
DEEPのチャンピオンだったことを自分の中で背負っているのは無いです。もうパンクラスの新人なので、そこはチャンピオンではなく挑戦者、新人の気持ちで暴れます。(格闘技人生の新たな章が始まる?)そうですね」と語り、戦う場所を変え心機一転で今回参戦する。
そのデビュー戦の相手はパンクラス・フェザー級トップ戦線にいる田中となったが「ランカーの強い選手を当てていただけた事に凄く感謝しています。(田中)半蔵選手とは何回か練習した事があって、その時にトータルで何でも出来る選手だと思いました。一発もあるし強い選手だと思っています」と田中を評し、初戦から強豪と戦える事にワクワクしている様子。
思い描く試合展開は「もし半蔵選手が打ち合ってくれるのであれば打ち合いたいです。あっちも腹括れていると思うし、こっちも腹括れているので、打撃を貰う貰わないに関しての怖さは無いです。お互いに記憶が飛ぶような、どっちが倒れてもおかしくない激しいバチバチの試合をしたいです。(代名詞のサッカーボールキックは禁止だが?)サッカーボールキックはちょっと封印して新たな必殺技を作らないとダメですね。まだ言えませんけどね」と話し、打ち合い上等の構え。
そこで記者から、打撃に関しては国内で一番という自信はあるか?と質問が飛ぶと「国内で一番とは思ってないです。でも、僕の打撃は僕しかできないと思っています」と、独特の“感覚”を話し始める・
「本当に(自分の)感覚になっちゃうのですが、試合の中で見えるものがあったり、相手の動きがゆっくり見えたり、不思議な感覚です。こいつバカだって思われるかもしれないですけど、何かあるんですよ。練習での打撃の見え方とは違って、試合の中だとその見え方が変わるんです。その瞬間は0.5秒くらいが5秒くらいに長く感じます。その間に自問自答できます。『これいけるかな?いけるな』みたいな。自分と会話できます」と、上迫独特の自分の打撃だけ当てる感覚があると説明した。
この試合でパンクラス・フェザー級の選手たちにどんな印象を与えたいか、という質問には「こいつとやりたくねぇな、と思わせたら勝ちですよね。僕は誰とでも戦いたいんですけど、今回は半蔵選手に思いっきりぶつかっていきます」と答え、さらに「最短でベルトを狙います。なので今回ちゃんとした勝ち方で勝ちます。一本、KOは確実に狙っていきます」と、最短でのベルト奪取を宣言。
また、少し前までは試合に対するモチベーションが上がらなかった、と話す上迫だが、今回は違うという。
「表現が悪いのですが”相手を殺す”気持ちが欠けていた。最近は試合をこなしていただけというか。練習の延長線上のような、そういう(テンションの)起伏が少ない状態で試合に臨んでいた。だけど今は、忘れていた(相手を殺す)気持ちが湧き上がってきている。そこを爆発させたいです」と、昨年12月の芦田戦とはモチベーションが違うと話す。
最後に「パンクラス初参戦でセミファイナル、MXテレビの生中継枠という舞台を頂けたことに凄く感謝しています。しっかり仕事します」と意気込んだ。
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