2021/09/06（月）UP
（最終更新：2021/09/06 16:55）

進化する芦澤、“レベル上”俊敏テクニックを披露©️K-1

　9月20日（月・祝）神奈川・横浜アリーナで開催される『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN〜よこはまつり〜』。K-1スーパーフェザー級（-60kg）ワンマッチで卜部弘嵩（32=K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/以下、弘嵩）と対戦する、芦澤竜誠（26=Dragon Fish）が都内で公開練習を行った。

【動画】進化する芦澤を見よ！公開練習で“レベル上”の俊敏テクニックを披露

　芦澤は「K-1の悪童」の異名のとおり、ビッグマウスと派手な試合運びで人気を博すファイター。19年6月の敗戦後、一時K-1からの引退を表明していたが、20年9月に復帰を発表。同12月には島野浩太朗との壮絶な打ち合いを制しKO勝利で復活を遂げたが、今年3月の村越優汰戦では村越のテクニックに翻弄され、判定負けを喫した。

以前と比べ身体がより引き締まった印象の芦澤©️K-1

　対する弘嵩はかつてK-1スーパーフェザー級の頂点に立った実力者。19年11月には、2階級制覇を目指し、1階級下げてフェザー級（-57.5kg）のトーナメントに参戦。その後はリングから離れていたが、昨年12月に才賀紀左衛門戦で復帰。しかし、戦前の計量オーバーと、試合中の度重なるローブローにより反則負けとなっていた。

　公開練習で芦澤は棒の先にグローブをつけたオリジナルの道具を使用した練習を披露。矢口トレーナーの振るグローブ棒をかわしながらパンチを打ち込む芦澤。俊敏な反応とキレのある身体操作、芦澤が得意とするラッシュに持ち込むまでの動きや、弘嵩の得意とする右フックへの対策をしっかりとやっていることが見て取れた。

気迫の表情でパンチを振るう芦澤

　先日の対戦カード発表会見の場でも飛躍した“ラッシュ力”をアピールした芦澤。「まだスパーリングで思いっきり人をぶん殴ってないから、どうなるか分からないけど、試合は自分の力がどれだけあるかを発表できる場所だと思っているんで、全力で思いっきりぶん殴りたい」と話す一方で「格闘技ファン、本当のファンって結構オタクが多いんですよ。そいつらが見て『芦澤はこれができるようになってきたんだ』や『こういうボクシングテクニックがついてきたんだ』と思わせる試合をしたいですね。『こいつ、レベルが上がってきたね』って思わせる試合がしたいです」と、ド派手なKOだけでなく、トップのプロ格闘家が持つ高い技術力も同時に披露したいことを明かした。

両者の前戦、強烈な右フックをヒットさせる卜部

　今回対戦する弘嵩には18年11月に1度負けており、今回は言わば雪辱戦。しかし、芦澤戦以降、弘嵩は4戦し1勝3敗と、成績だけで言うとかつての輝きに陰りが見えている。
　芦澤は現在の弘嵩について「ずっとK-1を引っ張ってきて、KRESTの人間も『卜部兄は怖いよ』ってみんな言ってたじゃないですか？でも今は怖さの牙が抜けちゃってるんで、普通にもう終わりじゃないですか。リスペクトはしてますけど、（弘嵩が会見で発言した）“誰かのために戦う”という姿勢は俺と正反対ですよ」と、強い言葉でその印象を語る。

　そのうえで弘嵩の仕上がり・コンディションが良さそうだということを聞くと「練習をめちゃくちゃやり込んできて人生懸けてる同士の試合はマジでドラマが生まれるんですよ。卜部選手なんかみんな分かってる通り、勝たなきゃ終わりでしょ。卜部選手にとってこの試合は人生の分岐点だと思ってるんで。俺もこの試合の勝ちがどれだけデカいか分かっている」と、この試合が両者にとって重要な戦いになると位置づけた。

　芦澤は最後に「これが格闘技、これがK-1、これが芦澤竜誠でしょっていう試合を見せますよ。俺は作戦もクソもない。手数を増やして、相手を倒しきるまでラッシュする、それだけ。俺がラッシュしたら普通に終わると思っています」と、改めてKO宣言を出した。

▶︎次ページは【動画】進化する芦澤を見よ！公開練習で“レベル上”の俊敏テクニックを披露