2021/12/29（水）UP
（最終更新：2021/12/29 23:56）

萩原京平（左）vs鈴木博昭

　12月31日（金）さいたまスーパーアリーナにて開催される『RIZIN.33』の試合前インタビューが、12月29日（水）に行われ、RIZIN MMAルール（66.0kg）5分3Rで対戦する萩原京平（SMOKER GYM）と鈴木博昭（BELLWOOD FIGHT TEAM）がそれぞれインタビューに応じた。

　萩原は、昨年8月からRIZINに参戦すると、デビュー戦で白川陸斗にTKO勝ち。今年10月『RIZIN LANDMARK vol.1』では朝倉未来に判定負けしたものの、その翌月に行われた『RIZIN TRIGGER 1st』では昇侍に2R TKO勝ちを収めている。今回は3か月連続の出場となる。

【動画】萩原がサッカーボールキックで昇侍を撃破！（連続写真あり）

　一方の鈴木は、元シュートボクシング（SB）世界スーパーフライ級王者で、“怪物くん”の異名を持つ。2018年からONE Championshipにオープンフィンガーグローブのムエタイで参戦を重ねていたが、今年10月に開催された『RIZIN LANDMARK vol.1』からはRIZINに参戦、RIZINデビュー戦となる奥田啓介との試合では、1R TKO勝ちを収めている。鈴木はシュートボクシング、ムエタイ、MMAと挑戦を続ける一方、ホベルト・サトシ・ソウザ、クレベル・コイケ、アラン・ヒロ・ヤマニハらのボンサイ柔術勢の打撃指導もしている。

　会見で萩原は、「不安要素は全くない」と自信たっぷりに語った。試合展開について、「打撃の試合になる」と予想した上で、「怪物君が倒れるまで殴り合いをする」と大晦日の祭りにふさわしい派手な試合にすることを約束した。

　鈴木は打撃のスペシャリストだが、萩原は鈴木攻略にも絶対の自信を見せる。鈴木の攻撃の印象を尋ねられると「単調」とばっさり切り捨てる。
「打撃スタイルは単調。そんなに警戒が必要な強力な武器は感じられない」として、これまで対戦した平本連や朝倉未来の方が「警戒する点は多かった」と指摘する。

　そのほかの部分についても、萩原節で切って捨てた。「蹴りのスピードは速いし、重い。でも、僕もそういう蹴りを体験するのは初めてじゃない」、元SB日本スーパーミドル級王者の吉鷹弘が主宰する『チーム吉鷹』でも練習していることが萩原の自信の源となっているようで「チーム吉鷹では、サウスポーのキックボクサーともスパーリングをして、感覚は掴めている」と自信満々で語る。その上で、2ラウンドまでには仕留められると語った。

　一方の鈴木は、キックの選手ではなく、MMAの選手というアイデンティティを強く押し出した。「“ブラックパンサー”ベイノアなどのキックの選手がMMAに出場している中で、自分の存在感をどう示すのか」という質問に対して、「僕はシュートボクシング出身ってだけでMMAファイターなんで」と他のキック上がりの選手とは一味違うとアピールした。

　鈴木は、先日YouTubeで公開されたドキュメンタリー映像『RIZIN CONFESSIONS』で、今回の試合を「ガン極まりMMA」と表現していた。
　今回の試合展開としては、やはり「ガン極まりな試合」をイメージしており、「うわっ！ていうフィニッシュになれば成功ですね。今後残る映像でも出てきちゃうような、あの時のKOヤバかったよね、みたいな。そんなハンパない試合になるかなと思ってます」と語った。

「萩原が打撃勝負を望んでいたが」という質問に対しても、「やってみないと分からない」と単なる打撃勝負に終わらずに、MMAファイターとしての持ち味を出していくとしている。シュートボクシングとMMAはグローブが違うので、同じ打撃でも力の伝わり方が違う。
　キック出身の選手にとっては慣れるのに一苦労だが、鈴木はONEでオープンフィンガーグローブでの試合経験から、「オープンフィンガーの方がやりやすい」、「自分のファイトスタイルとも合致する」とオープンフィンガーの方が自分の持ち味を生かすことが出来るとしている。

　鈴木の発言からは、大晦日の試合を待ち焦がれているのが良く分かる。「（大晦日の大会は）日本で格闘技をやっていたら、考えないことがないってくらい一番大きい舞台」とした上で、「切り替えが難しいくらいテンションが入っちゃって、仕事をしないで練習ばかりしていた」というほど。

　萩原がMMAファイターの怖さを見せるのか、それとも鈴木がこれまで打撃で培ってきたMMAのDNAを見せることが出来るのか。いずれにせよ、鈴木の言うように「ガン極まり」な試合になることは間違いない。

▶︎次ページは【動画】萩原がサッカーボールキックで昇侍を撃破！（連続写真あり）