【ボクシング】井上尚弥が2020年を振り返る「ラスベガスで倒しきれたことは大きな収穫」来年4団体統一目指す
WBA、IBF世界バンタム級統一王者で、3階級制覇王者の井上尚弥(27=大橋)が、12月28日(月)21時~23時にWOWOWで放送される『エキサイトマッチ~世界プロボクシング #39 2020年総集編』にゲスト出演する。
井上は今年4月にWBO王者のジョンリエル・カシメロ(31=フィリピン)と統一戦を行う予定だったが、コロナ禍の影響で延期となった。
代わりに10月31日(日本時間11月1日)に米国ネバダ州ラスベガスでジェイソン・マロニー(29=オーストラリア)を相手に防衛戦を行い、7R2分59秒、KO勝利で統一王座防衛に成功。戦績を20勝 (17KO) 無敗に伸ばした。
そんな井上が26日、WOWOWエキサイトマッチの2020年総集編の収録に臨んだ。収録後にWOWOWは、先のマロニー戦のことやバンタム級のライバルたちのこと、今後の展望などについて、井上へインタビューを行った。
――コロナ禍のなか不安を抱えながらの1年だったと思いますが、いかがでしたか。
井上 こういう状況なので試合をすることができない選手もたくさんいたなか、結果的に今年も試合はできたし、そこに関しては運が良かったと思います。マロニー戦の試合で入場するとき、それを実感しました。試合の実現のために力を貸してくれた人たちに感謝しています。
――本来ならば4月にカシメロと戦うはずでしたが、延びてしまいました。
井上 そのときは仕方ないなと思いました。あのときは中止ではなく延期ということだったので。気を引き締め直してトレーニングしなくては、と感じました。
――充実期ともいえる27歳。年間3試合を計画していたのにできませんでした。焦り、あるいは悔しさはありますか。
井上 そこまでの感情はないですね。1試合できただけでもラッキーだったと思っています。
――そのマロニー戦は国内外で高い評価を得ていますが、自分なりの評価はいかがですか。
井上 そうですね、倒したパンチは自分でも良かったと思います。でも、それまでの試合の流れの作り方であるとかの部分でいうと反省点もあります。
――あの試合の最大の収穫はどんなことでしょうか。
井上 ラスベガスでインパクトを残す倒し方をして勝ったことですね。あのままダラダラ判定で勝つのではなく、倒しきれたことは大きな収穫だと思います。
――課題は?
井上 1、2ラウンドの硬さですね。最初からリラックスして入れれば良かったのですが…。でも、1年のブランクもありましたからね。去年11月のノニト・ドネア(フィリピン)戦の1、2ラウンドはパーフェクトでした。あれが毎回できればいいのですが。
――もうひとつの課題ともいえる英会話の習得は?
井上 いや、それは全然です(笑)。課題を残したままです。
――今年も「エキサイトマッチ 2020年末総集編」で上位にランクされましたね。
井上 自分の試合を評価してくれたことに対して率直に感謝ですね。
パッキャオが3年連続でトップだったことがあるらしいので、それに並べる2021年に出来るように頑張ります。
――キャリア8年、3階級制覇、海外での3試合を含めて20戦全勝17KO――これらの数字には満足していますか。
井上 自分が思っている以上にいいペースでこれているのかなと思います。
――マロニー戦から2ヵ月近く経ちました。もうトレーニングを再開しているんですよね。
井上 はい、トレーニングはやっています。まだテーマを決めてとかそういう段階ではなく、来年に向けて動いている感じです。
▶次ページは、井上尚弥が2021年の目標、いま戦いたい相手を語る
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