2022/03/02（水）UP
（最終更新：2022/05/31 21:14）

会見に出席した青木真也（左）と秋山成勲、中央はスペシャルゲストの須藤元気

　3月26日（土）、シンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE10周年記念大会『ONE X』の記者会見が本日2日、都内の会場で行われた。第一部は、追加カード対戦発表となり、第二部は秋山成勲（46＝チームクラウド）と青木真也（38=EVOLVE MMA）が出席しての会見となった。

【フォト】まさかの桜井マッハが登場、秋山と青木がヒリヒリするような睨み合い

須藤元気がスペシャルゲストで参加

　会見には、元格闘家で国会議員の須藤元気がスペシャルゲストとして登場。そして、秋山、青木の順番で登壇した。まず須藤は今大会の見どころを語った後、「昔から噂に上がっていた二人の対決が、とうとう決まりました。二人とも大好きな選手なので、二人の戦い、生き様を楽しみたいと思います」とコメントして盛り上げた。

秋山は白いスーツ姿で登場

　白いスーツ姿で現れた秋山は「いろんな思いがあって、ここに立っています。イチファイターとして尊敬する青木選手と時を経て、こういう場で戦えることになって、いいものを見せたいと思います」とコメント。青木は「この試合がDREAMの時代から続き、よく実現できたなと思います。いいものができるように、がんばっていきましょう」と続いた。

　会見で対峙した印象について秋山は、「昔からよく知っている選手なので、今ここで会ったからと言って、どうこうはない。いつもの青木選手です」と語れば、青木も「何もないよ。やるだけだ」と短くコメントした。

コメントする青木

　試合前煽り映像では、対戦相手を批判する強烈なコメントが流れていたため、会見場でもそうなるかと思われたが、意外にも二人は落ち着いていた。そこを聞かれると「時間が経って、変わっていくもの。先日とは違う感情です」と秋山。「大丈夫、心配するな。本質は変わらないから」と青木がチクリとけん制した。

　記者席には桜井“マッハ”速人が座り、マイクを握ると「体重落とせんのかよ」と秋山に質問。これに対して秋山は、「まずマッハから落とせよ」とカウンター攻撃。さらにマッハが体重について突っ込みを入れると、青木が「酔っ払いが来るところじゃない、帰れ」と声を荒げる。マッハは「酔っぱらってねえよ」と返し、「参りました」と青木が苦笑した。それでも体重についての論争が続くと、青木がそれを遮り「格を下げるだけだよ。面白おじさん、大集合になってんじゃん」と止めて、その場は収まった。

　記者席には桜井“マッハ”速人が座り、マイクを握った

　マッハが絡んだことについて青木の文脈（ストーリー）に入っていることなのか質問が飛ぶと、「入ってないけど、必要悪だと思う」と許容の範囲内であることを認めた。

　フィニッシュのイメージは、「イメージはできているけど、答えられない」と秋山。青木は「両者リングアウトかな」と笑わせたが、「まあ、ギブアップでしょう」と一本勝ちのイメージを持っているようだ。

会見中にマスクを被った青木

　この試合が世界中のファンから理解されるかと聞かれると秋山は、「日本では注目されるでしょうね。他の国が理解してくれるかは私たちには関係のないこと」とし、青木は「気にしていない。これがやりたかったことなので。ジャパニーズMMAなんで」と主張した。

　激しい言い合いにはならなかったものの、勝利への執念が感じられた今回の会見。当日は、どんな結末が待っているのだろうか。

＜青木と秋山の14年越しの激しい言い合いと経緯＞
　青木と秋山は、2008年9月に開催された総合格闘技イベント『DREAM.6』からの14年越しの因縁がある。試合後に青木が秋山へ対戦を要求したが、これを受け入れてもらえなかった。そして昨年9月、ONEに所属していた2人に対して対戦オファーが届き、決戦の機運が高まった。ところが秋山がケガを理由にオファーを断り、試合が消滅。

青木と秋山のフェイスオフ

　同年10月に開催された『Road to ONE: 5th Sexyama Edition』で青木がキャプテン☆アフリカと引き分けると、マイクを握り「朝起きて練習して、朝起きて仕事して、毎日一生懸命やって、俺はもう一杯ですよ。生きるのが本当に辛いですよ。20年間格闘技をやれば、気が付いたら一人ぼっちで今も格闘技をしています。ただ、9月6日に俺にオファーが届きました」と前置きし、解説席にいた秋山に向かって「お前、何で断ったんだよ！」と、対戦オファーを断ったことについて激昂した。

　秋山は、筋肉断裂によるケガで断ったと説明。だが青木は、「おめえが格闘技を盛り上げるとか言っていて、そんなのおめえの正論だろ？　綺麗事でONEと一緒だよ。おい、おめえに覚悟あるんだったらなやってみろよ！」と攻め立てた。

　冷静に聞いていた秋山だが、「もちろん、やらない選択肢はない。当たり前のようにやるつもりでいるし、まあ待ってろよ」と語気を強め、さらに「10年近く俺とやろうと言われている。俺のことが相当好きなんでしょう。変なストーカーに目をつけられたなと。ストーカーを倒す時間はもうすぐくるんじゃないんですか」と、締め括っていた。

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